第17話
仕事が忙しく寝る暇もない。
そんな日々を送り身体も心も悲鳴を上げていた男に目を疑う情報が舞い込んだ。
24時間起き続けられる方法とはいったい?
24時間起き続けた男の顛末は・・・
そう言ってモデルルームの様な部屋を後にし、機械音がなり、私が寝ている部屋へと戻った。
私は転送の際に寝ていたベッドに横になった。伊達から睡眠導入剤を渡され、飲む前に一つ伊達に尋ねる事にした。
「転送?の時間はどのくらいなんでしょう?」
「平均して10分程度です。
活動する内容によって情報量が変わります為、あくまで目安ではありますが。」
「そうですか、ではお願いします。」
そう言って私は睡眠導入剤を飲み横になり、目を閉じて眠りについた。
「古川様、御気分はいかがでしょうか?」
伊達の声が聞こえ、目を開けると身体の違和感を感じた。
腕を動かし、手のひらをみると、
「…これは、私の身体だ。」
「仰る通りです。
転送が終了致しました。
古川様、本日はお疲れ様でした。
頭痛やご気分が優れない等の症状はございませんでしょうか?」
「あぁ、大丈夫です。」
「古川様、アンドロイドで活動された時のご記憶はございますか?」
「あぁ、ありますね。」
私は横に目をやり、横たわっているアンドロイドを見ながら自分の身体の腿をつねっていた。
あなたは寝てくださいね。




