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1 心頭滅却

馬鹿にしながら読んで下さい

「暑いのと寒いのどっちが苦手ですか?」


横断歩道で信号が青になるのを待っていると

連れが苦しそうにそう言った。人混みに慣れていない彼女は東京の人混みを歩くというだけでも大変なはずなのに、お喋りな彼女には黙っているという事の方が苦痛らしく、とりあえずの話題を降ってきたようだ。


「別にどっちが苦手とかは無い」


小学生の暇つぶし並のくだらない質問にも素直に答えてあげたのだが、彼女はムッとし、

「そう言われたら会話終わっちゃうじゃないですか」

俺の答えを非難した。

なるほど、そう言われればそうかも知らんと思い、


「・・・強いて言うなら寒い方」


一応で答えてやると今度はお気に召したようで彼女はニカッと笑った。表情がよく変わる奴だ。信号もこれくらい早く変わってくれればいいのにな。


「へえーっ、私は寒いのは全然いいんですけど、暑いのは苦手なんですよね」


「見りゃ分かる」


彼女の髪は汗で額にピッタリとくっついていて、頬を伝う汗は一見すると彼女が泣いてるようにも見えるほどにだくだくと流れている、メイクが薄いのかが少し跡がテカるくらいでそんな気にはならないが。

元がいいとメイクもそんなしなくてイイのかも、と彼女の容姿を再確認した。恥ずかしくなって辞めた。


「私って長野県出身なんで寒さにはめっぽう強いんですよ、でもその分暑いのってあんま慣れてなくって。あっ、知ってますか?長野には軽井沢っていう有名な避暑地があって1年の平均気温は8・2度でとっても涼しいんですよ!それに松本

「あー分かった、分かった!ほら、信号、青になったから!」


喋るのに夢中になって全然気づいていないようなので教えてやったのに彼女は不満顔で「まだあるのに」と言った。まだ、ねぇ・・・それ信号がまだ青の内に終わる?

存外彼女は地元愛が強いようで、いつの間にか長野の話になってるじゃねーか。暑いのと寒いのどっちがって話聞いてきたのお前だろが。

信号が意味もなくカッコー、カッコーと鳴いていた。


「あー!また話終わらせた!どうしてくれるんですか!私こんな暑い中黙って歩くの無理なんですけど!軍隊の行進かってんですよ!」


それ、暑くなかったらできるみたいな言い方だな、おい


「もうすぐ着くから我慢しろって。ほら心頭滅却すれば火もまた涼しって言うだろ。それしろよ」


誰が言った言葉だか分からんがこの状況にドンピシャな使い方をできて少し悦に浸っていると、それが彼女には気に食わなかったらしくジトッとした目で俺を見た。なんだよ、悪いか?


「そんな誰もが知ってるような諺でドヤ顔しないで下さい。あ、ちなみに誰が言ったか分かります?」


いや知らんがな、今ちょうど分からんって心中で説明したところだよと思ったが何も言わないというのも癪なので

「・・・千利休」

適当に答えてみたところ、彼女は俺を馬鹿にして、ほくそ笑んだ。・・・こいつがやればそれも可愛いのだからズルいと思う。

「千利休って・・・。千利休は安土桃山時代の茶人ですよ?こんな常識も知らないなんて馬鹿なんじゃないですか?」


「いや、俺だって違うとは思ってたよ?ただパッと浮かんだのが千利休だっただけだ。それより、正解教えろよ」


あまり言及されるのも嫌だから答えを急かしてやったのだが彼女はまだ馬鹿にし足りないらしく

やれ「ここまでとは思わなかったです」だの「流石高校中退は違いますね」だのとグチグチ言ってきた。うるせー、エジソンだって学校行ってなかったんだぞ。

あんまりに言われるので恥ずかしいやら腹が立つやらで冷静な思考が無くなった俺は、通行人も忘れて


「くっ・・・殺せ!!!!」


大声で女騎士になってしまった。

やべえ、やらかした、と

思った時には遅く通行人がいっせいにこちらを見ていた。うわ、ほんとに死にてー。

だが効果はあったようで彼女はドン引きしながらも

「・・・と、杜荀鶴です。晩唐の詩人ですよ」

と、引き攣った顔で答えを教えてくれた。そもそも聞いたこともなかった。

逆になんでそんなの知ってるんだよこいつは、まだ俺が高校行ってたときそんなの教えてなかったよ、と思ったが聞いたらまた馬鹿にされそうなので辞めておいた。



* * *


閑話休題。いつの間にか目的地に着いていた。目的地と言っても普通のファミレスなんだけど、特徴を強いて言うなら子供に不思議と人気なマスコットが入口に置いてあるくらい。ただ飯食い来ただけでかなり疲れたな。

……ただファミレスくるのにも楽じゃなかっただろ?ナランチャ、と頭の中でホルマジオが1人静かに死んでいった。1人ジョジョネタをした後に、こんな事してるから俺は馬鹿なんだと1人反省した。おっと?さては俺1人で何でもできるな?


「ええーー!もしかして外食ってファミレスの事だったんですか!?」


1人最強説を唱えていると彼女から声が掛かった。

「え?そうだけど?」

何か問題でもあるのだろうか?こう…宗教的な理由とか、とかそういうアレで。俺も人と話す時に最初に「あっ」をつけなければならない厳しい戒律があるのでよく分かる。あっ、嘘です、あっはい。

「あの〜、贅沢に外食をするって言うから着いてきたのにファミレスだなんて・・・聞いてないです」


え?外食する事って結構贅沢な事じゃ?外食だから贅沢だと思ってあんまりしないのに、と自分と世間の価値感の違いに少なくないショックを受けたり受けなかったりした。

彼女はそれに気づいたようで慌てて、


「あ、え、えと。私勘違いしてて外食゛を゛贅沢な物にするんだと思ってて、あの、その、日本語って難しいですね!それに私本当はファミレス行きたかったんで嬉しいです!わーいファミレス!何食べよっかなー!」


彼女はわたわたと胸の前で手を横に振りながらフォローしてくれた。・・・してくれた、してくれたみたいだが!手の動きと連動してゆさゆさ動くおっぱいを見るのに集中してて正直半分くらい聞いてなかった。嘘、全く聞いてなかった。壊れるほどでも三分の一も伝わらないんだから、そりゃ通常の状態もっと伝わるわけがないよね。


いいもん見たし、店入ろ。


《2名でお待ちの増田誠也様〜。お席が開きましたのでこちらにどうぞ〜》


店に入って40分くらい経ってから、やっと俺の名前が呼ばれた。店はクーラーが効いてたから苦ではなかったけど、逆にクーラー効いてなかったらブチギレてた。こいつは順番待ちの席が空くとサッと1人だけ座りやがるし、フルーツバスケットって言ったら皆席替わってくれたのかな


「あ、呼ばれましたよ!増田さん!思ってたより混んでたせいで待っちゃいましたね。というか順番表にフルネームって…」


「俺と同じ名字の奴がいたんだよ、区別するため」


「あ、なるほど」


行動の一々に理由を求めるとか名探偵さんかお前は。


「なら、私の名前書いとけばよかったんじゃ?鈴科ゆかりって」


「あ、そうじゃん」

名探偵さんかよぉ!?おまえはぁ!!

もうなんなの?俺が辞めてから学校は何を教えるようになったんだ!?それとも本当に俺が馬鹿なのか!?

……いやそれは無いか。今の学校が凄いんだな、うん

探偵学園Q並の生徒を育成してるに違いない

「増田さーん、どうしたんですか?店員さん待ってますよ?」

時間の流れについて考えていたら彼女…ゆかりから現実に引き戻された。確かに店員がカウンターの近くで待っててくれていた。お忙しいところ申し訳ありません、と心中で謝って店員について行った。


うわ、喫煙席かよ、ライターの忘れ物もあるし…

そうはいっても他に席はないのでしょうがなく向かい合うように座るとゆかりはすぐにメニュー表を2つ取り、片方を渡してくれた。

「さて、決めちゃいましょう。へー、ファミレスって結構種類あるんですね」

ゆかりの言う通りメニューには定番のハンバーグからパスタ、グラタンの他に冒険心で商品開発されたのであろう餅スパゲティなるものまであった。絶対売れないなこれ。それよりもゆかりの発言が気になった、


「なあ、その言い方だと初めてファミレス来たってふうに取れるんだが」


「あれ、言ってませんでした?実は初めて来ました」


「いや、聞いてないな。てか凄いな、子供の時とかでも親に連れてって貰ったりしなかったのか?」


「子供の時はよくレストランに連れてってもらいました」


「レストラン?……ファミレスってレストランだよな?」


「いや、こういうチェーン店じゃなくて普通のレストランです」

ゆかりにとってファミレスは普通じゃないらしい。

思わず普通について携帯で調べた。ありふれたも・・・の?そっと閉じた。

「なるほど」

頷いてみたが、果たして何に対してのなるほどなのかは俺にも分からなかった。

「なあ、お前の家って金持ち?」

そんで父親は眠りの小五郎とかよばれてない?

「?、なんで、分かったんですか?」


「いや、まあ。会話の流れでそうなんだろうなぁってなるじゃん?」

あと鈴科ってどこかで聞いたことある気がするんだよな

「そうですかね?増田さんは名探偵ですね」


「いや、それはお前だ」

「はい?」

「いや、こっちの話」

まあ、金持ちの生まれならファミレス行ったことないってのも納得。俺だって109とかスイパラ行ったことないし、それと一緒だよな?うん一緒だ、一緒。

敗北を知りたいぜ!


それにしてもこいつメニューめっちゃ見てるな、今までの会話中少しも目を離さないんだけど。なんか貧乏学生が一番安いメニュー探す時ぐらいい凝視してるんだけど、いや構わないけどさ、金持ちの令嬢と貧乏学生が重なるってどうなの?

「結構悩んでるな」

なるべく急かしてるよう聴こえないように言ったつもりだったが彼女は慌てて

「もう少し!もう少しで決まりそうです!」

待って欲しい旨をバンっとテーブルに伝えてきた。衝撃でコップの水が零れそうで怖い、頭文字Dでしか見た事ないような揺れ方してるし。

「ゆっくりでいいよ」

そう伝え俺は店の柱に備え付けられている大きなテレビを覗いた。そこではNHKのニュースが流れていて今の政治がどうとか俳優がこうしたとか、全く興味の無い事が報じられていた。なんだよつまんねーな。

ちょっと見ていると緊急速報が流れてきた。


《東京都新宿区で放火事件が発生しました。》

ん?新宿ってここじゃん、さすが東京1治安の悪い区域だな。

《犯人は未だつかまっておらず『発火系能力者』であると考えられています。幸いに近くにいた『水力系能力者』によって火は消火され大事には至りませんでした。また犯人は未だ捕まっておりません。近隣住民の話によると黒いパーカーをきた20代くらいの不審な男性が事件直前に目撃されているそうです。今月にはいって3回目の放火事件となりました》


ふーん、『能力』による犯行かー。最近増えてるなぁ、つーかいいな、そういう使い易い能力持ってる奴は。俺のと交換して欲しいくらいだわ。使いづらくてしょうがないんだよな俺のは。


「今のゆかり聞いてたか?」


「あ!今決まりました!」

・・・どうやらまだメニューを決めていたらしい。

「じゃなくて、新宿の、つまりここで放火だってよ」


「へー犯人は捕まったんですか?」


「いや、まだ」


「早く捕まるといいですねー」

軽いなー、おまえの時計型麻酔銃の出番だよって話だったんだけど。やっぱ推理パートないと使わない感じ?

「注文しちゃいますね」

「あ、うん」

ピンポーンとお決まりの電子音が響いた。来たことないのに注文の仕方は分かるんだなって思ったがよくよく考えたら彼女の『能力』のおかげだった。


鈴科ゆかりの能力ー視野強窄(ハッカー)は他人の視界を盗み見することができる。

この能力の嫌なとこは盗み見されてる側は、それに気づけない所だ。本人いわく日常で使うなら超チート能力。おおかた、この能力を使ってどこかのテーブルの注文風景でも覗いたのだろう。

ちなみに、前に俺の視界を覗かれた時はちょうどゆかりの胸を見て会話してたのがバレておもいっきり殴られた。

「あ、増田さん、店員さん来ましたよ!」

ゆかりの言うとおりさっき俺達を案内してくれた人が来た。

「チーズグラタン1つとコーンサラダ1つ、飲み物はコーラで、増田さんはデミグラスハンバーグとポテトのAメニューですよね?」

どうやら俺の視界も覗いてたらしい、じゃあ俺呼ぶなよ。

「ああ、それそれ」

了承の意を伝えると店員は復唱をして駆けぎみに帰って行った。ふたたび静寂がふたりを包みこむ・・・こともなく赤ちゃんの泣き声とか学生の笑い声でライブハウス並だった。それでもゆかりは動じずにすましている、これが教養の差だろうか。

「お前、俺に能力使っただろ」

「使えるものを使って何が悪いんですか」

ほとんど悪役しか言わないセリフで開き直られた。少しも悪びれるつもりがない様だ。すかさず、

「気味が悪い」

上手いこと返せたので、ちょっと得意げにゆかりの顔を見てみた。

「すーぐドヤ顔するー」

からかわれたので辞めた。いじめっ子さんめ。

「増田さん、ちょっとこっち見て下さい」

「ん?」

言われた通りにするとゆかりもこっちを見ながら髪を弄り始めた。歩いて乱れたのをチェックしてるらしい。鏡見てやればいいのに

「あ、下向かないで下さい。ちゃんとこっち見てて下さい」

「てめ、俺の視界を鏡代わりにしてやがったな!やめろって」

「もう!ちょっとくらい、いーじゃないですか、本当はそんな嫌じゃないんでしょお?」

「いや、そうだけどさー。なんか腹立つ」

「そーですか、私は腹が空きました。」

「すーぐドヤ顔するー」

「してませんー」

「俺の覗いてみ、どんな顔してるか教えてやる」

「スーパーウルトラ可愛い鈴科ゆかりちゃんが綺麗に写ってるに決まってまーす」



* * *



「この後どうするんですか?」



ファミレスを出てすぐにゆかりが尋ねる。

食べ盛りの遊び盛りな俺らにそのまま帰るという選択肢は当然ない。ゆかりもそのつもりだから聞いてきたのだろう。

「ゲーセンでも行くか?」

「ありよりのありです」

「お、さすがJK、流行りの言葉つかった」

「・・・これもう廃れてますよ」

「嘘!?」

数ヶ月前にCMで見たばっかだったはずなんだけど、そういえば(笑)を俺が使い始めた時も既に廃れてたな。そういえばwwwとか使ったことないな。

「増田さんって携帯のゲームは強いのに、他のゲームはそうでも無いですよね」

ゆかりは不思議そうに首をかしげるが、なんも不思議でなくただ学校行ってない分、人より携帯を弄る時間が長く、必然的に上手くなっただけだ。

俺は悲しい事実から目を逸らし、

「お前は音ゲーは何やらせても上手いよな」

話を自分からゆかりへと矛先を変えた。

「いやいや!私なんて下手ですよ!」

「出た、音ゲーマーの信用ならない自分下手アピール」

「ほんとですってば!私より上手い人なんていっぱいいますよ!」

「そういう事ね」

何がそういう事なのか俺にも分からん(2度目)。

「いつもの所でいい?」

「はい!全然いいですよ!」

「場所的に歩きになるな」

「えーーーー」

気持ちは分かるけどしょうがないじゃん。

「ほら!行くぞ」

何がかんだいっても、俺が先に進むとちゃんと着いてくるのは分かってるので、さっさと行ってしまう。

「待ってくださいよー!」

ほら来た、言われた通りに待ってやる。

「早く来いよー」

ちょっとその間に、目の前のビルのテレビ広告が目に入った。ヘルメット被ったおっさん達が鉄パイプで殴りあいボロボロになるが鉄パイプには傷ひとつ無いという演出で質の良さを広告していた。

く、クレイジー過ぎる。最後まで見終わると

『鈴科商店』という社名が流れた。おいおいおい!?

どっかで聞いたことあると思ったら、す、鈴科ってまさか!?

「あ、増田さん!あれ│ウチの会社のですよ!」

「まじかよ・・・」

『鈴科商店』ーー商店と聞くと小さな小売店を連想するが、侮るなかれその実、砂糖・製粉・製鋼からからはじまり、保険・海運・造船や銀行などを展開する日本で五本の指に入る大企業で、就活生なら誰もが入社したいと思わずにはいられないーー会社だ。

「じゃあ、あのCMに写ってた人は社員ってことか?」

「チッチッチッ」

人差し指を左右に降って否定された。俺のピッピだったら確定でだいばくはつを繰り出してるとこだ、ホントに何でだろ?

「社員だけじゃなくてあのビルも│ウチの支社なのです!」

な、なんだってー!!!とお決まりはさて置き、スゲーな鈴科商店、東京の渋谷にあるのを支店っていうんとかどんだけ金持ちなんだよ、普通本社だよ。

「どうです!?凄いでしょ?」

ゆかりはふんっと興奮した様子で詰め寄ってくる。ふにん、と手に柔らかい感触があたったたたあ!

ホントだ、凄い!

だが、あからさまに慌てるのは自分童貞ですとアピールしてるようで恥ずかしい、クールな俺は落ち着いて対処して、

「ちょっわ、ちかっちかちか、近いんだけど」

うん、落ち着いて対処した。

「はい?カチカチ山が近くなってる?」

「ちが、ちがくて!」

「冗談です、伝わりましたよ」

そう言うとサッとゆかりは離れる。

確かに俺の体温はカチカチ山の狸と同じことになってると思う、顔が熱い。

・・・心なしかゆかりの顔も赤くなってるように見えた、夏の暑さのせいだろう、何故だがそう思わないといけない気がした。

「お前がやったんだからな」

「・・・・・・はい?」

「何でもない」

「・・・暑いですね」

「ああ・・・そうだな」

ヒット・アンド・アウェイな会話とも言えないようなものを繰り返した。こんな空気もゲーセンに着けばヒット・アンド・ウェーイといった具合になるだろうと

足を動かす、遅れてゆかりもついて来・・・なかった

それに辺りも騒がしい。


「おい?どうした?」


「あそこ!燃えてます!」


ゆかりが指を指す方向を見るとさっきまでいたファミレスから火が出ていた。いや、それは火なんていう優しいものじゃなくて炎そのものだった。

「な、どういう事だ!?」

ありえない、通常の火事はこんなに早く燃えない!

火はゆっくり、じっくりと全てを燃やし尽くしていくはず。それなのに、この炎は一瞬でここまで燃え上がった。俺達が店を出てから十分と経ってないはず!?

あのファミレスだって藁の家という訳でもなかった。


「『能力』ですよ!じゃなきゃ火の回りが早すぎます!」

答えは単純明快だった


指摘下さい

上手くなりたいので悪いところは感想で教えて下さい

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