事後報告
新しい小説の執筆(投稿未定)や、勉強、修学旅行などで投稿が遅れました。更には、文字数もありません。なので、とても短いです。
―――ヴィンセント冒険者ギルド内部
「そうか……………。まさか、ジークフリートが盗賊の棟梁だとはね」
ギルド長は、その黒子の上からでも分かるほど顔を歪ませている。それも、仕方がないのだろう。何せ、信頼していた人から裏切られたのだから。ギルド長には、契約や、神子のことは話していない。コンコン。扉を叩いた音がした。
「……………」
入ってきたのは、金髪の少年。ライト君だ。彼の事はギルド長に既に話してあった。人狼であった事を知られた彼は、隠すことなく、その殺気を存分に撒き散らしている。
「君が人狼か……………。君に訊かなければならないことがある。いくつか質問をさせて貰うよ?」
「…………………………」
ライト君は、ただ殺気を撒き散らしながら、睨むだけだ。人狼になれないのは、奴隷として制約がかけられているからだ。勿論、危害を加える行為も禁止されている。
「君はカマルトの目的を知っているのか?」
「……………」
ライト君は、ただ黙るだけだ。しかし、『奴隷』としての制約がそれを許さない。バチッと音がした。
「っ!?ぐっ……………」
首輪に電流が流れる。奴隷は、この従属の首輪があるかぎり、奴隷であることを止められないのだ。
「もう一度訊くよ?君はカマルトの目的を知っているのか?」
「……………知らない」
「では、君は奴隷としてカマルトに従っていたのか?」
「……………あぁ」
「では、君の妹はどうなんだ?」
「ユナは関係ないっ!」
ライト君は大声で叫ぶ。それは、あの人狼の時の遠吠えにも勝るほどの迫力があった。それほど、までに妹を大事に思っているのだろう。
「ユナは……………ユナは、あいつに無理矢理、奴隷にされたんだ!」
「どういうことなのかね?」
「俺らは……………元々奴隷じゃない。孤児だっただけだ。生活は苦しかった。俺もユナも、毎日、毎日必死に働いてやっとだった。そんなときに、あいつはやって来たんだ。あいつは俺らに戦う術を教えてくれた。いつかは分からない。あいつが突然、従属の首輪を俺らに!」
その突然の変わりように驚いたのだとライト君は言った。もしかしたら、契約なのかもしれない。いや、契約するに値する『思い』が関わる何かがあったのだろう。
「そうか……………。その行為は立派な犯罪だ。だとすれば、君らは従属の首輪を解除できる。理緒くん。ライト君のの首輪を解除したら、妹君のところへ向かってくれ。私はここを離れては行けないんだ。すまないが……………頼む」
「分かりました。……………それじゃ、行こうか」
「……………ああ」
僕らは歩き出した。ライト君の言う妹が、いる場所へと。




