224 小学校最後の試合 ~第六試合前半戦(その1)~
「アイツを出すな!」
先週に引き続きまたしても騒動が起っていた
・・・元気だね
ナニかいい事あったのかい?
そう言って煽ってやろうかって真面目に思ったね
なにせ全然進歩がないからな
先週の騒ぎから何にも成長していない
愚者は経験から学び
賢者は歴史から学ぶ
・・・愚者なくせに全然経験から学んでいないとことが泣けるよな
あるいは
人のフリ見てわがフリ直せ
か?
昔の人はよく言ったものだ
時の洗礼を受けた言葉には重みがあるな
しかしあれだね
生徒よりも先生の方が勝利に執着するのは如何なものかね
いつのまにか目的と手段が変わっている
試合を通して生徒の成長する
が
生徒を犠牲にしてまで試合に勝つ
・・・誰も気がつかない所が凄いよな
まあ仕方がないか
令和、いや平成の最後あたりか
体操とか拳闘とかでもあったものな
業界の重鎮が強引な引き抜きするとか、審判に無茶な判定を強いるとか
無法がまかり通るこの世の中
ソレを思えば昭和の時代なら仕方がないかもしれん
・・・それでもオレは嘆かわしいと思うけどな
でも安心してください
履いてますよ
そう言う事だ
大体一度見た技は二度と効かないのが常識だ
・・・家庭用ビデオが普及したからとか、金色の鎧を持っているからではないぞ
それにもう先週の騒ぎで懲りた
あんな面倒は二度と御免だからな
泣かぬなら泣かせて見せようホトトギズ
ということで本当に泣かせるつもりで用意してみた
その証拠に騒いでいる連中にうちの監督が向かっている
さあこれで無事に解決(になるはず)だ!
え?
OHANASIするのはオレじゃないのか?
だってほらトラブル対応は上司の役目だからね
せっかくの見せ場を奪ってはダメでしょ?
日頃御世話になっているからな
先生に手柄を譲ってあげよう
恩は返せる時に返した方が良いよ?
できるなら倍返しにするといい
人間受けた恩は過小評価し、やった世話は過大評価するからな
ちょっと自分が損している、そう感じるくらいがちょうどいいんだよ
・・・オレちょっとイイ事いってない?
実際に結構迷惑を掛けた自信がある
先週の『アイツを出すな!』騒ぎの後、監督には根回しをしてもらったんだ
まずは学年主任と教頭と校長に根回して貰った
・・・日本では根回ししないとホントに仕事が進まないんだよな
そこでなんとかなるならば良かった
でもそこでなんとかなるほど世間は甘くない
文句を言っていたチームの方の学校は自分の非を認めなかった
そりゃそうだ
一教員のバカのために校長とかが謝るなんてしない
部下がバカやったら庇って減給になる上司がいますか?
いないよね?
有耶無耶にする一択だ
部下の功績は上司の功績に
上司の失敗は部下の失敗に
これが社会常識だ
部下を守るヤツなんていない
地位が高くなるほど謝らなくなるのは世界常識だ
なにせ国のトップまで行くと犯罪を犯しても謝らないどころか他人に罪をなすりつけるんだ
・・・ほんと大丈夫かね
でもね
今回の場合は所詮小物相手の騒動だ
だからさらに上に話を持って行くのだ正解なんだよ
係長に相談するのです
だめなら課長です
それでもだめなら部長です
いえ勝つまで上に話をもっていくのです
そう言うこと
ちなみにこれは理不尽な現実を打開するための闘士での常識だ
公害被害者とか、いじめ被害者とかは普通にやっているからね?
あと企業被害者も、だ
過労死とか労災隠しとか、だな
憶えておくと良いと思うぞ
社畜になった時に使えるからな
そんな訳でウチの監督の先生である大学の教授に話を持って行った
官僚が出世するには東大出身じゃないといけないのは知っているだろ?
先生でも同じでとある教育系の有名大学を出ていないとなれないんだよ
今回の場合は体育系の大学、だな
幸いなことにうちの監督はその有名大学出だった
それも重鎮の篠塚教授のゼミ出身
・・・御都合主義ではないいんだよ
体育教師になろうとする人間の99.89%は有名な教授のゼミに入ろうとするんだ
なにせ派閥に入っているかどうかで待遇が全然違ってくるって高校生の頃から情報収集しているからな
学校の先生に『体育教師になりたい』っていうと教えてくれるというアルアルネタだ
こうやって派閥がつくられていくんだよ
そして代々受け継がれていき権力が強化される
その証拠に騒動が治まった
遠目にも顔色が悪いのが見える
ふっ、勝ったな




