273 掛川学院との練習試合(その17)
野球部からの助っ人の上杉兄目線です
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「暇ならちょっと働いてみない?」
数合わせのための選手のはずなのにキャプテンから言われた
まあ確かに暇だわな
サッカー部は10人しかいないので試合にならない
だから試合をするためだけに出てください
清々しまでの自己中
却って安心だ
頭数合わせのためだけの試合出場
ゴール前に立っているだけ
そりゃ暇ってものだ
まあ余りにも暇なので乗ってしまった
「相手の隙をついてボールを取れば勝ちというスライディングゲームですぜ」
とか
「野球ではなかなか練習できないでしょ?」
などという悪魔の囁きに負けたとも言う
奴はなぜだか人を乗せるのが凄く上手い
気が付いたらサッカー部に顔を出している
あげくにはサッカーの試合にまで出ている
それでいいのかと自分自身に言いたい
気が付いたらいつの間にかサッカー部に転籍していることになりそうで怖い今日この頃
もちろん野球が一番だぞ?
どこかの誰かのせいでライハチ(ライトで8番)が4P(4番ピッチャー)になれたからな
「上杉と言ったらやっぱりピッチャーだよな!」
とか
「上杉を魔改造したのは木下です」
とかの意味不明の言葉はさておいて、補欠からレギュラーになれたのには感謝している
だから恩を返す意味でもサッカーの試合にも出ている
だが最近
「(人数が足りていなので)ぜひサッカー部に!」
って勧誘が凄いことになっている
勢いで頷きそうになるのが怖い
だがオレは奴に言ってみたい
野球部のピッチャーはいいのか?、と
どんな顔するのか?
いやどんな返事がくるのかちょっと興味が出てきたな
今度機会があったら言ってみようかね?




