インド太平洋地域についての講演
登壇者
カール・ベーカー(パシフィック・フォーラム・エグゼクティヴ・ディレクター)
寺田貴教授(同志社大学法学部教授)
井形彬教授(多摩大学大学院教授)
フォン・リ・トゥ(オーストラリア戦略政策研究所シニアアナリスト)
アシュリー・タウンセント(シドニー大学アメリカ研究センター所長)
カール・ベーカー
「アメリカにとってのインド太平洋」
結論
:インド太平洋・・・価値観を重視する戦略
(価値=人権、国際法、現在秩序維持)
前提
1、中国
一対一路・南シナ海進出:アメリカにとっての(世界にとっての)「経済的・安全保障的懸念要素」
=秩序変更勢力
2、アメリカ
単独では秩序維持不可能→オーストラリア・インド・日本・ASEANと連携
オバマスタンス=中国の秩序取り込み戦略
↓
トランプ=中国は秩序変更勢力
1、インド太平洋は一つ
2、日本・オーストラリア=秩序維持の役割。ANDアフリカ開発などにも協力すべき
3、アメリカ・ファースト:リアリスティック
4、領空通過の自由
5、グッドガバナンス
6、インフラ整備
アシュリー・タウンゼント
分析的概念:現状 大パワー(アメリカ)VS大パワー(中国)
目標 自由で開かれた国の共通利益
中国:脅威
インドやシーレーンで国境問題多発
オーストラリア:地政学的・戦略的な実践的概念
=インド太平洋の独立(ミドルパワー化)
中国だけでない他からのリソース
集団による勢力均衡を目指す
フォン・リ・トゥ
ASEANのスタンス:中立的でありたい。ASEAN中心主義。平和。自由。
戦略:いくつかの国の間でしか発案されず、又共有されていない
スタンス:インフラ整備に関して他のリソースが入ることは賛成(中国の脅威)
現状:軍事に関しては不安有
BUTリスク多し
A,トランプ→TPP離脱、アメリカのコミットメントに不安
B,中国:勢力として常在。アメリカがコミットメントしない場合どうするか
故に
計画的新戦略・ヴィジョンを求める
井形教授
前提
クオッド・シャングリラ会合VS中国
クオッド
日本:価値に重点は置かない。第三国、小国(ASEANに配慮)
アメリカ:価値重視
オーストラリア:経済的な連携から安全保障における協力へ
インド:包括的な協力を求める。
シャングリラ会合
ASEAN:軍事は困るが、経済的には相互依存を求める
日本
スタンス:日米同盟
BUTトランプは心許ない
では
U.K.:EU離脱による独自外交模索
フランス:インド太平洋戦略を尊重する
カナダ:アメリカをサポート
+
役割
貿易・サイバー面で中国に対抗
インフラ整備・投資
寺田教授
インド
:良い投資に関して日本には需要がある。
米印を接近させるべき
Q&A
1、台湾は戦略に含まれるか
カール・ベーカー「不明。BUTアメリカは少なくとも一つの中国に反対」
寺田教授「不明。APECなどを利用すれば、台湾は戦略的価値を高められ、戦略の一環に含まれるかもしれない。」
アシュリー・トンプソン「不明。オーストラリアは中国の海洋進出に警戒しているため戦略に含んでいるかもしれない。」
2、日本のフランス・イギリスへのアプローチは理解できるが、国内においては安保問題だとする可能性も
井形教授「ソフトパワー重視」
3、アメリカ・オーストラリア間の関係は強まると思うか
寺田教授「WW1以来の重要な同盟であり、少なくとも弱まるまい。将来的視点でも強化は望める」




