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ギルド 後編

言われるがまま白線の上に立つ、前を見てみると吊り下げられた的らしき物がある。


「まあいいです、スキルチェックで実力を見せてくれればいいんですから」


「あのちょっと小さな的にスキルを当てればいいんですね?」


「はい、それで実力を計ります」


スキルと言うと確かさっき『エクサマジック』があったが、『〜マジック』のスキルは確か使用者本人の適性に合った属性の魔法が使えるスキル、俺の場合は氷属性だから氷弾を撃ったり、氷結させられるはず。

しかし、俺が今まで使っていた物は『メガマジック』だったし、本業魔女のキルが使っていたのは最上級の『テラマジック』で、『エクサマジック』なんて聞いた事がない。

が、まあ物は試しだろうし、適当に撃ってみるか……。



「心做しか、ご主人を見る人が増えてきたかんじがするなぁ」


「先程の意味不明なステータスが気になったのだと思いますよ、正直私も興味津々ですし」




掌に意識を集中させて氷弾を作り、そして勢いをつける為に片手を突き出して射出する。



「あいつ、狙いを付けにいかないのか?」

「あれは威力重視の撃ち方だもんな、どんなに強かろうが当たらなければどうということはない、虚勢だよ、虚勢」


(黙ってろ、三流冒険者の分際で理解した気になるんじゃないぞ)


ガロアの眉がピクっと動く。

その瞬間、ほんの一瞬だけ漏れてしまった殺意を周辺の人々は感じ取ったのか、ガロアの周りから人が遠ざかっていった。


(なんて、ほんとに言ったらご主人の迷惑になるからね、今のご主人なら実力で何とかなるだろうさ)



「さて……どうかな」


打ち出された氷弾は見事命中する。

さらにら命中しただけではなく氷弾の冷気が的、空気と伝わっていき、部屋全体を凍らせた。

そして観衆にどよめきが走る。


「なんだコイツはよぉ!?」

「こんなのが入ってきたらあたし達は要らない子じゃない!」

「…………」

「おい!部屋どころかこっちまで凍ってきてるぞ!」



嘘だろ……?普段通りどころかそれより弱いくらい出力設定のはずだけど……どういうことだ?


「君、どうだい?ご主人は」


「そう……ですね」

「合格です」



周辺から悲鳴が聞こえた気がしたが、きっと気の所為だ、そうだ。


「嬢ちゃん勘弁してくれ!」


「五月蝿いですね、私が合格と言ったら合格なんです、分かったらさっさと戻りなさい!」


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「ガロア、ステータスの上昇幅えげつなくないか?」


「でもまあ伊達に生と死の概念を越えてるわけじゃないからねぇ」


「そうかなら仕方ない、仕方ないな……」


ガロアを撫でつつ自分を納得させる。


(これが使い魔の役得ってものだよ君たち……!)

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