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僕の振り下ろした剣はアレイオスを、いや、戦神アレスを真っ二つに両断した。
確か、普通ならば神は、これだけでは死なない。
仮想肉体が壊れても、中に降りている神はすぐに脱出できる。
だが、僕の持つのは神剣、神を殺すことだけに特化した、もはや魔剣とでも言うべき神剣。
迷宮神リビュントラと同様、抵抗する暇などなく即死だろう。
ステータス画面を確認すると、新たな神権が加わっていた。
[武装権限]と、[ギルド権限]の二つだ。
神を殺すと神権が移行する、それは、迷宮神の時で経験済みだ。
これで当計画の第一段階はクリア、第二段階に移行すれば良い。
左手にある通信機で、もう一度連絡をする。
「ヒデオさんは『魔軍勢』を、リツコさんはカレルさんと協力して『氷帝』と『絶弓』を抑えてください」
使い終わった通信機を異空間に仕舞うと、僕は5人の方に向き直った。
驚愕に染まって未だに動けていないSランク達を前に、僕は宣言する。
「始めまして、僕が、先ほどの紹介にもありました、Sランク、『黒葬剣』、ハクア。いえ、『邪神』ハクアと名乗る方が正しいかもしれませんね。まあどちらにせよ、あなた達が戦うべきだった相手です」
その言葉に、またしても驚愕が起こる。
視界の端では、もう既に『魔像使い』は搭乗を完了している。
ついでに、邪魔な死体を異空間に放り込んでおく。
「皆さんには二つの選択肢があります、まず一つは、邪神たる僕に忠誠を誓い、駒として馬車馬のように働くこと。もう一つは……」
僕は一度言葉を切ると、未だに血の滴る剣を掲げてこう言った。
「今此処で、名誉ある戦死を遂げることです。僕の配下も何人か来ていますので、生涯最後を苛烈な戦いで終わらせたいと言う方にはオススメです。ああ、第三の選択肢を選んでも良いですよ、僕を倒して生き残る、という選択肢でも。まあ、現実的ではないのですが」
もう既に、『戯蝕圏』と『紅蓮血涙』はこの部屋の中に入っている。
『自在創造』製の、僕の時空属性魔法を参考にして作ったらしい、使い捨ての転移アイテムを持たせておいたのだから、当然だ。
ちなみにその転移アイテムだが、コストがかなりかかるので、量産には至っていない。
「では、皆さんはどうしますか?」
「決まってる。邪神を抹殺して平和を取り戻すだけだ」
予想通りの反応だ、そして、予想通りの蛮勇だ。
特に、自分の力に自信を持っている奴に関しては恐れずに僕に向かってくるだろうと。
だから、そこを殺す。
(可変龍装・mode Abyss)
神剣を異空間に仕舞い、その代わりに二本の龍剣を持つ。
手加減はあまりしない、けれど、本気を出す必要はない。
「では、ご自由にどうぞ。そして、無様に死んで逝ってください」
短い、短すぎるぞォ(謝罪)




