表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
青の大罪~最強の契約~  作者: 幽玄の奏者
第二章 才能開花編
35/44

高飛車な試練(2)

短いかも……………?

「さて、まず始めに精神統一から始めようか」

「え!」

「始めから戦闘訓練をしても意味はないと思うよ。特に君はね」


 ははは、と笑いながら答えるカマルトさん。特に僕?一体どういう意味なのだろうか?その答えを知る間もなく、精神統一を始める。


「いいかい?重要なのは自分の中を見ることだよ。無になろうとか、そんなのは考えなくていいんだ。自分の本質を見極める。そうすることで、より戦闘時に集中できるようになる。ジークフリートから聞いた話だと君は、戦闘時に必要最低限の情報しか受け付けていない、そうじゃないかな?」

「た、確かにそうかもしれないです」

「……………それじゃ、始めて。僕が良いというまでね」

「は、はい」


 僕は、目を閉じて集中する。僕以外の全てを消し去るイメージで。そして、暗闇の中で見えたのは、僕だった。『僕』は僕に話しかける。


『君は、何故戦うの?』

「誰かを守るため」


 『僕』は質問を続ける。


『君は、何が怖い?』

「失うのが怖い」


 『僕』は質問を続ける。


『失わないため、守るためには何が必要だ?』

「力」


 『ぼく』は続けた。


『お前は力を持っているのか?』

「持っている」


 『ぼく』は続けた。


『守るべき者はお前より弱いのか?』 

「強い。僕よりも遥かに」


 『それ』は問う。


『それは、傲慢ではないのか?』

「確かにそうかもしれない。でも、やめるつもりはない。」


 『それ』は嗤う。


『自覚しろ。汝は弱い。』


 『少女』は優しく笑う。


「大好きだよ、リオ!」


 その瞬間、リオの意識が覚醒する。それを見たカマルトは、驚く。


「まだ、良いって言ってないけど?」

「すみません……………でも大丈夫なんだと思います」


 理緒の言葉には全く根拠はない。それは、理緒自身が分かっている。でも、体から沸き上がる力がそれに説得力を持たせていた。


 カマルトは、驚いていた。理緒の言葉に。それは、かつて自分が師匠に言ったことに酷似していた。勿論、環境も経緯も覚悟も意味も違う。そして、かつて師匠に言われた言葉を思いだした。


(『いずれ、自分のとなるべき者が現れる。その者こそ自身に最も近く、最も遠いのだ』……………その通りでしたよ。)


「リオ、君に訓練は必要ない。ただ、私の技を見なさい。それだけで、いい。そして君は真似をすればいい。あぁ、練習はいらないよ。君にはね。」

「え……………?」


 それじゃ、行こうか。といって、街の外れで行っていた修行はいつの間にか森となっていた。そして、理緒はただカマルトの動きを見るだけ。それだけで、時間は過ぎていった。


 ☆★☆



「さて、次は私の番ですね。まず、理緒には無属性の魔術にしか素質がありませんでした。この世界では魔法や魔術は素質がなければいくら努力しても意味がありません。しかし、私には無属性の魔術など使えません。なので、魔力を鍛えましょう!」


 そういって、グランデは理緒の手をとり、駆け出す。そして、来たのは


「何で森ばっかりなんだよ!」


 しかし、さっきカマルトさんと一緒に来たところではない。泉がある場所で、どこか幻想的な空間だった。


「じゃあ、泉に浸かってください!」

「ふ、服は着たままでいいよね?」

「当たり前です!」


 神秘的な泉に足をつけ、そうして全身を浸らせる。水温も丁度よく、ずっとここにいたいと思ってしまう。


「では、体の中の魔力の流れを感じてください。その流れを掴めたら、外に一気に放出してください。魔力の放出で泉の水が揺れると思います」

「わ、分かった」


 そういって、理緒は目を閉じた。全神経を集中させ、魔力の流れを感じてみる。何だろう?この、血液のような違う流れは?あぁ、そうか。これが魔力なのか。何故だかは、分からないが急に蒸散を思い出した。原理は蒸散と同じなのではないだろうか?つまり、魔力を空気中に放出するだけだ。それを行うと、バシャア!と音をたてて勢いよく泉の水が溢れ出す。


「で、出来た?」

「……………はい」


 グランデは、そういって遠くを見ていた。後で聞いた話だと、そんな簡単に出来るものではないらしく、驚いただけだそうだ。少し、ジト目で見られたが、僕は悪くない。


 まぁ、そんなこんなで当日になりました。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
href="http://narou.dip.jp/rank/index_rank_in.php">小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ