第37話
仕事が忙しく寝る暇もない。
そんな日々を送り身体も心も悲鳴を上げていた男に目を疑う情報が舞い込んだ。
24時間起き続けられる方法とはいったい?
24時間起き続けた男の顛末は・・・
私は肉体と精神の疲労感に限界を感じ、近くに見えたビジネスホテルに入った。
最後の気力をふり絞り出来るだけ冷静を装い受付と支払いを済ませ、部屋へと急いだ。
ドアを開けベッドに倒れ込んだ。
「オレは本当に今生きているのか?」
「オレはホントうに生きているのか?」
「オレハホントウニイキテイルノカ?」
自分の口から溢れた言葉が頭をグルグルと周り、自分以外の声が聞こえた。
薄れる意識で私は違う声に向かって話しかけた。
「あんたは、吉永、さん、なんのか?」
「…あぁ、悪いな、また替わって貰う。」
その後私は割れる様な頭痛を感じ意識を失ってしまった。
気がつくと私は真っ暗な空間に置き去りにされた様だった。
薄い薄いスポットライトの様な光が自分にだけさしており、自分の身体が微かに把握できた。
そして、もう1箇所同じ様な微かな光源が目に入った。
私はその光源は探る様に近付き目を凝らした。
するとそこに立っていたのは写真で見たテスト時のアンドロイドの男だった。
あなたは寝てくださいね。