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第四章 ~困惑~

どうも、アルト&ノアです

投稿がまた遅くなりすいませんでした

今後もこんな感じですが、早く投稿できるようにします


なんだろう、暖かい・・・

「ん・・・」

体を優しく包むような暖かさに私は目を覚ました

最初に目に写ったのは自分の部屋とは全く違う見慣れない天井だった

私は気になり、体を起こした

「ここは・・・?」


「・・・目が覚めたみたいね」

私がつぶやくとそれに答えるように誰かが話しかけてきた

声のした部屋の隅を見るとそこには一人の少女が座っていた

身長は私より小柄で髪は腰まであり、絹のように白かった

「えっと・・あなたは?」

私は問いかけると少女は淡々と答えた

「イブ・・・」

その少女はイブと名乗った

変わった名前・・・見た目からして多分外国人かな・・・?

それにしてもここはどこなんだろう

そもそも私はどうしてここにいるんだろう

なんだろう・・・すごく怖い思いをした気がするけど、思い出せない

私は考えているとイブは部屋の隅でなにか荷物をまとめている

「えっと、イブちゃん何をしてるの?」

私が声をかけるとイブはこちらを向く

「・・・あなたが起きたから・・・ノアのとこいく」

イブそう言うと再び荷物をまとめだした

ノア・・・?誰のことを言ってるのだろうか

「あの、イブちゃん、ノアってだr・・・」

私はイブに聞こうとしたが、イブの持っているものを見て

思わず言葉が止まってしまった

それはただの外套だった

なんてことない茶色の外套

ただそれを見た時思い出してしまった

ここに来る前なにがあったか・・・

人に殺されかけたこと・・・

そして、目の前で人が死んだこと・・・

その光景が昔の記憶とフラッシュバックした

思い出したくない、あの残酷な記憶・・・

「あ・・・ああ・・・」

私は恐怖で上手く声が出ない

体が震えて動けない

イブは異変に気付いたのか、首をかしげる

「?・・・どうしたの?」

イブは分からず蹲る私に触れた

「!!!や、やめて!!!」

私は反射的にその手を拒んでしまった

「・・・?」

「あ、えと・・・」

咄嗟に拒んだ後に相手がイブだと気づいた

イブは驚いているのか、目を少し見開いている

「ご、ごめんなさい・・・」

私はどうしていいかわからず部屋を飛び出してしまった


ただただ怖くて仕方なかった

とにかくここがどこだか知るために私は建物から出た

出たらそこはいつも町、そう思って

けど、扉を開けたらそこは知らない世界が広がっていた

「ここは・・・どこ?」

私は息を切らしながら、呟く

見たことのない街並み、変わった服を着た人々

全く知らないその光景がより一層私の恐怖を掻き立てる

「あ・・・やだ・・・怖い」

また体が震えてしまう

その時だった

「よう、嬢ちゃん。

可愛いね、見かけねえ格好だが冒険者?」

五人組の男が話しかけてきた

ニヤニヤした顔でこちらに近づいてくる

体格もごつく、ただ怖くて仕方ない

「あ・・・えと・・・」

「おー確かに可愛いな、ちっせえしちょうどいいんじゃね?」

「だろ?なあ嬢ちゃん、俺たちと遊ぼうぜ」

そう言って一人の男が私に触れようとした

「や、触らないで!!!」

私はその手を拒み、走り出した

「あ、待ちやがれ!!!」

男たちは怒号をあげ、追いかけてくる

私はただ走った、その恐怖から逃げるために

すれ違う人々は不思議に思い、私を見てくる

でもそんなことも目もくれず、ただ走って逃げた



「ありがとうございました~」

店主の喜々とした声を聞きながらオレたちは店から出た

用事は終わり、あとは楓とイブが待つ宿に行くだけだった

オレたちは来るときに通った道を歩いていた

相変わらずうす暗い道を歩いていると

隣を歩くノアが話しかけてくる

「なあ、ソーマ一ついいか?」

「はい?なんですか?」

ノアは少し不思議そうな顔をして話しかけてくる

「なんで、その武器使い方分かったんだ?」

ノアはオレの腰につけている銃を指さしながらそう言った

オレはその銃を取り出すとノアに話す

「実は、オレの世界には似たものがあって・・・

それで知ってたんですよ」

「ほお・・・そいつはすごいな」

ノアは少し驚きながら言う

「ノアさんは初めて見るものなんですか?」

「あ、いや・・・初めてだな・・・」

オレがそう聞くとノアはなにか含みがあるように言う

「・・・?」

オレは不思議に思っていたが特に聞こうとは思わなかった

なにやら聞いてはいけない気がして・・・

そんな風に考えていると、路地を抜けることができた

宿がある商店街に向けて歩いていると

道の先から誰かがこちらに近づいてくるのが見えた

それは、イブだった

なぜか少し慌てた様子だった

「ノア・・・」

「おいおい、どうしたイブ?」

ノアはイブに尋ねる

「・・・カエデが・・・どこかにいった」

オレはそれを聞いて驚愕してしまった

楓が・・・?なんで・・・?

「おいおい、まじか」

ノアも予想外だったのか、驚いている

「オ、オレ探してきます!!!」

オレはいてもたってもいられなくなり楓を探しに行った

「!!!おいソーマ、待て!!!」

ノアの言葉も聞かずオレは走りだした



咄嗟に動いてしまったが、この街に来たばかりで立地も分からない

とにかく自分たちが一度通った場所を探そうと思い、

オレはイブたちと別れた中央広場に向かった

きた道を思い出しながら走り、なんとか広場についた

息を切らしながらオレは辺りを見渡した

先ほどと変わらず多くの人で賑わっている

だが、どこにも楓の姿はなかった

「ここじゃないか・・・宿場区かな・・・?」

さっきまで楓とイブはそこにいたみたいだし、もしかしたら戻ってるかもしれない

オレはそう思い、ノアの言っていた宿場区に向かおうとした

その時、不意に通り過ぎた二人の男女の会話が耳に入った

「さっきの女の子なんだったんだろう・・・?」

「気になるよね、変わった服装してたし」

「そうそう、異国の人ぽかったよな」

変わった服装・・・異国の人・・・もしかして

オレは慌ててその男女に声をかけた

「ねえ、そこの二人ちょっといいかな」

「え?あ、はい、なんですか?」

いきなり話しかけられたのもあってか、驚いた感じで返答した

「話の内容が聞こえたんだけど、その異国風の人って

黒髪の女の子?」

「そ、そうです、黒髪でロングの女性でした」

今度は女の子の方が答えた

間違いない、楓だ

オレはそう確信した

「その人、探してんだ、どこ行ったか分かる?」

「えーと、どこ行ったか分かりませんが・・・

たしか、路地がある方に走って行きました」

「そうそう、向こうの方です」

二人は方向を指さしながらそう言った

指した方向は自分が来た方だから恐らくあの路地だろう

「あっちか、ありがとう!!」

「え、ちょっ・・・」

オレは二人の会話を最後まで聞かず、路地の方へ急いだ


「はぁはぁ・・・」

どれくらい走ったのか、分からない

気が付いたら見慣れない路地に来てしまった

イブって子にも酷い態度をとってしまったし

建物を出たら出たで、怖い人たちに追われるし

「どうしたら、いいのだろう・・・」

知らないことと怖い目にあって不安で心が押し潰されそうになる

また、あの時みたいになったら・・・

そう考えてた時だった

「・・・さーん」

どこからか声が聞こえる

聞き覚えのあるあの声が

「神埼さーん」

「颯真くん・・・?」

間違いない、颯真君の声だ

私は声のする方へ走った

不安な気持ちに光が差したような気分だった

だけど、その時

突然、路地の陰から手を掴まれたと思ったら

引っ張られ、捕まってしまった

「よう、探したぜ」

そこには先ほどいたナンパ集団だった

先頭の男はニヤついた顔で話しかけてくる

「あ・・・ああ・・・」

怖い、動けない・・・

「今度は楽しませてくれよ?」

男はニヤニヤしながら私に近づいてくる

そして、男は私の口を喋れないように手で塞いだ

必死に抵抗するが、抜け出すことができない

段々と薄れていく意識の中、一人の男の子が

頭をよぎった

   助けて、颯真君    

その言葉を叫ぶこともできず、目の前が真っ暗になった・・・



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