おむすびころりん
1/3話です。おむすびに転生したおっさんによる、
ひたすら気楽な昔話パロ❀
3日間、すっとんと〜んと毎日更新します❀
黒澤結、44歳男性。
結婚コンサルタント。
バツイチ、独身、彼女なし。
身長162㎝、体重62㎏。
特技腹話術
――ある日、僕は、駅の階段から転げ落ちて死ん……
***
「おむすび
おむすび
どこへいく?」
善良な老人の声……
待て
待て
待て
回ってる
回ってる
回ってる
僕が転がってる
「コロコロころりん……
スッとんとぉぉぉ―――ん―――」
今度は急に視界が真っ暗になり、下へ下へと吸い込まれていく。
僕は固く目を瞑った。
――が、急に柔らかい感触がして、目を開けると……
「アッ!すみません!」
なんと、女性の胸に飛び込んでいたのだ。
しかし、どんなに動こうとしても動かない……
急にその女性が声を上げた。
「お父様!おむすびが降ってきましたわ!
お餅にしましょう!」
「おお、臼と杵を持っておいで。」
さっそく臼と杵が準備され、僕は臼の中に放り込まれる。
――猫がいなけりゃ鼠の極楽 しっとんとぉぉん♪
一人の男が臼の隣で膝をつく。
――にゃーごの声は聞きたくねぇぇぇ♪
杵が僕に向かって振り上げられる。
「やめろ――――!!!」
急に僕の身体から手足が生えた。
いや、もともとあるはずだが、とにかく生えた。
臼から飛び出すと、叫んだ。
「何をするんだ!人でなし!!人殺し!!」
「聞いたか?」
「おにぎりが喋った……」
人々が呆然と僕を見ている。
僕は自分を見た。
間違いなく、ツヤツヤと白いおむすびだった。
***
「それで、皆様はどちらさまで?」
「鼠です。」
「ですよね?」
おむすびになった僕。
穴に落ちた僕。
餅にされそうになったおむすびの僕。
これが「おむすびころりん」の世界じゃないとすれば一体何だと言うのか。
確かに、目の前の人々には、なかなか可愛いケモミミがついている。
――ここで僕はハッとした。
「穴の真下に行ったらダメです!」
叫ぶ僕、驚く鼠。
「どうしたんですか、おむすびさん?」
「お爺さんが落ちてくる!」
穴の中にしばらく静寂が訪れる。
「――落ちて……来ない……」
「人間は穴に入らないと思います。」
「そうだけども!」
(んなこと言ったら、僕はなんでおむすびなんだよ!)
そう思った瞬間、離れたところでワッと泣き声が聞こえた。
「イヤよ!ネズ次郎さんに嫁ぐなんて!」
「ネズ子、我儘を言うな。
ネズ次郎さんとこにはお世話になってるし、
第一、ネズ次郎さんはお前を気に入って……」
「父ちゃんの嘘つき!日本一強い婿を見つけるって言ってたくせに!」
自然と僕の身体は、その喧嘩の方角に向かう。
――ありますよね。結婚に関する、親と娘のすれ違い。
湧き上がる結婚コンサルタント魂……
出会いから婚姻届まで共に歩み、共に泣き、共に喜ぶ……
誠実なサポート、90%以上の成婚率……それが……
「ネズ子さん、お父様……一度、外の空気を吸いましょう。」
【R18/BL『終局の悪魔』本日最終話公開しましたꕤ*.゜】
「愛してる」も「好き」も言えない二人の物語
優美な白髪高官ドルチェ×口の悪い赤髪悪魔フィーネ
R18版は、なろう版から1話追加して全52話
終盤のep.49~51もR18版として大幅に書き直しました
そして本日
最終話「貴様の目は美しい」公開しました(*´꒳`*)
『【R18】終局の悪魔―俺を利用するはずの白髪高官が、なぜか俺の目を美しいと言ってくる―』
https://novel18.syosetu.com/n2839mt/
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