第25話
仕事が忙しく寝る暇もない。
そんな日々を送り身体も心も悲鳴を上げていた男に目を疑う情報が舞い込んだ。
24時間起き続けられる方法とはいったい?
24時間起き続けた男の顛末は・・・
「お帰りなさいませ、古川様。
それではお着替えになって、こちらのベッドへお戻りになってください。」
伊達は淡々と転送の準備を始めている。
私は着替え済ませ、ベッドに座り、薬を飲んだ後横になり目を瞑った。
(眠らないと1日は長く感じるもんだな)
薄れていく意識の中で、人生の体感時間が今までとはまるで違うという感覚に思わず笑みが溢れていた。
「古川様。」
「あぁ、はい。私です。」
伊達の声で私は元の体で目覚めた。
感覚的には2、3分うたた寝をして起きると体調が回復している。そんな感覚だった。
「古川様、次回の転送はいつ頃のご予定で検討されていますか?」
「これから会社が大事な時期なので、毎日来させてもらおうと思っています。」
「かしこまりました、それではお待ち申し上げております。」
部屋を出て飯島に案内してもらい、外に出ると朝日が気持ち良かった。
「さて、仕事するか。
その前に、シャワー入った方がいいか。」
私は足取り軽く家路にむかって歩き始めた。
あなたは寝てくださいね。