第1章 第7話 おっさんのひとりごと
※前回は選択肢の投票はありませんでした。
俺の名は、橋田徹。
三十台半ばに差し掛かろうかという、ちょい悪親父なナイスミドルだ。
日本からこの訳の分からない世界、「ムンダス」に迷いこんで「神様」などと自称するふざけた存在に遭遇してから、どれぐらい経っただろうか。
実際には数年といったところなんだろうが……もう十年以上は過ごしたような気がしてしまう。
ガキの頃に遊んだゲームのRPGとか漫画のようなこの世界。
剣と魔法とダンジョン。冒険者たちの夢と欲望が詰まった冒険の日々。
いや、正直言うとな?
おっさん、疲れるのよ。そういうの。もはや。
この歳になるとさ、ゲームとか長時間遊べるような集中力ってなくなるもんなの。
分かるか?「神様」?
そりゃな、最初この世界に迷い込んで、お前さんの話を聞いた時はワクワクする面もあったさ。
童心に帰るっていうのかね。
世知辛い世の中に疲れた、そろそろ中年に足を突っ込もうかという歳の頃の男にとって、降って湧いたようなこの漫画チックな非日常の出来事は、戸惑いもあったけど少しは魅力的だったよ。
透・イン・ワンダーランドだよ。
でもな?その世界に住んで、それが日常になれば、結局一緒なんだよ。現実世界とな。いや、実際はもっと酷いもんだ。
少なくとも現実世界じゃ、飯食うために剣を振るって命懸けでモンスターと戦うなんてしなくていいもんな。
科学の進歩が遅れたこの異世界で、現代知識使って金儲けしたらウハウハかも、とかお前言ってたな。
俺にそんな専門知識ねーよ。せめてウィキ検索させろよ!
それに、異世界でもヤバイぐらい頭いい奴なんてごまんといるぞ?世の中そんな甘くねーよ!
……人生常にハードモードだよ。ここは。
俺を無条件で慕ってくれる巨乳美少女ってどこだよ?
俺のハーレムは?
出会う女ときたら、脳筋かサイコパスかクソガキしかいないんだけど?
こういう世界はエンターテインメントとして、外から眺めて楽しむもんだってのがよく分かった。
それにな。これ、一番言いたいんだけれども。
いきなり死にかけるような修羅場に俺を叩き込んでくれたよな、てめえ。
ええ?「神様」よ?
なにがチートモードあげるから楽しんでね、だ。
後にも先にもあんなクソな体験なかったぞ、このやろう。
毎日毎日、親の国士に放銃してハコ割れしてる気分だった。
……なんか、ゲラゲラ笑っているお前の姿が想像できるな。
それと、あの「チートモード」な。
あんなもん、普段使う機会ねーんだよ!
下手に使ってこれ以上目立ってみろ。今以上に俺をコキ使いたがる輩がわんさか湧いてくるぞ。
めんどくせーんだよ!
こっそりモンスター相手にストレス発散するぐらいしか使い道ねーよ。
やらんけどな?俺、どこぞのサイコパスじゃないし。
……まあ、お前さんの「娯楽」や「思惑」はどうあれ。
これだけは言っとく。
いつかてめえをぶん殴りに行ってやるからな!
「ごぉらーーー!トール!どこだあ!」
「そっちにいったか?!」
「いねえ!くそ!どこに消えやがった!」
ガラの悪い男どもの怒鳴り声が、西地区の下町の路地に響き渡る。
俺を追いかける奴らは俺とは馴染みの冒険者たちで、例のモントレの騒動の時にあの場にいた連中だ。
俺が請け合った組合からの報酬が少ないなどと逆恨みして、しつこく俺からいくらかふんだくろうと目論んでいる守銭奴どもだ。
断ろうものなら、俺を全員でタコ殴りにして有り金全部持って行く腹積もりなのだろう。
そう、こんなのが俺の日常。俺の素敵な異世界生活。
しばらく適当に逃げ回っていると、ぼろ屋の戸口の影から下町の子供たちのささやき声が聞こえてくる。こちらを見て指差しながらクスクス笑いあっていた。
静かにしてろお前ら、と口元で指を立てると、それを見た子供たちは、キャーッと悲鳴のような笑い声をたてながらどこかへと走り去っていってしまう。静かにしろってのに。
それだけならまだ可愛げがあるんだが、一人のクソガキがゲラゲラ笑いながら「トールはここにいるぞー!」などと叫ぶものだから堪らない。あのガキ、覚えてろ!
「そっちかあ!」
一人のモヒカンヘッドの冒険者が、その声に反応してこちらへと猛然と近づいてくる。ダンカンとかいうザン●エフ顔負けのプロレスラーじみた大男だ。こいつやたらと口が臭いんで、まじで近づきたくない。もぅマヂ無理……
「いたぞお!」
姿を捕捉され、俺は慌てて踵を返す。
「しつこいんだよお前ら!今度一杯奢るからそれで勘弁しろよ!」
「バカ野郎!俺たちの傷ついた繊細な心は安酒一杯で癒せるもんかよ!有り金全部置いてけクソおやじ!」
「繊細な心の持ち主がおやじ狩りまがいのことすんじゃねーよ!」
ちなみに俺の有り金は、安酒一杯奢ればそれですっからかんになる程度しかないんだが、それでいいんだろうか?
このまま逃げ続けるか土下座しようかと迷いながら、下町の迷路のような路地の間を逃げ回っていると、ある角を曲がった先でふいに腕をぐいっと引っ張られた。
ぽよんという柔らかく熱い感触と甘い匂い。
その感触に引っ張られるまま、無人のあばら家の中へと押し込まれる。
「静かにね♡」
そんな声が聞こえたが、すぐにぐいぐいと俺の顔面を覆うように柔らかい物体を押し付けられたので声の主の顔は分からない。
まあ、すぐに誰かは分ったが。
「また消えやがった!あのやろう!」
しばらくダンカンたちの忌々し気な声が聞こえていたが、やがてその声も遠ざかっていった。
このまま顔に感じる気持ちいい感触に浸っていたかったが、満足に息もできないので、離してもらうよう相手の腕をタップする。
「久しぶりなんだから、もっと抱っこさせて♡トールちゃん」
「んーっ!んーっ!」
その豊満な胸で俺を抱きすくめる女は、そのままギリギリと物凄い力で俺の顔を圧迫する。
いくらもがいても、こいつは離れようとしない。
「……このままぁ、トールちゃんイカせちゃったら……わたし、どうなっちゃうかしら♡」
その力は、並みの男の比ではない。油断すれば、首がへし折れるだろう。
「興味深々♡」
――こいつはマジで殺しに来ている。
そう感じた俺は、躊躇することなく「モード」を切り替える。
「!」
俺の気配の変化に気が付いたのか、女が俺から瞬時に離れ、部屋の隅へと身を翻した。
「こわーい。トールちゃんったら。怒っちゃいや♡」
臨戦態勢のまま、そんな甘い声を出す目の前の女に、俺は思わずため息をついて、ガリガリと頭を掻きむしった。
「……お前な、会う度に襲い掛かってくるのやめろって言ってるだろ!」
「襲われたいくせに♡」
そんなアホな事をいうこのサイコパス女は、慈愛の神アミルの神官で名をエレナという。
白地に赤の文様が入ったアミルの神官服を身にまとい、長い金髪を後ろで束ねたエレナは、見た目こそ清楚な女神官といった風情だ。
それに俺好みの、脱いだらスゴイ系のエロボディも完備している。
だが、中身がアレすぎるのだ。
「あーあ。やっぱりトールちゃんとは一度本気でヤリたいなあ」
人差し指を軽く咥えながら尻をフリフリさせるエレナ。誘ってやがる。
「アッチならいつでも相手するぞ」
「言ってるでしょぉ?ソッチは燃えないの。でも……」
エレナは、指をペロリと舐めながら、その赤銅の瞳を怪しく輝かせる。
「あたしの初めてをあげたら……死ぬまでアイシテくれる?」
……こいつのあだ名は「血まみれの処女神官」。
とは言っても、殺人鬼というわけじゃない。
こいつの相手はいつもモンスターだ。大量のモンスターを相手に、嬉々としてそれを虐殺し続けることに愉悦を感じるシリアルモンスターキラー。それも自分より強いモンスターと対峙して勝った時には特にエクスタシーを感じるという。
つまり、こいつの中では俺はモンスター扱い。ふざけんな。
「いやに決まってんだろ。それはそうと、こんなところで何してんだ。ガキ共はいいのか」
「それはこっちのセリフぅ。こんなところでお友達と鬼ごっこしてるから何かと思ったよ。というか、トールちゃんお仕事はいいの?」
「……ちょっと腰を痛めちまってな。リハビリ中だ」
そう言って腰を回す俺を見て、エレナはクスクスと笑った。
「嘘つきは神様に怒られちゃうんだからぁ……ねね、暇なんだったら、遊びに来ない?みんなも喜ぶと思うなあー」
タタタと俺の側に近づいてきて、笑顔で俺の腕を抱きしめるエレナ。
……うむ、この感触には罪はない。
「……まあ、暇……じゃなくて忙しいんだが……しょうがない。たまにはガキ共の顔を見てやるか」
「やった♡」
心底嬉しそうな笑顔で俺を見上げるエレナ。ほんと見た目だけはとびきりの上玉なんだよ。
……これで中身がイカレてなけりゃあなあ。
エレナが管理するアミル聖堂は、西地区の下町近くにある。
アミル聖堂は、慈愛の神アミルの宗教施設というだけでなく、神の奇跡、つまり治癒の神聖魔法を専門に扱う治療院としての側面がある。
神官長であるエレナの治療魔法には定評があり、北地区に住むような金持ちも足しげくここまで通うほどだ。
金持ちからは治療費をたんまりとせしめ、その資金で彼女は孤児院も運営していた。
身寄りのない子供や、ダンジョンで命を落とした冒険者の子供を引き取り、育てているのだ。その他にも、近所の貧しい子供たちに食事や遊び場を提供していたり、食い詰めた親に何がしかの仕事を斡旋したりと、何かと弱者の為の活動を行っていた。
これだけ聞くと、まるで聖人のようだ。
かえすがえす思う。
中身がアレじゃなけりゃあなあ。
聖堂に隣接した孤児院の建物に入ると、何人かの子供が俺に気が付いて、たちまちハチの巣をつついたかのように騒がしくなった。
「あー!トールだ!」
「ほんとだ!アホのトールだ!」
「アホーアホー!」
きゃっきゃと無邪気に俺をディスる子供たち。まったく、どういう教育してんだ。
「みんなぁ。アホのトールちゃんにごあいさつして―」
「「「「「「「アホのトール、こんにちはー」」」」」」」
そう挨拶してケラケラと一斉に笑い出すガキども。
……神官長共々折檻するぞ、このやろう。
まあいい。ここに来るのも久しぶりだから、寛容な大人な俺は特別に許してやる。
孤児院の遊戯室にどっこらせと腰を下ろすと、たちまちガキどもがワラワラと集まってきた。
「ねえ、トール。みてみて。ちゃんとワンちゃんのおえかきできるようになったよ」
「ほう。ちゃんと描けてるな。でもな、足は一本少なくした方がいいと思うぞ」
「トール!腕相撲でしょうぶしよう!」
「身の程知らずめ、小指で相手してやる」
「なあトールぅ。これできるかぁ?舌で鼻ほじるの」
「できなくて本当によかったよ」
「トールトール!えっとね、トールがわるいモンスターね。まほうでビーってするから、ばくはつして?」
「まだ死にたくねえ」
などと、ひっきりなしにガキ共が絡んでくる。
ガキの体力は無尽蔵。ここに来てこいつらの相手をした後は、ダンジョンに潜った後のようにぐったりとして帰る羽目になるのだ。
何人かの子供たちが、俺の背中や頭によじ登ってくる。
ああっ!もう、そんなにくっつくな!お前ら体温高くて暑くてたまらないんだよ!
くっついてくるガキどもを引っぺがしていると、エレナがどこかの絵画に出てくる聖母像のような柔らかい微笑を浮べて、じっとこちらを見ていた。
「……なんだよ」
「べつにぃ」
エレナは膝を抱えるように座りながら、上目使いで俺を見てきた。
「……やっぱりトールちゃんは、ここで働くべきだよ。子供たちも喜ぶしぃ」
「お前も喜ぶんだろ?色々な意味で」
「ふふふ。まあね♡」
しばらくそうやってガキ共の相手をしていると、突然、遊戯室の中に一人の少年が転がる様に飛び込んできた。
「エ、エレナ先生!父ちゃんが!父ちゃんが!」
顔を涙でぐしょぐしょにしたその少年は、外の方を必死に指差しながら、懸命にエレナに何かを伝えようとするが、混乱しているのかとっさに言葉にできない様子だった。
「落ち着いてぇ、クルツ。お父さんがどうかしたの?」
エレナがしゃがんで肩を抱くと、クルツ少年は、しゃくり上げながらも必死に説明する。
「と、父ちゃんが……馬車にひかれてっ……!」
それを聞くやいなや、エレナは顔色を変えて外に飛び出した。クルツもそれに慌てて付いて行く。
場が騒然とする中、俺も外へと追いかけていくと、ちょうど聖堂の入り口に戸板に乗せられた一人の男が担ぎ込まれるところだった。
「道を開けて!」
エレナは他の神官たちを押しのけるように男の側へと駆け寄った。
……こりゃひでえ。
男の状態は、俺の目から見てもかなり悪そうに見えた。両足は折れてひしゃげており、おそらく内蔵も激しく損傷しているようだ。だぶん、このままじゃあ助からない。
「これは……治療院に運んでいる暇はないわぁ。ここで治療を施します。たぶん魔力がつきちゃうから、今日のお約束は全てお断りしてね」
それを聞いた一人の男の神官が慌て始める。
「で、ですが神官長。今日はケネス参事官の奥様が来られる予定になっておりますが……」
「お断りしてぇ?リウマチ程度じゃあすぐ死ぬってことはないんだから」
静かな、しかし有無を言わせないサイコパス女の迫力に、神官の男はそれ以上何も言えなくなってしまった。
「じゃあ始めるわねぇ?皆、少し離れて」
エレナは、すぐに魔力を集中させて高めていく。淡い赤色のオーラがエレナの体を包み込んだ。
「――……――…――」
エレナの詠唱が始まる。神聖魔法は、通常の魔法と違って詠唱が必要だ。
他の魔法は習得して効果のイメージが明確に想起できるなら、具現化のトリガーとなる魔法名を唱えるだけで放つことができる。
しかし、神聖魔法は神の奇跡の代行だ。それを請い願うための「祈り」が必要となる。つまりそれが詠唱というわけだ。
効果が高い魔法を使うにはそれだけ長い詠唱が必要となる。エレナの詠唱は優に10分は超えただろう。
やがて、魔法は完成し、エレナは天に向かって魔法名を高らかに唱えた。
「『慈愛の息吹』」
突如天から白銀の光が瀕死の男の体に降り注いだ。その柔らかな光の柱は男を優しく包み込み輝きを増していく。
そして、見る見るうちに男の容体が回復していくのが見て取れた。
「おお……」
聖堂入り口の側にたむろしていた野次馬たちからため息のような感嘆の声が漏れる。
これほどの神聖魔法を間近で見る機会なんてめったにないだろうからな。神の奇跡とやらを肌で感じる瞬間だ。
「う、うう……」
やがて光が収まり、戸板の上の男が身じろぎをしてゆっくりと目を開いた。
「父ちゃん!」
クルツが目を覚ました父親に思わず抱き着いた。
「クルツ?……ここは……」
男はぼんやりとした様子で、辺りをうかがう。何が起こったのかまったく分からないといった感じで呆けている。
それを見たエレナは、慈愛に満ちた笑顔で親子に向かって微笑んだ。
「……とりあえず、これで死ぬことはないわぁ。偉大なるアミルに感謝してね♡」
「エ、エレナ先生!俺はどうしても行かなきゃいけないんだよ!」
「だぁめ。せっかく助かった命なのに、そんなに簡単に捨てるようなら、わたしぃ……本気で怒っちゃうぞ♡」
ニコニコと笑顔を浮べながらも恐ろしいほどの怒気を漲らせるエレナに、クルツ少年の父親は顔を青ざめさせる。
クルツの父親は、名をアランといい、冒険者をやっているのだそうだ。そういえば、案内所で見た顔かもしれない。
とりあえず命の危機は脱したがしばらくは絶対安静が必要だということで、治療院の一室に落ち着くことになった。
命が無事に助かったのはとりあえずよかったのだが、このアラン、何やらややこしい事情を抱えているようで、非常にめんどくさい事態になりそうだった。
「ふーん。じゃあその『七光の雫』っていうアイテムをダンジョンに取りに行く仕事を請け負わないと、借金の返済が滞って大変なことになる、ということねぇ?」
「そうなんだ……俺が不甲斐ないばっかりに……それに大事な仕事の前だってのに、こんなドジ踏んじまって……」
「父ちゃんは悪くない!お、俺がぼおっとしてたから馬車に轢かれそうになって……」
どうやら、クルツが馬車に轢かれそうになったところをアランが助けに入って事故に遭った、ということのようだ。
「七光の雫ってのはあまり聞かん名だな。どこでドロップするアイテムだ?」
「詳しくは知らない……どうやら7層あたりで採取するという話だったが……」
7層か。中堅どころの冒険者のパーティーでも、それなりに覚悟がいる階層だな。
「そっかぁ……じゃあ代理の冒険者が必要になっちゃうわねぇ。それなりの腕利きが」
「そうだな……」
さて、と。
「じゃあ俺はそろそろお暇することにするか。色々と忙しいしな」
それじゃっ!と踵を返したところを、突然エレンに後ろから抱きすくめられる。
「んふふー♡ねえ、トールちゃぁん?」
「なんだ。はなせこのやろう。俺は忙しいんだ」
「ねえトールちゃん?トールちゃんだったら……7層ぐらいあっという間にピューンって行けちゃうよねぇ?」
「行けねぇよ!いいから離せ!」
「んもう。謙遜しちゃってぇ♡かぷっ♡」
エレナが俺の耳を甘噛みしてくる。ぞわりと背中に寒気が走った。周りからはエレナが甘えているように見えるかもしれないが、事実は違う。
エレナの両腕が巻き付いた俺の首元は、万力のような物凄い力でギリギリと締め上げられているのだ。
「……ね?トールちゃんお願い?」
「ぐっ……!そうだ、ウォレスにでも頼めよ!あいつなら喜んで助けてくれるぞ」
「えー……あの人メンドクサイし、暑苦しいから、なんかヤダ」
それはまったく同感だが!
すると、エレナは俺の耳元で小さく囁く様に言った。
「なんだったらぁ……『イグナウス』の強制クエストってことにしてもいいよ♡」
俺はその言葉を聞いて、ピタリと動きを止めた。
「……これにそんな価値があるっていうのか?」
「ふふふ……これはぁ、わたしの勘?何か面白いことがあるかも♡」
エレナの勘。最悪だ。これでは逆らえなくなる。
「落ち着け。エレナ、話し合おう」
んふふぅ♡とエレナが心底楽しそうに笑った。
「んじゃあ……いっくよーぉ♡はいっ」
①エレナにキスをしてクエストを受ける♡
②「エレナ愛してる」と言ってクエストを受ける♡
③エレナに情熱的なハグをしてクエストを受ける♡
④エレナとバトってからクエストを受ける♡
以上の選択肢の中から一つを、作者のTwitter
https://twitter.com/ecchin_LN
のアンケート機能によって投票して下さい。
※今回はYouTubeでの投票は行いません。
この選択肢の締め切りは2019年9月28日22時00分頃の予定です。
この時点で一番得票数が多い選択肢を「選定の神々」の意思であるとさせていただきます。