292 サッカー部狂想曲(その2)
ゲッ飯田じゃん
入部希望者の名前を聞いて驚いた
いやねサッカー部の顧問やってもらっている先生から呼び出されたんだよ
職員室に行くと新入部員を入れろと無茶振りされたんだ
だが断る!
ってやったオレは悪くない(はず)
すったもんだの末、話は平行線のまま終わった
ふっ勝ったな
そう思ったオレは正しい
大人というのはとにかく子供を支配したがるんだ
自分の言うことを聞くのが良い子
そうでないのは悪い子
そういうこと
これは40年たっても変わらないから覚えておくとよいと思うぞ
そんな教師に負けなかったオレは凄くね?
職員室(アウエ―)で引き分けなら実質勝ったも同然
「ふっ勝ったな」
そう言っても過言ではない(はず)
とまあ勝ち負けに気を取られていたので入部したいってヤツの名前を聞いていなかったオレ
・・・ちょっとだけバカじゃね?と自分自身で思ってしまったのは秘密だ
まあ絶対に入れないつもりだったから聞かなかったのも仕方がない
だってサッカー部創部の時に人数が足りないから手分けしてみんなに声を掛けまくったんだぜ?
それなのに入ってくれなかった
そして今頃になってサッカー部の人気が出てきたら入ろうとしやがるんだ
コーヒーに砂糖を10杯入れたくらい甘すぎると言っても良いだろう
だから名前を聞かないのも当然というものだ
というわけで顧問の先生と話をしているとようやく?入部希望者の名前が出てきた
飯田だったよ
絶対に入って欲しくない
というかこんな奴いらん!
心の底からそう思う
一度目の人生から体感時間で30年くらいたっていることだろう
それでもいまだに覚えている飯田
こいつだけは絶対に許さん!




