仲間
「これで手続きは終わりました」
「これを以て貴方は我々のギルド『ラステリック』の一員です」
「やっと終わった……」
「お疲れ様です」
「ご主人、戻ろうか」
「ああ」
俺達が受付のある広間へと戻ると、見知った緑の赤眼鏡の子が駆け寄ってくる。
「手続き、終わったみたいですね」
「君は確か、ぼく達にここを紹介してくれたさっきの」
「そう!ここでは貴方達の先輩に当たりますね!」
ふんすっ、という擬音が本当に聞こえてきそうな程胸を張っている。
そのおかげでガロア程ではないが豊満な胸部が……痛い痛い痛い、足を踏まないでくれ。
(ご主人、思考が破廉恥だよ)
「険しい顔つきされてますけど大丈夫ですか?」
「いや、大丈夫、つい感極まっちゃってね」
「ここを紹介してくれて本当助かったよ、食い扶持に困ってたんだ」
「それは良かったです」
「所で、君の名前を聞いていなかったけれど、教えて貰ってもいいか?」
「フーリエと申します、好きに呼んじゃってください」
「そうだ、もし良ければ私もついて行ってもいいですか?」
「いいんじゃないか?ご主人」
「彼女はぼく達よりも先輩だ、今後もここに身を置くなら良い助けになってくれると思わないか?」
「そうだな、その理由もあるし、また会ったのも何かの縁だ、こちらからもお願いするよ」
「有難うございます!私はサポートが得意ですから、御二方をじゃんじゃん強化しますよー!」
賑やかに話していると、先程の受付のお姉さんが何か紙を持ってきた。
もしかして手続きの漏れだろうか……。
「パーティも結成した所でこんなクエストがあるけれど、行ってみない?」
「軽めのダンジョンなんだけど……」