333 女子サッカー始めました(その15)~監督が倒れました2~
「そりゃ倒れますって」
ボクがそう言うと監督は済まなそうな顔をした
・・・たぬき顔に似ているような気がしたのは間違いだろうか?
話を戻そう
教師というのは過酷な職業だ
残業手当が付かないんだ
それなのに仕事は山積
家に持ち帰って仕事するしかない
テストの添削なんて一人分2分だとしよう
昭和だと一クラス40人
それを4クラス分になると160人分
そして320分かかることになる
おまけにそれで終わりではない
各人の点数を書類に転記するんだ
なんのために書いて記録する?
通知表のためだよ
ちなみに教師の仕事というのは授業とテストだけではない
それは全体の20%くらいだ
残りの80%?
授業の年間計画と進捗とクレーム対応だな
大体年間計画なんて毎年同じことを教えるんだから去年の分をコピーすればいいんだよ
それなのに1から作らせられる
意味が解らん
まあ先生アルアルだ(苦笑)
そんな教師の仕事をした上でサッカーの仕事をするんだ
まさに死事だね
・・・結構いい事言ったような気がする
という訳で監督は倒れた
返事がなかった
まるで屍のようだ
・・・ホントに死んでないよね?
ことの起こりは監督がサッカー界の重鎮に嫌われていることだった
なぜだか知らないけど昔っから嫌われているそうだ
だから女子サッカーの監督なんてところに島流しされるんだ
昭和の時代はこうだったな
歳上の老害が偉そうにしている
そして下っ端は振りまわされる運命
身体が悲鳴をあげて過労死になるか
精神が悲鳴を上げて鬱になるか
・・・嫌な二択もあったものだ
これが子供がなりたい職業「会社員」の真実なのだから笑えない
令和ならば心療内科のグッチー先生の所に連れて行くんだが今は昭和
世界の中心で愛を叫び前とくれば選択肢は唯一つ
「まーかせてっ!」
某先輩のように勝手することにした
だって布団にくるまって出てこない監督をどうしろというんだよ
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仕事に疲れると本当に布団から出てこれないくなるんですよね
本当に会社に来なくなった人もいるそうです
なりたい職業1位といってもこの程度
人生は難しいですね




