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162 キャプテンはじめました(その8)

唐突だが小学生サッカー大会が始まった


オレのチームは順調に勝ちあがっている




そりゃそうだ


相手は1チームだけなのにコチラは3チームもあるからな




チームFが試合をしている最中に、チームGとBが2回戦目と3回戦目に当たる相手の試合を見る


相手チームの戦力、連携、穴、すべてを確認し、攻略法を考える


ただでさえオレのおかげで地力が上がっているのに、情報戦まで仕掛けたら、当然勝ちますって


戦略と補給、両方が万全な方が勝つ


どこかの病弱なくせにチートな軍人さんも言っていた


世の中の理、だね







まあ、そんなんだからウチが勝つ



あ、でも楽しているわけではないよ?


ここまでに結構苦労したから


主にオレが!






初めて「敵チームの偵察してきて」って言ったときなんか酷かった


「「「「「「「「なんで?」」」」」」」」


・・・まあ、小学生だからね





4年生のリフティング


5年生のVS


6年生の飛天御剣流の九頭龍閃かNT-DかTran-SMのどれかを開発しろ


これらはいずれも目に見えるからなんとかやらせることができた




でも偵察して相手の弱点を見つけるとかは目に見えないから不評だった


どこかのメガネ君みたいに「左にくる確率99.8%」とか言えばよかったのかもしれない




まあ、勝つのはわかるけど、説得するのがめんどくさかったので一度目は放置した


技術だけで戦って貰いましょう


そんでもって痛い目を見て貰いましょう


そういうわけだ         ←ヒドイ





練習試合はそれで勝てた


最初のうちだけだけど


だって週3で練習試合していれば、手の内がバレますって



敵もバカではない


敵の敵は味方、とばかりにウチ(の学校)以外が同盟を組んだ


ようはウチの情報の交換、だね




練習試合ができるくらいだから、どの小学校も歩いていける


っていうか試合するのにお互いの学校を行ったり来たりが歩きだから  ←本当だよ?




そこでうちの攻略法が作られた訳だ


もっとも練習試合の前にリフティングやVSやっていればバレバレなんだけどな


だから情報交換は主に6年生の各自の必殺技が中心だろう


それを元にマネされた、という訳だ




リフティングやVSで地力をあげて『必殺!龍鎚閃もどき!』だな


見取り稽古されちゃったわけだ





一応言っておくとサッカーでは技術を盗むのは間違っていない


サッカーなんて新しい戦術を試合で使うと、次の日からは対戦相手が逆に普通に使ってくるからな





つねにイノベーションが大事


どこかの野球部のマネージャーが世界の中心で叫んでいたよね?





技術を盗んじゃだめなのは主に企業関係


人が苦労して作った技術を適当にマネて金儲け


あるいは、人が出した特許の不備をついて特許を収得するとか、だな




早い話が『まんぷくラーメン』


世の中、クズが多すぎる





まあそんなわけで勝てなくなって初めて情報戦の大切さに気が付いた、いうわけだ


ハチとカナちゃんは、しっかりとオレの言うことを聞いて偵察をしていた


オレと同じチームFだから試合にも勝ち、勝負(ゴールするとか)にも勝つ


そこまで結果を見せつけられればバカでもわかる、というわけさね





試合でも勝ち、勝負でも勝つ


どこかで聞いたフレーズだな




まあそんなわけで、始まりの三人(笑)の活躍でチームFが勝ち続けるのを見て、ようやく偵察の意味を知ったわけだね




だから手取り足とり腰とり教えたよ



主にハチとカナちゃんが




おれ?


ニヤニヤ笑っていたよ


どこかの小説の編集者のように、な




その時のオレの顔は真っ黒だった、と後で言われたのは別の話

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