310 サッカー部狂想曲(その20)~いやがらせのために黙ってみた~
「なんとか言ったらどうなんだ!」
とうとう木村が切れた
元気だね
何かいいことあったのかい?
そういって煽ったらどんな顔をするかな?
・・・思わず試しそうになっちゃったよ
時間をちょっとだけ戻そう
アホで馬鹿で間抜けな木村から
「(飯田を)サッカー部に入れてやれ!」
と言われたので
「だが断る!」
と言ってみたのが前回までの話だ
その後は木村が
「なんでだよ!」
と言ってくるのはお約束
断られたら相手に理由を言わせてそれを反証することで言うことを聞かせるというのは昭和の時代の戦術だ
・・・平成どころか令和でもあるけどな
ここで性格が良く真面目な優等生は間違うんだよ
いちいち付き合うから論破されて面倒な事を押しつけられるんだ
いつの時代も性格の悪い人間が得をする訳だよね
というのを身に染みて判っているボク
社会人生活20年というのは伊達ではないんだよ
・・・目から心の汗が出てきたよ
もちろん木村の問いに答えるなんてことはしない
言ったら負けだからな
気分は『笑ったらいけない』だ
実際は『喋ったらいけない』だけどな(笑)
でもそう思うと黙っているのも苦にならない
このまま1万年と2000年くらい黙っていてもいいかもしれん
と思っていら木村がとうとう切れた
「なんとか言えよ!」
だから言ってやった
「『なんとか』」
それを聞きて木村は地団駄踏んで悔しがっていたね
実にイイ気分だ
『ざまあ』はいいね
リリンの産んだ文化の極みだよ
本当にそう思う
正確には
『ざまあ』
じゃなくって
『口げんか』
だけどね




