夜のお遊び
少しだけ下な発言があります。
時は進んで、現在の時刻は夜である。このエルフの里には時計などというものは無いし、そもそもそういう時間という概念は無いらしいので当然と言えば当然なのだが‥‥‥。
まぁ、いい。
取り敢えず、重要なのは今が《夜》だということだ。
そう、ジェアさんの例の事の返事をする時間だ。
そして、今僕は正にジェアさんの扉をノックしようとしていた。だが、なんという緊張感であろうか。基本的に女性の部屋に入るということそこまで苦手ではない。そこそこの女性経験があるのだ。そこまで奥手では無いし、もしも僕が奥手であったら今この場所にいるはずがない。
だが、ここで悩んでいても仕方がない。
改めてヒューゼさんにはちゃんと彼女を抱くことの許可を得た。アルジェントヴォルフも渋々という感じだが納得してくれた。レイさんはそういうのが気になるお年頃なのか、色々と根掘り葉掘り聞い来たが、流石にベラベラ喋るほど愚かではない。彼女には適当にはぐらかしてきた。
大丈夫だ。
うし。
僕は新たに覚悟し、トントンと扉をノックする。
「‥‥‥どうぞ」
すると静かめの声が扉の向こうから聞こえた。しかも、少しばかりか声が震えていた。きっと彼女も緊張しているんだろうか。そう考えると経験者である自分が彼女をリードしなければいけないのだろう。
思いを改たにし「失礼します」と言って扉を明ける。
そして、扉を開けるとそこには《山》があった。
いや、正確に言えばまるで寝間着の役目を果たしていないスケスケなネグリジェを着ているせいで胸に必要以上に視線が言ってしまう。いや、別にスケスケのエグリジェなんて何回か見てきた。だが、あのメイド姿で働く姿が、ここまで驚異的で扇情的な姿になると誰が思っただろうか。顔はまだ幼いが、そんなことなどどうでもいいくらいに発達した体。いや、逆にそのギャップがここまで扇情的な姿にさせているのかもしれない。
だが、胸ばかりが彼女の魅力ではない。括れた腰に長い手足。日焼けなど一切していない白い白い肌。彼女の穿いている下着は勝負下着なのだろうか? 紫色のスケスケなパンティに申し訳程度のフリルを着けたこれもまた扇情的というか、エロを形で表現してみました、みたいな格好だ。
だが、体だけ見ているとまるで僕が体の関係のためだけにここに着たみたいじゃないか。
そう我に返り、ジェアさんの顔を見ると顔を真っ赤にさせて恥ずかしそうに下を向いていた。しかし、その姿も魅力的だ。普段はポニーテールにまとめているジェアさんなのだが、今の彼女は髪を下ろして普段のジェアさんとはまた一風違った《ジェアさん》になっていた。彼女の茶髪の髪も普段から手入れをしているのか、彼女の髪は綺麗で枝毛一つ無く頭にエンジェルリングが形成されている。
とても魅力的な姿だ。
すると、くねくねと恥ずかしそうに動きながら髪を指でいじくっているジェアさん。
「あ、あの――似合っていますか?」
「あ、あぁ。凄く似合っているよ」
僕は素直にそう返事をする。しかし、よくよく考えてみればスケスケネグリジェやらスケスケのパンティをという格好の女性に対して《似合っている》という発言はどうなのか。だからといって《エロいね》なんて口にすれば下心丸見えじゃないか。
そんな風に悩んでいる僕を横目にジェアさんはとても嬉しそうだ。
「あ、ありがとうございます。良かった。これヒューゼ様に男の人をどうやって陥落させるかのコツを教えてもらったんです」
‥‥‥またもやヒューゼさんかっ!!
あの人は裏で暗躍しすぎだろ。しかも、《男を陥落させるコツ》って普通は女性に聞くのがベストなんじゃないのか。男にそれを尋ねても自分の好みを言うしか‥‥‥もしかして、これがヒューゼさんの――これ以上考えるのは止めよう。
行為をする際に邪念になるに違いない。
「そ、それではベットに行きましょう!!」
いやいや、もう少し話して気分をほぐしてからでいいでしょうに。まぁ、いいか。ベットの上でも会話なんていくらでもできるしな。
「いやいや、気が少しだけ早いって。さて、それじゃあ準備確認だ。避妊器具はある?」
「ひにんきぐってなんですか?」
まさかこの世界に避妊器具って存在しないのか?‥‥‥それだとまずいな。とりあえず、彼女に避妊器具の概要を話して似たようなものがあったら一緒にとりいこうかな。取り合えず、さすがに妊娠させるのはまずい。
「《避妊器具》ってのは、妊娠させないための道具だぞ。例えば、妊娠させないために女性が飲む薬とか、僕の《アレ》に付けるゴムとか」
そういって、適当に説明すると合点が言ったようだ。
「それならヒューゼさんにもらった《グラドント草》という飲めば妊娠しない薬草をもらって、先ほど調合して飲みました。大丈夫です」
また、ヒューゼさんか。
しかし、ナイスだ。こういう気の回しは本当にありがたい。本来は僕自身がこういうものを用意しなければいけないはずなのだが、ヒューゼさんには後で礼でも言っておこうか。
っていうか、そんなものいつ採ってきたんだろうか。まさか、こういうことを見越して準備していた、ということではないだろうな。いや、考えるだけ無駄だ。ヒューゼさんの考えていることなんか分かるものか。
さて
「ベットに行きますか」
「は、はい。‥‥‥あの‥‥‥なるべく気持ちよくして下さいね」
「‥‥‥大丈夫だ。女性を喜ばせる技は身につけていますから、私に任せてくださいませ。お嬢さん」
胸に手を当てて少しだけ気取った格好でジェアさんの緊張を取る。緊張をしていればしているほど楽しむことは出来ない。
僕は彼女の体をベットに押し倒し、そのまま舌を入れるほどの熱いディープキスを交わす。ジェアさんもいきなりキスされて目を見開きびっくりとしていたのだが、僕に身を委ねた方が良いと思ったのだろう。僕の背中に手を回した。
この後は行為の詳細は省くがリードに頑張ったとでも表現しよう。これまでの人生で初めての相手をするのはこれで2回目なのだが、痛いのは嫌だろうと取り合えず出来る限りのことはした。
具体的には表現しないのだが。
だが、中々に良い声で鳴くジェアさんを見て初めての相手に調子に乗ってしまった。少しだけジェアさんに悪いことをしてしまったかもしれない。反省しなければ。
具体的には絶対に表現しないのだが。
そして、行為中に思ったことはこの体になってからスタミナはかなり付いたと思っていたが、かなりのものだ。今まで付き合った彼女にバイアグラを無理やり飲まされた苦い経験があるのだが、それと同じぐらいに収まらなかった。これはこれで困りそうなものなのだけれど。
しかも、転生してから僕の《アレ》をそれほど注意深く見ていなかったのだが、象さんがマンモスに進化していた。僕の生前、日本の平均的な大きさだったと思うのだが、今は白人のAV男優顔負けの大きさになっている。いや、大きくなったことは男として喜ばしいのだが、今回それを使った相手は始めての狭き門だ。それにこんな凶悪なものを突入させるのかと一瞬だけ困惑したのだが、頑張ればいけると思い頑張った。
というか、中々にジェアさんがタフだったのが一番の驚きだ。
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そうして、ことを終えた僕たちは裸でベットの上に寝転がっていた。ジェアさんは僕の腕を枕にしている。
「‥‥‥初めてなのに、濃厚なのをやってしまいましたね」
感慨深そうに呟くジェアさん。
「女の子の口から言うセリフじゃ無いだろ、それは」
思わず僕は苦笑してしまった。
「まぁ、そうですけど。私のエッチな一面を全て青井さんに曝け出しちゃいましたから」
ジェアさんはそういって僕に微笑む。彼女笑みは可愛らしい。それに加えて頬の赤みが彼女の表情に色香を付け加えている。
「そうだな。だけど、淫乱な女の子って嫌いじゃないぜ」
僕としては淫乱な女の子は大歓迎だ。まぁ、そこまではっちゃけられても困るものは困るんだが。
「そ、そうですか。‥‥‥もう。なんかその人をおちょくる性格好きじゃないです」
と、そう頬を膨らませるジェアさん。なんともあざとい表情なのだが膨らませている頬を指で突くと口から息が「フスー」と出る。その様子に思わず笑ってしまった。
「もう何をするんですか!!」
「いやいや、今の頬を膨らます表情が可愛くてついな?」
すると、顔に火が付いたかのように赤くなるジェアさん。褒め言葉には弱いらしい。
「な、何を言っているんですか!!そうやっておちょくるのは止めてくださいよぅ」
「いや、素直な感想を言っただけだぞ。可愛いじゃないか」
「っ!!もう!!」
そういって僕と反対方向に向いてしまうジェアさん。その反応も中々に可愛らしいが少しだけ弄り過ぎたかもしれない。
そして、暫しの沈黙が訪れる。少しだけ嫌われてしまったかな?
僕はそう考えているとジェアさんが改めてこちらのほうに顔を向けてきた。‥‥‥僕は彼女が怒って向こう側に向いたのかと思っていたのだが、どうやらそれは勘違いで彼女は褒め殺されてにやけてしまっている顔を隠そうと向こう側に顔を向けたのだと察した。何故分かったのかというと、彼女がこちらに向けている顔はまぶしいぐらいの笑顔なのだから。
「‥‥‥青井様って女遊びしていそうですよね」
「そんなことないぞ。 僕は付き合ったらちゃんと相手を大事にするタイプだ。浮気なんて絶対にしない」
すると僕を明らかに疑っている顔で「そうですか?それにしてはテクニックが凄かったですけど」と言ってきた。
「女の子がそんなこと言うんじゃないよ。テクニックが凄いとかさぁ、ま、他の人に言わなきゃいい話なんだけどさ」
「でも、それなりに女性と交際経験があるんですよね? フフ、一体何人ぐらうの女の人を落としたんですか?」
全く、女の子がそういうことを言うべきじゃないのだが、まぁ、年齢的にもジェアさんは気になるのかもしれない。外見的に見れば15歳ぐらいだ。
‥‥‥15歳はアイツのことを思い出すな。
そう考えているとジェアさんが僕の顔を心配そうに覗いていた。どうやら《アイツ》のことを考えてしまうと暗い表情になってしまうらしい。
「あの、どうしましたか?もしかして、私悪いことしちゃいましたか?」
どうやらいきなり暗い表情をしたことを心配していたらしい。まぁ、表情から見れば心配してくれていたことは一目瞭然なんだが。
「いや、昔のことを思い出していただけさ。21年くらい昔のことをさ」
そのことを聞いたジェアさんは驚いたような顔をした。何処に驚く要素があったのだろうか。
「ジェアさん。どうしてそんなに驚いているんだ? 」
「い、いや、青井様って私と同年代だと思っていましたから」
あぁ、僕自身の容姿のことを忘れていた。確か僕の今の姿はジェアさんから見て確か16歳だったような気がするが、ジェアさんから見てもそうなのだろうか。
「そうか。じゃあここで言ってしまうけど僕の年齢は36歳だ。それに僕は人間かどうかもわからないしな。そういえば、僕が記憶喪失では無いという事はヒューゼさんから聞いているよな?」
すると、首を縦に振るジェアさん。
「なんというか、僕自身詳しく言うことは出来ないんだけどな、気がついたらこの姿になっていたんだ。これはヒューゼさんにもまだ言っていないことだぜ」
すると驚くジェアさん。それも当然だろう。主人よりも先に主従している使用人に先に言うのだからな。まぁ、気が付くというか言おうとしていたことだ。そこまで重要な隠していることではない。というか、『異世界から来た』と言うほうがそれよりもかなり重要な隠し事だ。信じてくれるかは別としてだが。
「そ、そんなことを私に言ってもいいんですか? 私よりもヒューゼ様に言ったほうが」
「大丈夫だよ。そこまで重要なものじゃないしな。そのうち言おうと思っていたことだからそこまで気負うことはないよ」
僕はそう言いながら彼女の髪を撫でる。行為中に気付いたのだが、どうやらこの時に為にお風呂に入っていたようで髪が艶やかで微かに良い臭いがする。まるで、高級なシャンプーのような上品な香りだ。美人で可愛らしい彼女にはなんともふさわしい。
そんなことをする僕に対して、彼女は僕の厚い胸板に顔を埋める。
「21年前に初めてを経験したんだ。とっても苦い初体験だったな」
思い出すと今でも笑ってしまいそうになる。なんというのだろうか。お互いに探りながら頑張った初体験とでも言うのだろうか。
「‥‥‥お相手はどのようなお方で?」
あぁ、やはり気になるか。
「幼馴染だよ。5歳ぐらいに時に引っ越して、その時から親の付き合いで自然と友人になって腐れ縁になっていつの間にか一緒のベットで寝る仲になった。最初の清き交際はどこに行ったのかって話になるんだがな」
「長い付き合いなんですね」
「まぁな。そして付き合い始めたのが15歳でその夜にお互いに初めて一緒に《初めて》をしたんだ。その際に頑張ったものだよ。母さんを溺愛している父さんにどうしたら女の子を満足できるかって言うテクニックを教えて貰ったりしてな」
ジェアさんはそのことを聞くとくすりと可愛らしい笑顔を浮かべる。
「初々しかったんですね」
「そうだな。というか、交際自体が初めてだったからそこら辺は若気の至りということさ。ま、彼女は僕の元からすぐに離れていってしまったけど」
そう、そこまで長くは続くなかった。
先に言っておくが、僕が女性と交際する時は必ず浮気もしないし、《結婚してもいい》と思う女性だけだ。しかし、僕は女性と中々《恋人》という関係が続かない。
何かしらの理由で彼女たちは僕の元を離れていくのだ。
そして、初めて交際した幼馴染も例外ではない。
彼女の場合は《夜逃げ》だった。彼女の父親が経営していた会社が潰れたのだ。そんなこと知らない僕はいつも通り学校に登校するとき彼女の家をの戸を叩く。当然反応は無く、学校から帰って母親に幼馴染の家族が《夜逃げ》したことを聞いてショックだった。
「‥‥‥青井様は女運が無いんですね」
「ブッ!?」
その一言に思わず吹いてしまう。彼女がそんな辛辣な一言を放つとは思わなかったからだ。
しかし、そんなことを言われたらなんだか確かに、と思い思わず笑ってしまう。
「あはは。確かに女運が無いのかもしれないな」
「そうです。だから‥‥‥」
そして一旦間を開けて
「私のような美少女を抱けてあなたは幸せなんですよ」
あぁ、もしかしてジェアさんは自分が横にいるのに他の女の話をしているから少しだけ不機嫌になっているようだ。なんとも可愛らしい。
「‥‥‥確かにそうだな。ジェアさんのような美少女を抱けて、初めてまで貰えるだなんて僕は幸せだな」
そう言いながら僕ジェアさんの肩に手を掛ける。そして、そのままボディラインに沿って優しくなぞる。自然と彼女の顔が紅潮し、僕の顔も紅潮する。体が熱くなり、ジェアさんの顔がだんだんと蕩けてくる。
「さて、二回戦にいくか? 随分と慣れたようだからさっきよりも激しく‥‥‥な?」
そして、彼女の体をなぞっていた手を彼女の頬に当てる。
ジェアさんは微笑んだ。
「‥‥‥はい。喜んで」
その可愛らしい笑顔に思わずドキッとしてしまう。だが、すぐに彼女の上に覆い被さった。
僕たちはそのまま2回戦目に突入した。
明日絶対にヒューゼさんからいじられること間違いなし。
感想と意見をお願いします。
エッチな表現にしてみました。