269 掛川学院との練習試合(その13)
MFの高杉目線です
そういえばこの人の話を書いたことがありませんでした
サッカーの話は意外と大変なんですよ
11人分のエピソードと監督と相手チームのエースの話を作らないといけないですから
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相手のFWはレベルが違った
さすがに全国レベルの掛川学院だ、と言いたい
実際にプレーしていて判る
なにせオヤジと同じ匂いがするからな
うちのオヤジは高校、大学とサッカーをしてきたので意外と上手い
インカレとか出たことがあるのが自慢だ
まあ息子のオレから見ても結構上手いけどな
そんな訳で息子のオレがサッカーをするのは当然だ
もっとも昭和の時代の日本はサッカー後進国
ヨーロッパや南アメリカと比べると底辺だといえる
なにせ中学にサッカー部がないからな
中学の体育会系の部活は野球にテニス、剣道部、水泳部しかなかった
オヤジに言うと
「自分で作れ」
と無茶言われた
なにせ高校で自分で作ったというのが自慢だったからな
「若い時の苦労は買ってでもしろ」
というのが口癖だ
なおサッカー部を作る際に木下に話したら
「は?馬鹿か?生きていれば困難ばかりだぞ?買わなくても向こうからやってくるわい」
とため息付きで飽きられた
・・・オヤジ、父親としての威厳が意外とピンチだぞ
まあピンチなのは他にも原因がある
なにせ木下はオヤジの練習方法全否定だからな
「水を飲むな?馬鹿か?人間の6割は水で出来ているんだぞ?炎天下の中、汗かいて飲まずにいたら死ぬだろうが」
吐き捨てるように言われた
「ヘディング?身体の中で一番重要な部位にダメージ与えて何が嬉しいんだ?」
子供でも判ることが判らないのか、とこいつ頭悪いんじゃないのか?という目で見られた
・・・オヤジ、本当に威厳がなくなりそうだぞ




