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深淵の神刻魔剣士(更新永久停止中)  作者: 易(カメレヲン)
第弐章 深淵と終焉と始まりと
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World view

奴隷契約、従魔契約には契約魔法が必要である。

基本的に契約魔法は生まれた時から持っているものであり、契約魔法の持ち主は非常に重宝される。

ただし、類稀なる努力の結果後天的に身に付けた者もごく僅かながら存在する。

こうして、僕は無限回廊の深層を目指した。

途中の階層で、マグマの階層があったり、海の階層があったり、上下が逆転した様な階層があったり、木の上を歩かなければならない様な階層があったり、本当にクリアさせる気がないと思いながらも、軽く突破した。

道中の魔物は49層まで行くとレベル600を超える様な敵もいた。

魔法無効の敵だったり物理無効の敵であったり、いわゆる化け物が道中で出て来たりもした。

まあ、ありがたく経験値になってもらったが。


そしてやっぱり10層毎にボス戦があった。

フィールドは闘技場ではなかったものの、そこまで広くはなく、ボスを倒せば終わりという感じのフロアだった。

世間的にはかなり強い魔物だったのだろう。

ただし、変な縛りをしなければ一方的に蹂躙、というか瞬殺することができた。

特に、40層のボスはフロアごと魔法で焼き尽くしたため、行動すらさせなかった。


ボス戦後に出てくる宝箱は、やっぱり豪華な中身だった。

解放の石板が追加で1枚、エリクサーとかいう全回復アイテムと呼ばれる倉庫の肥やし、そして、未使用のダンジョンコア。


エリクサー

一滴で全ての傷を癒す。

若返りの力がある。


ダンジョンコア(未使用)

魔力を込めると、そこにダンジョンを生成する。

使用者がダンジョンマスターとして登録される。


若返りの力には将来的には興味が湧くかもしれないが、今(外見8歳)興味が湧くわけがない。

ダンジョンコアは、ダンジョンマスターが外に出られないというデメリットを取り除くことができたら今すぐにでも使いたい。

とはいえ、今は不必要なものだ。


解放の石板では、『殲剣王』を選ぶことにした。


殲剣王lv100(max)

剣の威力が上昇(特大)

レベルアップ時の筋力上昇率が増加(特大)

剣の武技(アーツ)が使用可能になる

固有(ユニーク)スキル、[殲剣(サニヒトム・スワード)]を習得


そして、[殲剣(サニヒトム・スワード)]の内容がこれだ。


[殲剣(サニヒトム・スワード)]

剣を持った時、動きに特大補正。

剣で触れた相手を問答無用で破壊できる。

相手が自分より格下の場合のみ使用可能。

相手が大幅に格下の場合、剣を見ただけで破壊することができる。


まさかの即死技である。

ただし、残念ながらダンジョンの壁は破壊できなかった。


こうして、戦力を増強した僕は、9層から数えて6ヶ月弱で50層に到達した。


50層は、今までの流れから考えるとボスがいるだけの部屋だろう。

ただし、五大迷宮において50層が特殊な階層であるということから、それ以外の可能性もある。

その可能性は正しかった様で、50層には、透明なガラスか水晶でできた城がそびえ立っていた。

目を奪われそうなほど美しい城が、凛とそびえ立っていた。



僕は水晶の城に足を踏み入れた。

この美しい城の中で戦うのは少し気がひけるが、ここはダンジョン内だ。

横から襲ってきたクリスタルゴーレムを龍装の剣で一蹴した。


どうやら、この城において出てくる魔物はクリタルゴーレムの一種類だけの様で、それ以外の魔物は現れない。

そして、トラップも特殊ギミックもなく、あっさりと最上階までたどり着くことができた。

最上階に待っていたものもまた、身長は2メートル程のクリスタルゴーレムだった、明らかに今までのゴーレムとは違ったが。

まず、他のゴーレムでは茶色の魔石が、銀色に輝いている。

また、魔力の量は明らかに他の比ではない。

まずは、看破を発動させた。


名前 クリスタ

種族 エンシェントクリスタルゴーレム(改)

レベル 999

適正 【神聖】

魔力 ?

体力 ?

筋力 ?

俊敏 ?

精神 ?

スキル

?

固有(ユニーク)スキル

称号


今までの中ボス同様に一部が見えない。

だが、明らかに違う部分があった。

こいつは、名前付き(ネームド)だ、つまり、こいつは、、、


今までの敵で一番強いということだ。


「オマエガチョウセンシャカ?」


いきなりゴーレムが喋りかけてきた。

一瞬戸惑ったが、冷静に返答する。


「ああ、そうだ」


「ナラバ、ワレヲタオシテミヨ」


その言葉を合図にして、僕は身体強化を発動させ、mode Abyss状態の龍装剣を右手に顕現させた。

ゴーレムは、右手を剣状に変化させ、背中から水晶の翼を展開した。


翼って明らかにゴーレムの範疇を超えているだろ!

そう思いながらも、僕は迎え撃つために斥力操作の準備をしつつ、瞬間で音速以上に加速して踏み込んだ。


ゴーレムも僕に負けないほどの速度でこっちに踏み込んできた。

そして、すれ違いざまに右手の長剣で絶対切断を発動して切り裂く。

ゴーレムは何の抵抗もできずに、真っ二つになった、と思った。


しかし、真っ二つになっていたのは絶対切断を発動したはずの僕の剣の方だった。

壊れた剣は、一瞬のうちに光の粒になって消えていく。

また、それと同時になぜか空間探知の魔法も効果が切れていた。

慌ててゴーレムの方を見ると、右手の剣の部分が切れていたが、一瞬で修復してしまった。

このままではまずい、そう思った。

龍装剣のストックはあと16本あるが、相手の剣が再生し続けると、一瞬で尽きてしまうだろう。

とりあえずは壊されてもまた作り上げられる様に、情の再生剣を起点にして魔力剣を展開した。


しかし、それは悪手だった。

魔力剣は一瞬にして切られ、急いで展開した時空結界までも切り捨てられ、右腕を切り落とされてしまってから転移で逃げ出した。

切られた瞬間、右手だけ身体強化が切れた様な感じがした。

接近戦では勝ち目はない、そう思って一度上空へ飛び上がり、神聖属性魔法で右腕を再生しながら魔法を展開した。


(崩壊の矢(カプラスアロー)ッ)×1000


[超越思考(ノル・ディアノイア)]を駆使した力技だ。

これで勝ったとは言わないまでも、まさか無傷でいるはずがない、と思った僕の前に、透明な翼を広げたゴーレムが魔法を斬りはらいながら突っ込んできた。

しかし、今度は怪我をするつもりなどはない。

すぐさま転移してもう一度魔法を展開する。

というか、全力で魔法を打ち込む。

もう一ミリも容赦はしない。


(階層侵食(フロアイロジオン)、全開)

(空間破壊(エリアブレイカー))

(崩壊の竜巻(カプラステンペスト))

(神罰降臨(ラストジャッジメント))

(重力子弾(グラビトンバレット))

(存在拒絶(エターナルゼロ))

(次元(ディメンショ)湾曲(ンベンディング))

(黙示録(アポカリプス))


僕を中心とする空間を中心として闇が広がっていく。

そして、空間にヒビが入り、純黒の竜巻が渦巻き、光の柱が降り注ぎ、漆黒の弾丸が飛び、まさに世界の終焉の様な有様になる。

これぐらいすれば勝っただろう、と今回こそは勝利を確信した。


しかし、その確信は今回も裏切られた。

ゴーレム(笑)は、襲い来る魔法という魔法を全て右手の剣で切り裂いていた。

化け物ですか?

僕は、自分自身のことを棚に上げてそう評した。

ならば、この一撃で決めるしかない。

ゴーレムが僕の半径50メートル圏内に入った瞬間、僕は最強の切り札を切った。


(時間凍結(フローズンタイム)ッ)


しかし、今回も一瞬止まったかと思ったら、ゴーレムは剣を一閃するとまた動き出した。

ここまで化け物だともう笑うしかない。

もう一度転移して、僕はまた逃走した。


とはいえ、ここまで色々攻撃を試したおかげで、ゴーレムの特性が見えてきた。

ゴーレムの持つ能力は、予測だが、事象を拒絶または消去する能力だろう。

そして、その能力はゴーレムが右手の剣を振ることを起点として発動する。

名付けるとすれば、事象切断といったところか。

つまり、事象切断を破るには、龍装剣を使って剣を折り、修復される前に弱点であろう魔石に向けてありったけの火力を叩き込めばいいのである。

もう一つ、こいつには弱点かもしれない部分があるので、そこも併せてつけば多分勝てるだろう。

とはいえ、今のままだと相手のスピードには敵わないため、僕はあと二枚切り札を切ることにした。


(龍威(ドラゴンフォース)自己侵食(セルフイロジオン))


右手の紋章が輝いた、そして、身体中の感覚が一瞬無くなった様な感じがして、より鋭敏になって戻ってきた。

自己侵食(セルフイロジオン)、それは、自分自身に対して侵食(イロジオン)を施し、自分の体を完全に支配する魔法。

自分の体のスペックを、自分には不可能なほど、というか、本能が全力で拒絶するほど引き出す魔法。

また、身体強化と併用することで、身体強化によって強化された体と通常時の体の齟齬から来る動きのロスを完全に消去することができる。

つまり、身体強化の性能を向上させる、ということだ。

ただし、その代償は大きく、魔法を解除した瞬間に体が自壊する、つまり、死ぬ。

僕の場合は神聖属性魔法で直せるからこれが使えるが、僕以外の場合は死を覚悟した最後の戦い以外には使えないだろう。

でも、6年前の時点では僕以外に深淵属性魔法を使える人間はいない、とのことだったから、無駄な考えかもしれないが。


([可変(フレキシブルアーム)龍装(ズ・オブ・ドラゴン):風龍王ヴィント]、mode Abyss 長剣)×2

(龍王顕現、最小サイズ)

(認識阻害、光学迷彩)


まず、両手に剣を顕現して、mode Abyssにして威力を上昇させ、絶対切断を発動する。

そして、強化された力に任せて一気にゴーレムに接近した。


まずは左手の長剣で切りつける、すると、ゴーレムは予想通り右手で受け止めた。

そして、龍装剣と水晶剣が相打ちになって折れた。

間髪を入れずに右手に残った剣で切りつける。

すると、ゴーレムは左手を剣状に変化させてそれを受け止めた。

両手の剣が折れたのは僕もゴーレムも同じ、つまり、この瞬間僕たちはお互いに攻撃手段を失った。

もし魔法を展開しても、発動までのタイムラグで逃げられてしまうだろう。

僕は今すぐこいつに攻撃することはできないし、こいつも今すぐに僕に危害を加えることはできない。



ただし、既に準備していた攻撃手段を除く。



次の瞬間、後方から超速度で飛来してきた翠の流星が、僕の胸とゴーレムの魔石をほぼ同時に貫いた。

名前 ハクヤ=アイザワ

年齢 8

種族 普人族

レベル 516

職業 殲剣王lv100(max)

職業履歴 見習い魔術師 見習い剣士 魔術師 剣士 魔法剣士 極大魔導師

適正 【光】【闇】【時空】【神聖】【深淵】

魔力 error

体力 75612

筋力 103543

俊敏 78564

精神 178927

気力 178927/178927

スキル

[光属性魔法lv10][闇属性魔法lv10][時空属性魔法lv9][看破lv4][改竄lv4][隠密lv3][再生lv6][神聖属性魔法lv9][深淵属性魔法lv9][料理lv1]

武技(アーツ)

剣:

固有(ユニーク)スキル

[無限の心臓(オーバーエナジー)][全知の理(アカシックレコード)][時間凍結(フローズンタイム)][絶対魔力圏(マギ・ドミネイション)][可変(フレキシブルアーム)龍装(ズ・オブ・ドラゴン):風龍王ヴィント][超越思考(ノル・ディアノイア)][龍威(ドラゴンフォース)][殲剣(サニヒトム・スワード)]

称号

[神域に辿りつきし者][深淵に辿りつきし者][龍殺し][下克上][無謀なる挑戦者][大物喰らい][反逆の使徒][ゴブリンキラー][ゴブリンスレイヤー][コボルトキラー][スライムキラー][スライムスレイヤー][プラントキラー][ロックキラー][メタルキラー][クラストキラー][アンデッドキラー][アンデッドスレイヤー][オーガキラー][竜殺し]


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