表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

後悔先に立たず

1ヶ月更新目指してます

さて、放火魔をボコボコのボコにした訳だが、このままじゃ俺らもさすがに捕まるよな。

「ゆかりー、顔はやめろっていつも言ってるだろがあと残るのは後々面倒臭いんだぞ」


「えー、増田さんだってあんなに鳩尾(みぞおち)に入れたくせに他人には言うんですね」


「馬鹿、おれはちゃんと見えないとこにやってんだ って」


「見えなくたって警察にはすぐバレちゃいますよ」


そうなんだよなぁ、結局のところそんなのじゃ誤魔化せない。

…仕方ない、いつものするか。

俺はゴロゴロと悶えていた(過去形)男に近づいてポケットを漁る。

「お、みっけ」

財布をゲット。中は結構入っていて6万2千円入ってた。

「お、保険証発見。えーとなになに、本田翔史(ほんだ しょうじ)さん、ね。1995年生まれってことは22歳か。若くして道を踏み外したもんだねぇ」


それでも俺より4つ上なのか、まったく敬えねぇなぁ。年上ってのは先に生まれただけでなんでそんな偉そうなのか、理解できない。現にコイツは犯罪者だしな。だからコイツから金抜いても悪くないんです、そうなんです。

「じゃあ、金だけ貰ってくわ、あっカードと1万は残しといてやるから安心してくれ」

この金で()()()にお願いしよ。

じゃあ、といってその場を離れようとしたらグッと足を掴まれた。

「きゅ、救急車……」

「なに?呼んで欲しいのか?」

本田翔史()はコクコク残りの力を使って何度も頷く。

「いいぜ。じゃあオプション料金で1万貰うから」

男の財布から更に1万を抜いて電話をしようとしたが携帯がないことを思い出した。

「あーすまん。携帯お前に壊されてたわ、お前の借りるな?」

男の携帯は財布と反対のポケットに入っていた。

緊急事態の画面から110(警察)と押して男の耳にあてがう。

「ほら、あとは自分でやれ」

そう言って今度こそ、その場を離れた。

人生終了お疲れさん。



* * * * * *

俺達は今ネカフェにいる。


「増田さーんー!このあと()()()のとこ行くんですよね?」


「そうだ」


「何処にいるか分かるんですか?携帯無いのに」

確かに連絡とれないな、必要ないけど。

「あいつがいる場所なんて何時も同じだろうが。

「やっぱしですかー」

ゆかりがアイタタと頭に手を当てる

「頭痛か?大丈夫?」

「それ本気で言ってます?」

「いや、鈍感なラブコメ主人公のマネ」

「死ぬほど似てますね」

「だろ」


「現実にいるんですねー、ネカフェに住む人って」


「あいつ曰くかなりの数いるらしいぞ」

「それってそういう知り合いがいるんですかね?」

「さあ、闇金ウシジマくんとかソースかもな」

確かそんな話があったはずだ。

「ありそーですね」

「ありよりのありだ」

「それ、使い方間違ってますよ」

……JK言葉って難しい。


閑話休題。ネカフェにいる理由はさっきボコした本田翔史(放火魔)についての記録を弄って貰うためだ。言うなれば情報改竄だ。このまま放置してたら、さすがに俺達も警察の御用になってしまう。

何故ここ(ネカフェ)なのかというと、ここがその情報屋の仕事場なのだ。いや、仕事場でもあり住処でもあるらしい、少なくとも俺は奴がここから出たとこを見たことがない。


「お、この部屋だ」

お目当ての人物の部屋を見つけた。

他人の部屋に入るのはマナーをすっ飛ばしてルール違反だが、慣れたもんでノックを二回して返事を待たずにすぐ中に入った。


「……返事を待ってから入れと何時も言っているだろう、増田」


眼鏡をかけ黒いシャツを着た、こんな場所に似つかわしくない、格好だけは清爽な男がいた。眼鏡をクイとあげる所作が実に似合っている。しかし、醸し出すオーラからこの男の裏を感じさせている。

ーもし夜道ですれ違ったら振り返らずに走って逃げようーそんな雰囲気を感じる。

しかし、歳は以外にも俺と同じらしく、自分の保険証なりを改造して誤魔化しネカフェに住んでるらしい。

同年だと分かれば怖いものは俺にはない。

「すまんすまん、次は気をつけるよ()()


「ふん、まあいい。それで何の用だ?」

そういうと清爽な男ーー成澤はイスにどかっ、と座り込んだ。

「最近騒がれてる放火事件って知ってるか?」


「ああ、知ってる。もちろん犯人の名前まで把握している。それこそ取るに足らない事までな」


「そりゃ話がはやい、実はその犯人にちょっかい掛けたんだけどやり過ぎちゃって、俺達が捕まらない用に調整して欲しいんだ」


「知っていたが、俺の知ることではないな。全くお前はいつも何かしらで暴力を振るっているな、まるでチンピラだ」


思ったことを包み隠さないのが俺の成澤の好きなところだ。余計な気遣いがない。そしてやると言った事は確実にやってくれる。


「そう言うお前だってずっとこんな場所に居てまるでゾンビだぜ」


「大勇は戦わず。だ、これから仕事を頼む相手にその態度とは大したものだな」


「そう言わず頼むよ、俺がいなくなったら収入減るぞ」

手を合わせ頭を下げる。

暗にまた来るということをついでに伝えるのも忘れない。


成澤は俺に何を言っても無駄だと分かった様で肩を下ろして溜息をついた。

「はあ、分かった。俺の能力なら警察の捜査など容易く看破できる」

どうやらやってくれるらしい。これで安心だ。コサックダンスでも踊りたいね。

「詳しいことは分からん、パクられなきゃ何でもいいよ」


「安心しろ。俺が動くんだ、そのような事態になるはずが無い」

成澤は自信ありげにそう言うと眼鏡をクイと掛け直した。

これが成澤の能力発動前のルーチンだ。

能力者には俺みたいに能力に条件があると奴もいるが

中には能力の発動に条件があるものもいる。

ジョセフ・ジョースターがいちいち馬鹿高いカメラをぶっ壊さないと念写ができないように成澤は眼鏡を掛け直さないと能力が使えないのだ。


「『侵略主義(ハイルヒトラー)』起動」

成澤が能力を発動した。

今回短くてすみません。作者の想像力が低かったです。次の展開は考えてありますので多分面白いです

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ