設定
【騎士団】
王だけに仕える文武両道の紳士集団。
有能な者は身分にかかわらず騎士となれる。
なぜか色恋話が浸透しやすく、いろんな騎士の結婚秘話が秘話ではなくなっている。とにかく純愛、一途な者が多い。
見習い、準騎士としての教育期間を経て叙任することができるが、余りにも過酷な教育に挫折する者が後を絶たない。
五つの部署に分けられている。
《護衛部》
王の盾。
常に王の側にありその身を守る部署。
戦闘に特化し、王宮内での任務が多いことから堅く礼儀や作法が徹底している。
あくまで側で王を守るものであり、王宮内の警備は行なっていない。
通常護衛の他に武器の持ち込み厳禁な場で活躍する貴族のみで構成された特殊護衛がいる。
所属:オスク、アントン、レーヴィ
《広報部》
王の剣。騎士団の顔。
国内各地で貴族の動向や情勢を確認し、王の好感を上げるべく人々に寄り添い問題解決に勤しむ。
人当たりのいい者が多いが、一方で悪しき者を罰する為に真っ先に切り込む突撃力を持つ。
主要な街に駐在する騎士と、駐在所のない地域を渡り歩く巡回騎士がいる。
所属:トゥーレ、ユスカ、リュリュ(初期)、フェリクス
《情報部》
騎士団の影。
貴族の不正を暴き、その証拠品を内密に取り押さえるなど、決して表舞台に出ることのない部署。
騎士身分をひた隠して行動する為、単独自由行動を得意とし、癖のある者が多い。
商人や傭兵として各地を渡り歩き調査を行う調査騎士と、注視すべき軍や高位貴族の懐に入り込み日々監視を行う潜入騎士、もたらされた情報を取りまとめ処理する事務騎士がいる。
所属:シモン、ルーカス、クルト、ライノ
《教育部》
見習い騎士の教育を行う部署。
様々な部署で活躍した後に配属される為に年配者が多く、経験豊富かつ観察力に優れた者が多数を占める。
怪我などによって現場を離れた騎士が一時所属したり、最前線にいる騎士を招いて特別講義を行うこともある。
知識、戦闘、馬術などのありとあらゆる技術や騎士道精神だけでなく、本来女性がやるべきとされている家事全般も叩き込む。
《管理部》
団長、副団長が身を置き、騎士団の全てを取り仕切る部署。
入退団の管理や備品・経費管理などを主にしており、繁忙期には他部署の応援に出ることも少なくない。
一番地味な部署ではあるものの、そこで取り扱われる情報は極秘とされ、同じ騎士であっても他部署には漏らさないという鉄則に縛られる。
医務騎士もここに属している。
所属:クラウス、リュリュ
[見習い騎士]
入団試験を合格した見習い。
教育部預かりとなり、日々様々な教育を受ける。
騎士団内にある教育棟と寮で大半を過ごし、最短一年、最長四年で準騎士へと昇格する。
四年を過ぎた場合、素行に問題ありとされた場合は強制退団となるが、それ以前に入団しておよそ三ヶ月の間に半数が過酷な教育についていけずに自主退団している。
[準騎士]
見習いを経て昇格した仮の騎士。
各部署に配属され、実際の仕事を覚えつつ騎士の手足となり雑務をこなす。
一年から三年で騎士として叙任することができるが三年を過ぎると強制退団となる。
(準騎士の時点で退団する者はごく僅かであり、退団といっても情報部として身分を隠す為に表向き退団処理となる者が殆ど)
所属部署により偏りがあり広報部は一年から二年、護衛部は二年、情報部は二年から三年ほどで叙任になるケースが多い。教育部と管理部は準騎士の配属はない。
【軍】
騎士が王に仕えているのに対し、軍は国に仕える。
似て異なる組織(直接の王の護衛はしないが王宮の警備はする、不正貴族に切り込むことはないが国境を守るなど)として、騎士団を目の敵にする一派が存在している。
女性兵が存在するがその仕事内容は雑務のみであり、志願する者の殆どが昇進の見込みのある男性兵を落とし込むことに全力を注いでいる。
【国】
ものすごい大国。海もあれば山もある。
男女平等の法があるが、実際は男尊女卑が強く女性の労働賃金がとてつもなく低い。一定の年齢を超えた未婚女性への風当たりが強い。
魔石がありそれを採掘し、利用することで生活水準はそこそこ。
魔法は存在するものの、ごく稀に現れる魔女にしか使えない為、ほとんど無いに等しい。
獣人はとりわけ珍しくはないが、それほど多くもない。
街によっても水準は様々で街全体が裕福なところもあれば貧困しているところもある。