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深淵の神刻魔剣士(更新永久停止中)  作者: 易(カメレヲン)
第壱章 神をも超え得る可能性
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僕は体を起こして、普通に立ちがった。

立ち上がることができた。

どのような心境の変化かはっきりとはわからないが、ヴィントはきっちり僕を起こしてから逝ったようだ。

起き上がってみると違和感を感じた。

身体強化を使っているわけでもないのに、身体の力が強くなっているような感じがする。

ステータスを見てみるとその答えがわかった。


名前 ハクヤ=アイザワ

年齢 6

種族 普人族

レベル 87

職業 なし

適正 光 闇 時空 神聖  深淵

魔力 error

体力 10359

筋力 9344

俊敏 10552

精神 20201

気力 20201/20201

スキル

[剣術lv2][並列思考lv9][光属性魔法lv10][闇属性魔法lv10][時空属性魔法lv6][鑑定lv4][偽装lv4][隠蔽lv4][隠密lv2][再生lv2][神聖属性魔法lv2][深淵属性魔法lv2]

固有(ユニーク)スキル

[無限の心臓(オーバーエナジー)][全知の理(アカシックレコード)][時間凍結(フローズンタイム)][絶対魔力圏(マギ・ドミネイション)][龍装顕現(ドラッヘ・コール):風龍剣ヴィント]

称号

[神域に辿りつきし者][深淵に辿りつきし者][龍殺し][下克上][無謀なる挑戦者][大物喰らい][反逆の使徒]


まず、レベルが上がって体力、筋力、、俊敏、精神、気力の値が大幅に上昇している。

けれど、レベルアップでそんなに上がるものなのだろうか?


<いいえ、それほどは上がりません>


なぜ?


<称号[龍殺し]の効果です>


[龍殺し]に注目して効果を見てみる。


[龍殺し]

取得条件:龍種を一体倒す

効果:全ステータスに上方補正(大) 固有(ユニーク)スキル[龍装顕現(ドラッヘ・コール)]の獲得


どうやら、この上方補正というものがかなり働いているようだ。

もう一つ質問してみる。

レベル87の一般的なステータスはどれぐらい?


<個人差によってばらつきはありますが、魔力 2000 体力 2500 筋力 2700 俊敏 2400 精神、気力 1800 程です>


僕のステータスはどのレベルに匹敵するのか?


<レベル200ほどです>


レベル200以上の人族はどれほどいるのか?


<5人程います。全員がSランクの冒険者です>


[龍殺し]並み、またはそれ以上にステータスが上がる称号はあるのか?

また、その称号を持っているのはどれぐらいいるのか?


<[竜殺し] 全ステータスに上方補正(中) 今は二十一人います

[皇帝][王] 全ステータスに上方補正(中) 今はそれぞれ一人、七人ずついます

[転生者][転移者] 全ステータスに上方補正(中) 今はそれぞれ六人、四人ずついます

[英雄] 全ステータスに上方補正(大) 今はいません

[魔族四天王][六魔将] 全ステータス上方補正(大) 今はいません

[魔王][勇者] 全ステータス上方補正(特大) 今はいません

[龍王] 全ステータス上方補正(特大) 常に四体います

[到達者] 全ステータスに上方補正(特大) 今は一体います

[龍帝] 全ステータス上方補正(極大) 常に一体います

[突破者] 全ステータス上方補正(極大) 今まで誰もいたことはありません>


僕が警戒すべきは、、特に無いようだ。

[龍王]、[龍帝]は龍のみの称号のようなので会うことさえなければいい。

あと、[到達者]、[突破者]はどのようなものなのだろうか?


<[到達者]はレベル999に到達することで獲得できる称号です。

全ステータスに上方修正(特大) 固有(ユニーク)スキルを一つ獲得

[突破者]はレベル999の状態でレベル999の相手を100体撃破することで獲得できる称号です

全ステータスに上方補正(極大) レベルの上限を解放>


[到達者]は一応頑張ればいけなくはなさそうである。

けれど、[突破者]は無理そうである、普通に考えて。

とりあえず、これ以上高みについて考えるのはやめよう。


[下克上]

取得条件:自分よりレベルが10以上高い敵を倒した

効果:自分よりレベルが高い相手と戦うときに全ステータスに上方補正(極小)


[無謀なる挑戦者]

取得条件:自分よりレベルが50以上高い敵を倒した

効果:自分よりレベルが高い相手と戦うときに全ステータスに上方補正(微)


[大物喰らい]

取得条件:自分よりレベルが100以上高い敵を倒した

効果:自分よりレベルが高い相手と戦うときに全ステータスに上方補正(少)


[反逆の使徒]

取得条件:自分よりレベルが400以上高い敵を倒した

効果:自分よりレベルが高い相手と戦うときに全ステータスに上方補正(中)


どの称号も残りは同じようなものだった。

そういえば、この補正効果は重複するのだろうか?


<いいえ、しません。この場合だと、一番効果の高い[反逆の使徒]のみが有効です>


残念、でもまあ当たり前か。


[龍装顕現(ドラッヘ・コール)]

龍の力を魔力を消費して武装として顕現する

 :風龍剣ヴィント

  風を司る誇り高き龍の剣


この固有(ユニーク)スキルは少し特殊な表記だ。

何故?


<倒した龍によって内容が変わってくるからです。

また、他の龍を倒した時にも効果が追加されるからです>


武装の名前は常に龍の名前になるのか?


<はい、そうです>


龍の力を継承する、ということはこのことなのだろうか。

とりあえず、一度使ってみることにする。


([龍装顕現(ドラッヘ・コール)] 風龍剣ヴィント!)


すると、少しだけ魔力が抜ける感覚がして、右手のところに翠色の透明な刃をした両刃の片手剣が現れた。

翡翠のように輝く剣は一種の芸術品である。

そして、その剣を持ってわかった。

この剣はただ美しいだけではなく、実戦のための剣だと。

室内でこの剣の性能を試すのはいささかどころではなく大変危険な剣だと。

僕は常識に則って今はやめることにした。

どうやって戻すのだろう、と思って手を離してみると、すぐに消えた。

運搬の邪魔にもならないし便利な剣だ、と思った。




その日、家の外に出てみると、集落の全員が獣王様の家、つまり僕が居候させてもらっている家の前に集まっていた。

そして、皆は僕が出て来たとわかるやいなや集落の中心部、つまり広場に向かって歩き出した。

獣王様は僕に向かって無言でついてくるように、と示した。

誰もかもが一言も口にしなかった、子供も大人も、そして僕も。

広場はほとんどいっぱいだった。全員集まっているというのもあったが、その中心に横たわっているものの存在が大きかった。

そして皆がその場に着き、獣王は口火を切った。


「全員知っていると思うが、この集落を守り続けてくださっていたヴィント殿が、亡くなった。

本人が、集落の全員に聞いてほしい、と言って遺した手紙がここにある。

儂が、皆の前で読んでほしいとのことだ」

そう言って、獣王様は手に持っていた紙を広げた。

「『まず、お主らに言わせてもらおう。

我の勝手な都合で死んだこと、そして途中で契約を放棄したことを謝ろう。

そして、それらを認めて無理やり止めるなどをしないでくれたことを感謝する。

我が死んだ後、我の体は有効に使ってくれ。

お主らが悪用しないことは我がよく知っている。

牙は剣に、鱗は盾と鎧に、心臓はほぼ永久に魔道具に魔力を供給するだろう。

ほとんどの魔石は魔道回路が定着していて多分もう使えないはずだ

どこかに宝飾品として売るといいじゃろう。

ただし、口の魔石は吐息(ブレス)の魔石なので、心臓と接続するかヒトシの魔力を借りるかすれば使えなくはない。

ここを守るときに役に立つじゃろう。

けれど我の体を、決して無駄にするでないぞ。

また、ヒトシに一年間、我の代わりにこの集落を守ることを頼んだ。

多分引き受けてくれるじゃろうから、一年間は安心せい。

そして、一年後にはちゃんと送り出してやれ。こいつはこの集落に収まっているような器ではないわい

最後に、集落の皆に一言、最初から最後まで我の我儘に付き合ってくれたことを感謝する』」


そして、沈黙が訪れた。

誰も何も言わなかった。

泣いているのかどうかわからないような者もかなりいた。

そして、集落の獣人達の力のある男達が総出でヴィントを解体した。

その誇り高き姿は、次の日には跡形もなく消え去り後に残った物は、はちきれそうになった倉庫と不鮮明になっていく記憶だけだった。




僕は、その次の日からヴィントの仕事を受け継いだ。

森に入ってくる普人族の排除、ただし僕には殺すことはできなかった。

空間感知を超広域に拡げて侵入者の索敵。

そして発見するや否やそこへ向かって跳び(転移)、意識を奪うと深淵属性で精神干渉を行って記憶を書き換え、森の外に放り出した。

この森は帰らずの森と言われるだけあって腕にある程度以上は自信がある人、特に冒険者が入ってくるようだった。

けれど、僕は侵入者全てに「帰らずの森に入る前に怖くなって引き返した」という記憶を植え付けておいた。

そして、全く集落に損害は出なかった。


それと同時並行で、魔法の訓練も行っていた。

僕は<時空属性魔法lv7>になった影響で、ある程度の時間操作を行えるようになっていた。

ある程度の広さの異空間をちょっと魔力をつぎこんで創造し(注:主人公の自分の使う魔力量に対する感覚は世間一般とはずれています)その中の時間を加速して、その中で訓練を行ったため、かなり習得速度が速まった。

ただし、自分の体については時間操作で、成長速度だけを遅くして年相応の身長を保つことを心がけた。




そんなこんなで半年が過ぎ、一年が過ぎた。

そして、僕は7歳になった。





名前 ハクヤ=アイザワ

年齢 7

種族 普人族

レベル 87

職業 なし

適正 【光】【闇】【時空】【神聖 】【深淵】

魔力 error

体力 10412

筋力 9361

俊敏 10512

精神 20231

気力 20231/20231

スキル

[剣術lv5][多重思考lv2][光属性魔法lv10][闇属性魔法lv10][時空属性魔法lv8][鑑定lv6][偽装lv6][隠蔽lv6][隠密lv2][再生lv3][神聖属性魔法lv5][深淵属性魔法lv5]

固有(ユニーク)スキル

[無限の心臓(オーバーエナジー)][全知の理(アカシックレコード)][時間凍結(フローズンタイム)][絶対魔力圏(マギ・ドミネイション)][龍装顕現(ドラッヘ・コール):風龍剣ヴィント]

称号

[神域に辿りつきし者][深淵に辿りつきし者][龍殺し][下克上][無謀なる挑戦者][大物喰らい][反逆の使徒]

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