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217 小学校最後の試合 ~第五試合前半戦(その2)~

おまえなんて出ていけ(意訳)


試合相手の監督からそう言われた





そんなに望まれるなら仕方がない


無理やりにでも試合に出てやろうじゃないか





え?


大人げない?


子供だわい






決してイヤガラセではありません


間違いを正してあげているんです


小さな親切(大きなお世話)


人の好意は素直に受け取るものですよ?


泣くほど感動してもらえるように頑張ってみましょう





そんなわけで試合に出た




第五試合は順番でいけば防御専門のチームGだ


もちろんGKはオレだ


全力でやらして貰おう





<ピピーッ>


審判のホイッスルで試合が始まった




ボールは相手チーム


FWがもう一人のFWにボールをパスする


なんであんな至近距離でパスをするのかね





ルールなのは判るんだよ


でも意味が判らない


不思議なルールだよな


なんでだよ!って言いたくて仕方がないぞ





今は直接ゴールに蹴り込むことができるんだ


中途半端すぎて意味が判らん




まあオレは紳士だからルールは守るよ


サッカーのルールは少しづつ変わっていっている


改善途中だと思えば腹もたたない





それにジジイになった時


「ワシの子供の頃はまだまだルールが甘くての、苦労したもんじゃわい、ははははっ」


って自慢したいじゃん




まあ個人的な野望はさておいて


相手のFW達がお手玉している所に突撃してみた





「え?」


って顔していたな




守り主体のチームだし、後半の終了ギリギリになってから攻撃してくるとばかり思っていたみたいだ


・・・今まで何のためにネタ振りしてきたと思うんだよ


このためだよ





相手が守りに入っている


GKがまさか前線まで上がってくることはない


人はそれを先入観という




そんな先入観を『晴れた日の傘』程度にしか思わない人間だけが軍師かんとくになれる


サッカーは常に過去との決別により進化しているからな




だから試合直後の一瞬の隙をついて突撃してみた





だってGKオレが強すぎてゴールできないっていうんだ


だからゴールをお留守にしてみました





・・・ほら、オレは悪くないよね?




ボールを奪ったらそのままドリブルでゴール前に進めた


人間、あり得ないことが起きると対処が遅れるんだよ




・・・自分の攻撃の最中に相手がドリブルで切りこんでくるとか考えられたら絶対に頭がおかしいと断言できるからな





もちろんGK一人でゴールを守れるわけがない


そんなわけで世にも珍しいGK VS GK対決が始まった



まあ、主導権ボールを持っている方が有利なんでゴールしちゃったんだけどな




向こうの監督は顔を真っ赤にしていた


泣いて感動しれくれるまでもう少しか?


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