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僕はまず、自分の教室へ向かった。
バンッ!っと、勢い良くあけて、まわりをみた。
そこに奴はいた。
庵がみんなをかばい、怪我をしていた。
そして、首をしめる形で持ち上げられている。
先生が生徒を教室の端に寄らせ、ラナはもう一人の仲間らしい人とみんなの間に立っている。
ラナは手を出されてないようだ。
「さーさーのー‼︎」
佐々野は僕に気づき、少し笑みを浮かべ、庵を投げた。
庵は近くの壁にぶつかる。
「ぐっ!」といい、床に倒れる。
「庵‼︎てめぇー‼︎」
僕は、怒りがこみ上げていた。
「ははっ、いい気味だ。やっときたか。柊哉、約束どうり、お前からだ。」
佐々木は手のひらを僕の方に向ける。
そこには黒印があった。
「我は黒の犬の印、解放!」
佐々野の手から黒い霧のようなものから真っ黒の犬が6体ほどできる。
「あいつを噛み殺せ。」と、僕を指差した。
真っ黒の犬達は僕を睨みつける。