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268 掛川学院との練習試合(その12)

脳筋のFW、小川目線です


こういう人間ほど大人になってから頭脳派になるんですよね


いやマジメな話


-------------------------------------------------------


「身体で感じて心で判断すればいいよ」


木下キャプテンが言ってくれた




木下、イイ奴だ!




なにせ小学校の監督は


「みんなで助け合って試合をしましょう」


とか訳の判らないことを言っていたからな




・・・あの胡散臭い笑顔と口調は未だに震えが来るほどだ





挙句の果てに


「なぜ普通にできないんだ!」


と怒鳴ってきた



毎日のように怒られたがなぜ悪いのかが全く判らない




サッカーなんてボールを蹴るスポーツじゃん!


ボールを蹴って何が悪いのかと言いたい


まあ子供なので教師おとなに言えないんだけどさ




でも小学校の時はキャプテンの上杉が味方になってくれた




監督に


「言って聞かせておきます」


とか言って庇ってくれた




中学になってもそんな繰り返しなんだろうな、と半分諦めていた


ところが結構楽しい


いやすんごく楽しい





なにせ毎日のように新しい練習が出てくるからな


特にサッカーゴールのゴールポストに向かってボールを蹴るのは一番楽しかった


なにせ外れると悔しいんだ


おかげ?で暗くなっても蹴っていた




そんな結構恩というか借りがある木下キャプテンがやっぱり小学校の監督のように訳のわからないことを言ってきた


「自分だけの技を作ろう」





ボールを蹴る以外に何があるんだ?と言いたい


実際に頭を捻ったのは小川おれだけじゃなかった


小学校でキャプテンをしていた上杉も困っていた




「そんなことよりサッカーしょうぜ!」


そう言った小川おれは悪くないはずだ




・・・悪くないよな?




「うんうんそうだね」


木下キャプテンはそう言って校庭で練習が始まった


・・・いいのか?と逆に心配になった





まあ良く判らないが練習をすれば上達したのが良く判る


なにせゴールポストにボールが当たる


VSをすれば決着が付かずに時間切れ


普通の中学校と練習試合をすれば大差で勝つ


これで成長が判らなければ馬鹿だよな




意外なことにサッカーの名門の掛川学院にも通用した


ちょっと驚いた


まあ相手のFWは三人がかりでもちょっとの間しか止められないんだけどな




抜かれたことが気になって後ろを振り返るとGKキャプテンがハンドサインをしてきた



なになに?


ガンガン行こうぜ?


・・・とりあえずは大丈夫そうだ




そういえば


サッカーというのは試合の最後に1点でも勝っていれば良いスポーツだ


とか言っていたっけ


とりあえずは大丈夫らしい



・・・考えることをすべて木下キャプテンがやってくれる今のチームはすんごくイイと思う

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