一人卒業式
あら久しぶり
元気にしてた?
あらあら、その様子だと元気ではなさそうね
まったく!男ならしゃきっとしなさいよ!しゃきっと!
...
私はもうここにはいれないのね
そう...少し残念。
あなたの中に入り込んだのは...そう、母親から裏切られたあの日からね...
女を憎む狂人と、それを受ける私...
でも、私はあなたが一番苦しんでいたのを知っているから...
<後ろに手を組んでいる。
少し赤みを帯びたふっくら頬、何にも縛られないと言わんばかりのサラサラ髪のショートカット、そこから香る石けんの香りと甘酸っぱい汗の香り、シンプルでどこにでもありそうなーーーいや、どこか昭和を思わせるような、だからこそ無垢な彼女に似合うーーー純白なワンピース、それをゆっくりと、、(こちらを見た)いや、少し荒く脱ぎ捨て、、、、
近づいてくる、、、、、、
椅子に座っている僕の上に乗る
〜 香りが 〜
彼女は目を細め赤く火照った頬と、、、
ズン、、、サラサラ髪がふわっと一瞬浮かび、、、、、すぐさま、、、、落ちる
とたんにあの強い匂いが襲いかかる
ーっーっーっ
〜思わず 〜頭がクラクラして 〜意識が
〜彼女の火照った体が、、、、、、、
入ってくる
〜〜ーーーーー〜〜〜〜>
これで...終わり...
狂気は消えないけど
まぁ、頑張りなさい!
ー彼女は消えていくー
唇に苺の香りを残して
僕はまだ狂気の椅子に座ったまま