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キーン、コーン、カーン、コーンとチャイムが鳴り、休み時間になる。
「これで終わりだ。キリッ、礼!」
数学の先生である担当の授業が終わり、先生は教室から出て行く。
僕は席を立つと、
「柊哉〜。」
そういいながら、いつの間にか隣にいたラナが、さっきのように抱きついてきた。
「おっと、危ないじゃないか。どうしたんだ?」
「学校案内して…。」
「その前にみんな、質問したそうだぞ?」
ラナや後ろに座ったままの庵の前にはたくさんの人が囲んでいた。
「ラナ、こういうの苦手…。」
「同じくです…。柊哉さん、ヘルプです!」
と、庵は僕の後ろの裾を引っ張る。
あっ、そういや、2人とも人見知りだった…。
みんなの目線は僕に降りかかる…。