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騎士団は恋が好き  作者: 葵翠
【腹黒】トゥーレ
9/79

心の満ち欠け

楽しんでいただければと思います。

更新遅くなりました……

※2018.9.28割り込みにて更新分となります。

『本当に、会いたいのは山々なのですが、こればかりはどうしようもありません』


 すごく残念そうにする騎士様は、数日前にそう言ってわたしにあるものを差し出した。

 金色の精緻な彫りの施されたそれは懐中時計だった。


『かわりと言ってはなんですが、これを受け取っていただきたいのです』


 裏を返せば騎士団の刻印があって、ただ高価なだけではない大事なものであることは誰が見てもよくわかった。

 そんな懐中時計を手のひらに乗っけられたわたしは飛び上がるほどに驚いた。


『いっ、いただけません。たとえ一時的に預かるのだとしても、これはダメですっ』


 落としては大変だと両手で握りしめて差し出すものの、騎士様は首を横に振るばかりだった。


『どうしてもアマリアさんに持っていてほしいんです。最愛の、アマリアさんに』


 さっ、最愛だなんて!

 騎士様のあまりの台詞に一瞬で全身を熱が覆っていったのがわかった。

 それからすぐに思いだされたのは仕立屋でのこと。

 全く、全然、これっぽっちも思わなかったのに、騎士様は私のことを異性として好きで、異性として見られていないことに苦しんで、それでそれで――

 どうしていいかわからずに固まってしまったわたしを、騎士様は真摯な眼差しで見つめていた。


『お願いします。私の心はアマリアさんにあるのだと、示させて下さい』


 その瞳があまりにも真剣で、いつもの色っぽさのないそれにわたしは一気に帯びた熱が鎮まっていった。

 そして騎士様が今言ったことを考える。

 仕事が忙しくなるから、しばらく会えない。会えないかわりに懐中時計を持っていてほしい。さ――さい、あいの、わたしに。

 やっぱりちょっと内心で身悶えながらも、騎士様の真面目な訴えにわたしは頷いた。

 他でもない騎士様からのお願いだし、こんな大切なものをと思うと緊張してしまうけど、わたしにできることならって。

 それから優しくも強引な騎士様は代わりにとわたしのハンカチを手にとって笑顔で去っていった。

 失敗作みたいなハンカチなのにと申し訳ない気持ちでいっぱいになって、既製品からではない一からの手作りでポケットチーフを作るんだと心に決めた。


 そうして。


「あっ、トゥーレ騎士じゃない?」


 店のお使いで外に出ていたわたしは一緒にいたお姐さんの声で足を止めた。


「ほらそこ」


 そう指差された先を見てみれば、すぐに騎士様の姿を見つけた。

 よく見てみればまわりの女の人達の多くも騎士様を見つめていて、その人気は計り知れない。


 そう感心した矢先、騎士様と目があった気がした。


 騎士様は少しだけ驚いたようにして、すぐに胸元を拳で叩いて笑みを浮かべた。

 その笑みにまわりの女の人達が喜ぶ中で、瞬間的に目を大きくさせる。

 だってその胸元から覗いていたのはわたしの失敗ハンカチで。まさかお仕事中にもそうやって持っていてくれていただなんて思わなくって。


「あれ、絶対アマリアに対してよね。よく見つけるわねぇ」


 隣にいたお姐さんが騎士様を見つめながらしみじみと言った。

 本当に、わたしもそう思う。

 どこにいても見目麗しく人気の高い騎士様は常に注目の的だからすぐに見つけられるのはわかるけど、対するわたしはどこにでもいるただの街娘だから。

 そんな平平凡凡とした私を見つけてくれるなんて。


 とくん、と胸が鳴った。


 騎士様を遠くから見つめながら、自然と胸元に隠れた丸いものに手を当てる。

 服の中でごろりと存在感のあるそれは、失くさないようにと鎖を通して首に下げた騎士様の懐中時計だった。

 ただの偶然かもしれない。だけど、それでも気づいてくれたことが嬉しくて、その上わたしのハンカチを身につけてくれていることに恥ずかしくも喜んでいるわたしがいた。


「アマリアったら。すごく嬉しそうね」


 お姐さんがわたしを見て、目を細めた。


「はい、とっても嬉しいです」


 照れながらも素直に肯定すると、お姐さんはなぜか頭を撫でてくれた。


「ほーんと可愛いわねアマリアは」


「ありがとうございます?」


 どうしていきなり、と思って疑問形になりながらもお礼を言ったところで、騎士様達がどこかへ向かって歩き出した。割と離れたところにいた騎士様はすぐに人混みの中に消えていく。


「さて、私達も帰りましょ」


「はいっ」


 今日はもっと頑張れそうな気がする。

 元気よく返事をすると、わたし達もお店へと歩みを進めた。


 + + +


 騎士様は本当に忙しいらしくて、言われていたように食事に誘ってくれたり、時間が合えばお迎えにきてくれたりということはなかった。

 でも全く接触がないかと言われればそうではなくて――


「おかえりなさい。トゥーレさんから贈りものが届いているわよ」


 三日と空けずにプレゼントが届いたり、街中で見かけた時は必ず見つけてくれて何らかの合図を送ってくれる。

 その度に胸の中があったかくなって、どきどきして、苦しいほどに幸せになっていく。


 もともと大好きだった騎士様。

 見目はもちろん、性格も穏やかで優しくしっかりとしていて、思い出すたびにたくさんの妄想に花が咲いた。

 だけど今は騎士様を思うだけで切なくて、会いたい、話をしたいって願ってしまう。


 次はいつ見かけられるかな。次は何のプレゼントが届くかな。

 早く作ったポケットチーフを渡したいな。


 そうやって身を焦がして。

 いつの間にかに気づけばポケットチーフが何枚も出来上がってしまった。色や素材、レースのパターン違いに刺繍。


「作りすぎよね」


 並べられたポケットチーフに苦笑しつつも、それでも騎士様の為に何かしたくてうずうずと手が動いてしまう。


「アマリアったら、気合が入りすぎよ?」


「すみません、つい……」


 依頼を受けた騎士様の服も余念なく仕立てあげたけど、どこか直すところはないか、もっとよくなるんじゃないかと穴が開くほど何度も確認をしたりして。


 そうしてやってきた、騎士様からの手紙。


『依頼をした服を長らく保管させてしまい申し訳ありません。急ではありますが明日の昼前に受け取りに伺います』


 そんな手紙がお店へと届いて、先に読んだ店主がうずうずしているわたしに苦笑しながらもこう言った。


「明日の午後は休みなさい」


「え?」


 意味がわからいわたしに店主は騎士様からの手紙を差し出してくれた。


『身勝手な申し出を重々承知でお願いがございます。もし差し支えがなければ、アマリアさんに明日の午後お休みを頂けないでしょうか?』


「デートじゃない!」


 一緒に手紙を覗きこんでいたお姐さんが笑って肘をぐりぐりと押しつけてきた。


「うん、間違いなくデートね。最近全然だったものねぇ。ようやくとれた休みにアマリアを補給ってことね」


「ほんっと、トゥーレ騎士ったら一途よねぇ」


「熱愛だわ」


 なんてあちこちから言われてつい顔が赤くなる。

 明日騎士様が服を受け取りに来る。それだけでも、ようやく話ができるだけでも嬉しいのに時間をとってくれて、デートって。

 唇が震えて、目に涙が浮かんでくる。


「明日はがっつりおめかししてきなさいよ」


「いつもの仕事用はダメだからね」


「なんなら勝負下着も用意しちゃう?さっき隣の下着屋でいろいろ入荷したらしいわよ」


「そっ、それはまだ早いですっ」


 色っぽくウインクするお姐さんに慌てればまわりで笑いが起こって、本当に幸せな気分に満たされる。

 騎士様。騎士様。格好よくて素敵な、私の唯一の男の人。


「楽しみね」


「はい」


 ぎゅっと手紙を抱きしめて思う。

 ああ、わたしは騎士様の事が好きなんだ。妄想の中の騎士様じゃない、たった一人の、わたしを見てくれる騎士様が、好き。


「よーし、それじゃあ後片付けも終わったことだし、みんな帰るわよ」


 お姐さんがそう声掛けして、わたしは手紙を店主へと返して鞄を手に取った。


「おつかれさまでしたっ」


 揃って裏口からお店を出て、それぞれに帰路に就く。

 明日はどんな服にしよう。うんと可愛くしたいな。髪もちょっと早起きして編みこんでみたりして。


「どうしよう、どきどきしすぎて眠れないかも」


 弾む気持ちでいつもの道を進んでいると、ふと目の前に五人の女の子達が塀を作るように並んでいた。みんなこっちを見ていて、明らかにわたしに用事がありそうで。

 だけどその全員に見覚えがなくて疑問に思いながらも、ゆっくりと足を止めた。


「あんたがアマリア?」


「そう、ですけど」


 なんかすごく睨まれてる気がする。

 五人が五人ともわたしを上から下までじろじろと見て、ちょっと怖くなる。


「全然普通じゃん」


 どうしていいかわからずにいると、一人がぼそっと呟いた。


「どこをどう見たって美人でもないし、可愛くもないし」


「スタイルも別にって感じ?」


 一人が呟いたことによって、それぞれがわたしを見た感想らしきものを言い始めた。

 半分取り囲まれるようにされて、思わず後ずさる。


「あんた、どうやってトゥーレ様を誑かしたわけ」


 と、真ん中の子が腕を組んで一際強い口調でそう言った。

 そこに騎士様の名前が出てきて、すぐ後の誑かすという単語に思わず瞬きする。


「誑かしたわけじゃ……」


「嘘つきなさいよ!じゃなきゃどうやってあんたみたいな平凡な女と結婚するっていうのよ!」


 苛立ちも露わに怒鳴られて、思わずびくっと身体を振わせる。

 家族はもちろん、職場の店主やお姐さん、お客様もこぞって優しい人ばかりで、こんな感情をぶつけられたことはほとんどなかった。昔、男の子達に意地悪をされたことはあったけど、その時だってキラがいつも助けてくれていたし。

 怖い。けど、なんとかしなきゃ。

 そう思って口を横に引き結んで一生懸命に状況を確認する。

 この子たちは騎士様のことが好きで、それで婚約者であるわたしに言い募ってきている、ということ?


「なんとか言いなさいよ」


 どん、と肩を押されて体勢を崩しかける。

 何とか踏みとどまったものの、こういう場合はどうしたらいいのかなんて思い浮かばなくて視線を彷徨わせてしまう。

 騎士様とどうして結婚するのかって聞かれたから、それに答えればいいのかもしれないけど、でもそれでは噂のこととか、いろいろとバレてはいけないものがあるわけで。

 そう思うとなかなか言葉も出てこなくて、ただ焦りがつもる。


「なによ、これくらいで怖気づいたの?」


「よわっ。こんな女、全っ然トゥーレ様に釣り合わない」


 黙っている間にも責められて、それが胸に刺さる。

 騎士様にふさわしくないなんて、そんなのわかってるわ。だけどわたしは騎士様の噂を払拭するために――え?


 わたしが結婚するのは、何のためだった?

 騎士様が結婚する理由は、何だった?


 これまでの騎士様の攻めにいっぱいいっぱいになって忘れていたけど、そもそもの、その原因は。


「どんな卑怯な手を使ったか知らないけど、いい気になるんじゃないわよ」


 再度肩を押されそうになったその時――


「失礼します。どうかなさいましたか?」


 背後から一人の男性の声がかかった。男性にしては少し高めの、よく通る声に女の子達は顔をあげて、そして一気に身を引いた。


「やばっ」


 という小さな声が聞こえたと思った瞬間、女の子達はすぐさま駆け出した。


「あんたなんか愛想つかされるのが関の山よ!」


「トゥーレ様だってすぐに目が覚めるわ!」


 そんな捨て台詞を投げつけながらも逃げる女の子達を、わたしはただ愕然とした面持ちで見つめた。

 卑怯な手を使った。その言葉が胸の内を抉る。

 わたしの、あの妄想の本が、原因で。


「何か責められていたようですが大丈夫ですか?」


 すっと血の気が引いていく中、もう一度男性の声がして振り返る。

 そこには見慣れた紺色の騎士服を着た男性が立っていた。東雲色の髪に苔色の目をしたその人は、よく騎士様と一緒に行動をしていた準騎士さんで、その胸元に金の房飾りを認めて今期叙任したのだと気がついた。


「は、はい。大丈夫です」


 諍いを見つけて仲裁に入ってくれたのだとすぐに察して頷くけど、元準騎士さんは心配そうな表情で顔を覗きこんできた。


「顔色がすごく悪いようです。彼女達が酷い仕打ちを――?」


「いっ、いえ、たいしたことは言われてませんので」


 慌てて首を振るけど、元準騎士さんの顔が晴れることはなかった。


「失礼ですがトゥーレ騎士の婚約者の方ですよね?よければ家までお送りしましょうか」


 何度か顔を合わせている元準騎士さんはわたしのことを覚えてくれていたようで、そんなことまで言われてしまった。


「お仕事中にそんなことしてもらえませんっ」


「今は勤務を終えて帰宅途中ですので、お気になさらず」


 すらすらと流れるように言われて、それでも何とか固辞する。

 胸がざわついて足元が真っ暗になりそうになるけど、それこそそんな状態では騎士様の耳に入って心配をされてしまいかねない。


「本当に、問題ありませんので」


「そう、ですか。それではお気をつけて」


「ありがとうございました」


 深く頭を下げて、元準騎士さんに見送られながら踵を返す。

 ぐらつきそうになる足を叱咤して、真っ直ぐに前を向いて歩きだす。


 騎士様が結婚するのは、噂の払拭の為で。

 わたしはただの元凶で。


 ――愛している、アマリア。


 あの計り知れないほどの熱を孕んだ声と瞳。それはまぎれもない本物の騎士様の想いだと思っていたけど。でも……。

 騎士様はいつだって完璧で、わたしに負担になるようなことは絶対にさせなくて。いつもいろんなところで気を使ってもらっていて。

 それは心優しい騎士様が、償いとして結婚することになったとはいえ、わたしがこれ以上気にしない為にしてくれてることじゃないの……?


「っ……」


 上手く息ができない。

 胸に手を当てて、そして服の上からそこに隠された懐中時計に触れる。

 騎士様。

 その素敵な姿を思い出して懐中時計を握りしめると、わたしは唇を噛みしめた。


 * * *


 アマリアさんとの直接的な接触を絶って二ヶ月弱、ようやく休みが取れることになった私はすぐさま仕立て屋へと連絡をした。

 服を取りに行くこと、そしてできるならその日の午後はアマリアさんに休みを貰いたいこと。

 アマリアさんではなく仕立屋の主人に申し出たのは、できるだけ確実にアマリアさんとの時間を確保したかったからである。

 何故そんなことをといえば、アマリアさんに起こっている変化を確かめたかったからだ。


 そう。たまに街中で見かけるアマリアさんの視線が変わっているのである。


 繁忙期を迎えた当初、訓練場に足を運んでいた時と変わらぬものであったそれに、徐々に徐々に、恋情が浮かび始めたのだ。

 長らく悩み、焦がれたあの瞳に、ようやく。

 これを確認しない手はない。

 勿論、この休みが終わった後もまだ暫くは多忙であり、これを逃せば更に共に過ごす時間が遠のいてしまうという純粋な思いもある。


 そうしてアマリアさんとの逢瀬の前日。

 本部に積み上げられた書類の山に囲まれていた私は、帰宅の途についた筈の元準騎士君が戻って来たことに顔を上げた。


「何か未報告のものでもありましたか?」


 初々しさはあるものの仕事はきっちりこなしている元準騎士君に尋ねれば、元準騎士君はやや戸惑いの表情で口を開いた。


「その、勤務中にお伝えすることではないのかもしれませんが」


 歯切れの悪そうな元準騎士君に書類を書く手を止める。


「ほぼ無休で働き続けるこの時期でしたら多少は許されるでしょう。何がありましたか?」


 この時期の激務に勤務中も休暇中もなにもあったものではないし、と見上げれば元準騎士君は口を開いた。


「先程帰宅途中にプルックさんを見かけたんですが、五人の女性に囲まれてまして。気になって近づいてみたところ、トゥーレさんのことで責められていたようです」


「私のことで」


 すっと目が細くなり、一気に冷気が吹き出す。


「プルックさんのことを妬んでの行動のようで、声をかけると女性達はすぐに逃げて行ったので大事ないとは思うんですが、やはりいろいろと怖い思いをされたのではないかと。顔色が悪く、家まで送る事を申し出ましたが頑なに拒まれまして。念の為、トゥーレさんの耳に入れておいたほうがいいかなと」


 私の冷気を察しつつもそう伝える元準騎士君に、私は腕を組んで息を吐いた。


「そこにいた女性達はアマリアさんにどのようなことを?」


「どんな卑怯な手を使ったのか知らないけどいい気になるな、と」


「なるほど」


 どんな卑怯な手――か。

 それは私が使ったのだけれど、と皮肉に思うと同時にアマリアさんを案じる。

 顔も見知らぬ複数の女性に責め立てられたアマリアさんは、怯えてしまったのではないか。そしてあの本のことで自分を責めているのではないか。


「女性達の特徴はわかりますか?」


 すぐには動けないものの、きっちりと絞めあげるのは言うまでもない。

 元準騎士君は流石は叙任当初から王都勤務なだけあり、五人の女性全ての特徴を淀みなく伝えた。その内容にいつも練習場に来ては悪目立ちしている集団であると判断する。


「貴重な休息時間を割いてのご連絡ありがとうございます」


「いえ、ではこれで失礼します」


「おつかれさまです」


 そうして今度こそ帰宅の途についた元準騎士君の背を見て息をつく。


 嫉妬した女性達がアマリアさんを囲んで責め立てた。全く、余計なことを。

 せっかくアマリアさんが恋情を宿し近しくなってきたというのに、これで再び距離を置かれてしまっては元も子もない。秘密裏に護衛を回しておけば良かっただろうかと頭をよぎるも、すでに起こってしまったこと。

 できるなら仕事を終えてすぐにでも会いに行きたいけれども、残念な事に全ての仕事を終えるのは日付が変わるどころか明け方といったところだろうか。その後仮眠をとって朝やってくる騎士長に報告を終えた頃にはアマリアさんはすでに就業時間を迎えている。――気になるけれども仕立て屋訪問まで待つしかなさそうである。


「とんでもない発想をして、苛まれていないといいのですが」


 一人残った部屋の中で、私はそう言葉を漏らすのだった。

読んでいただきありがとうございます。

明日か明後日にはトゥーレ編最終話を更新予定しています。

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