第15話
仕事が忙しく寝る暇もない。
そんな日々を送り身体も心も悲鳴を上げていた男に目を疑う情報が舞い込んだ。
24時間起き続けられる方法とはいったい?
24時間起き続けた男の顛末は・・・
「伊達さん、アンドロイドでご飯は食べていいの?」
「古川様、問題ございません。
あちらの冷蔵庫に飲み物をキッチンにお食事を準備しております。
アルコール含め、今までの生活をして頂きほぼ問題はございません。」
「ほぼというのは?」
「今古川様は意識は本人でも身体が違う状態となっております。
身体の機能をご本人様と全く同じ状態にする事は不可能です為、その差異は発生致します。
例えば、アルコールに対する耐性もその一つです。」
伊達はそう言って冷蔵庫から私の好きな銘柄のビールを取り出した。
「古川様、他に何かご質問はございますか?」
「いや、特に。」
「かしこまりました、それではどうぞ、ごゆっくりお過ごしください。」
伊達が部屋から退出し、私はビールを一口飲んだ。
「味覚もあるのかよ!どうなってるんだこの身体。」
最近は忙しくて何を食べても、何を飲んでも味を感じなかったが、久しぶりに美味しいという感覚も味わう事ができた。
あなたは寝てくださいね。