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***   店主はW.Cの神様じゃないので。


今回は食事中に読むものじゃないです。(´ω`;)<うん。



 “今から何か食べたり飲んだりするよ~”というお客様がおられましたらまた後でこのページを覗いて下さいませ。


 はい―――お帰りになられましたね? 怖いもの見たさでご飯を食べながらお読みになるおつもりのお客様は自己責任でよろしくお願いします。


 それでは今回はタイトルの通り“お手洗いの使い方について”です。


 いやぁ~、これは本当に常々店主の頭を悩ますお題でして………。


 まず、お客様の中で“お店のお手洗い”というのがどんな場所なのかということから疑問なんですよね。


 特に……というほどの比率かどうかは怪しいですが……やや男性のお客様に多いかと思われます。あ、でもおば様方もなかなか……かも。


 お店のお手洗いは人類未踏の地でもなければ人里離れた山の中でもないわけでして――伸び伸びと野生を思い出したかのようなご利用をされると大変困ります。


 何が言いたいかと言うとですね……使い方がっ汚いんですってば……!


 あのですね……お店のお手洗いの使い方、お家でしたら奥さんにもの凄い形相で怒られるか愛想を尽かして逃げられると思うんですよ?


 お母さんなら“こんな子に育てた憶えはない”と言われるでしょうし、年頃の娘さんや妹さんなら“は?”とツンドラな視線を浴びること必至です。


 “大袈裟すぎる”ふむ、そうですか――確かにどれくらい我慢出来ないのか比較する対象はいりますね。


 ではあれです、お二人がラブカの棲む東京湾の底より深い愛を持ってご結婚されたとします。


 長年幸も不幸も、酸いも甘いも共にして“定年後は一緒に海外旅行に行こうか?”とか言ってしまうラブラブな間柄の夫婦――だとしても百年の恋も醒めるレベル。


 そのレベルで駄目なものを数回来店した程度の個人経営の喫茶店主に求めないで頂きたいんですよ……そこまでの間柄ではないので。


 それから、便座は上げてご利用になられた際は後で下ろしておいて下さると助かります。


 もっと言うのであれば周りを浸水させてしまいそうな場合は、壁に取り付けてあります便座除菌スプレーをペーパーに含ませて便器を拭いてから、お掛けになってご利用下さいますようお願いします。


 奥さん達も好き好んでW.Cの神様をやっている訳ではないんですから、注意しないといつか爆発されますよ。


 “何だその言い方は! お金を払ってわざわざ来てやってるのに!”と怒られるかもしれませんが結構な数のお店の方が思っているかと。多分。


 お手洗いの掃除は毎日一回は確実にします。でも出来れば一日に一回にしたいんですよ。


 特に個人で経営してる飲食店は人件費を払えないので、お手洗いの掃除も食事の調理も店主が一人でしないと駄目な訳でして……。


 そんなお手洗いの使い方をされるとお客さんの多い時間でも少しの暇を見つけてはお手洗い掃除をしないといけない。


 ―――嫌でしょう? 明らかにお手洗い掃除をしていた店主がそのまま調理に戻ったら……。

 

 いえ、調理場に戻ったら鬼のように手を洗いますし、ゴム手袋使用してエプロンだって外してますよ? ―――でもやっぱり、嫌ですよね?


 ある日の最悪なお手洗い事情としましては――そうですね(ありすぎてコレというのがなかなか選べない)えぇ、はい、ありました!


 ドアの下から水が染みてきているんですよね……しかも換気扇を回していなかったらしくて、ドアの隙間から臭いまで漏れてきまして。


 “あ、これはヤバいな”と感じた店主は運良く(良くもない)その状態にしたお客様がお帰りになった後、誰もいなくなった店を急遽【クローズ】にしました。


 それぐらいの覚悟をして現場に挑んだ訳なんですが――お手洗いの中は予想を遥かに上回る状況になっておりました。あの時は思わず某・芸人さんみたいに「ヤベェよヤベェよ!」と叫んじゃいましたね……。


 家のお手洗いならいざ知らず、外のお手洗いでウォシュレットを【強】にして使用することってありますか? 


 いえ、勿論ある方もいらっしゃると思いますし、それは良いんですよ?


 そうではなくてですね――とんでもない量を出して汚した挙げ句、流さずに帰るっていうのはさすがにどうか……ってことなんですよね……。


 ―――オマケに床は何故か水浸し。


 もうね、膝から崩れそうになりますね~……あれは。あの惨状は近年稀に見る状況でした。


 沸き上がってくる何だか黒くて重苦しい言葉をグググッと腹の中に押し込んで片付けましたが……いやはや、本当に困りました。こういうことは翌日の仕事のモチベーションにももろに影響が出ますからね。


 ですから、本当に店側の人間がこんなことをお客様にお願いするのは間違っていることかもしれませんが――。


 外の飲食店のお手洗いは他のお客様もご利用になられますので、ほんの少しの思いやりで良いんです。常識的な範囲で構わないので――。


 もうちょっとだけ、綺麗にお使い頂けますようお願い申しあげます。ね。


 それと今回は問題の多いご使用方法のお客様のお話ばかりになってしまいましたが、いつも丁寧にお使い頂いているお客様各位に向けて。


 “いつも当店のお手洗いを綺麗に使って頂きまして、誠にありがとうございます”とお伝えさせて頂きます!


 ―――と、お手洗い尽くしのお話になったところで言うことでもありませんが――。


 お客様、今回のご来店でポイントカードが一杯になりましたので次回ご利用頂けます。新しいカードをお渡しさせて頂くのと、注意事項を。


 ポイントカードをご利用になられた日にはカードにスタンプを押すことは出来ませんのでご了承下さいませ。


 今回はお耳汚しの回になってしまって申し訳ありませんでした。次は何か良さそうなお話を探しておきますね!


 それではお客様、これに懲りずにまたのご来店をお願いします。



大型の飲食店でも“うわっ!?”ってなることありますよね~……。

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