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243 練習メニュ―を決めよう(その8)
「わははははっ」
笑いながら小川がサッカーゴール(の柱)に向かってボールを蹴っている
当たる場合もあれば外れる場合もある
当たれば嬉しい
外れれば悔しい
小川はテンションMAXになっているのが見えた
それを見ている上杉
小学生の頃からの付き合いだが相変わらずのバカ、もとい単細胞だ
本能だけで生きていると言っても良いだろう
しかしよくこんな練習方法を考え付くものだと感心した
いやどちらかというと呆れたな
未だかつてこんな練習を見た事がないからな
木下にそう言うと
「練習は楽しんでやる方が良いぞ?」
とニッコリ言われた
楽しんでやった方が収得が早い
おまけにゲームのようにすると集中する
某軍では人型の的に点数を付けるようにしたら銃の命中力が上がったそうだ
嬉しそうに木下は言っていた
軍隊も木下のどっちも頭がおかしい
上杉はそう思った
いやなんでお前が知っているんだ!
と言いたい
小学校のサッカー部の監督すら知らないとを知っている
というか思いつかないことをやってのける
そんな非常識な木下に頭脳派の上杉は頭を抱えた
・・・知恵熱のために本当に頭痛がしたのは秘密である




