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その④
三時間後。
「うう、もう食べられねえ…」
「うう、もうお風呂入りたくない…」
オレと天野さんはぐったりとして、お互いに支え合いながら四階の部屋に戻った。
腹はぱんぱんに膨れ上がり、顔はゆでだこのように赤くなっている。
食べ放題、大浴場入り放題で調子に乗り過ぎた結果がこれだ。
「お風呂、入り過ぎちゃったわ」
「オレも、食べ過ぎた…」
のぼせて頭がくらくらするし、腹がつっかえて息ができない。
天野さんはホテルに備え付けてあった浴衣を着ると、すぐにベッドの上に寝転がった。
「私、ちょっと休むから、適当な時間に起こしてね」
「いや、オレも寝るわ」
さすがに、もう動けない。
大浴場も広くて、久しぶりに熱々の湯に入れたし、レストランの飯はバイキング形式で美味かったなあ。
「少し腹休めして、もう一回風呂に入って寝るかな…」
少しの休憩のつもりで、オレと天野さんはそれぞれベッドの上に横たわって眠りについた。
少しの仮眠のつもりだった。




