第10話
仕事が忙しく寝る暇もない。
そんな日々を送り身体も心も悲鳴を上げていた男に目を疑う情報が舞い込んだ。
24時間起き続けられる方法とはいったい?
24時間起き続けた男の顛末は・・・
寝具を販売しているだけあって、上質なパジャマが用意されており、着替えていたが、普段は着の身着のまま寝ていた為、パジャマに着替えるという行為がひどく懐かしく感じた。
ベッドに横たわろうとすると、
「こちらの薬をお飲みください。
これは睡眠導入剤になります。
この状況下で直ぐにお眠りになる事は難しいと思いますので。」
殺風景な部屋ではあるが、機械の動作音に見知らぬ人物、初めて訪れた部屋等、眠れなさそうな点は多々あったが、ここ最近まともに眠れていない私は睡眠導入剤を飲んだ後、程よい柔らかさのベッドに懐かしさを感じ、程なくして眠りについていた。
目を開けると室内の電灯が酷く眩しく感じた。
「古川様、目は時間をかけて眩しさが収まるまで少しだけ開ける様にしてください。」
伊達の声が耳元でし、上手く目が開けられず薄目の様に少しだけ目を開ける様にした。
目が少し慣れてくると身体の違和感を感じた。
あなたは寝てくださいね。