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第62話-大会の様子-



ノエルは競技場の中央辺りでなにかを誰かと話している。


“日本人の力を見せてやろう!”


東條の言葉が信士の中に響いた。


この大会、誰にも負けたくない。


ノエルにも東條君にも柊君にも…。


水時にも…。


「鷹谷中集合!」


哲の声。部員達は走って九条のもとに集まる。


信士も急いで円の中に加わる。


「今日の試合だが、9時半から100………………2時から1500だ」


秋の新人戦は、3日間かけて行われる。


「今日は特に応援が多いと思うが手を抜かずにするように」


「はい!」


「それから、今日試合に出るやつは前にも言ったが間違えないように組などを確認しておくように」


信士の組は2組目。選手名の中にはやはり水時の名前はない。


柊は3組目。ノエルは1組目だ。


今の時間は8時50分。9時半からは100メートルの選手である詩織の応援がある。


早くも緊張気味の柊と浩太と喋っているうちに9時半になった。


詩織は女子100メートル3組目。


2組が終わり、スタートブロックに自分の足の幅を合わせる詩織の姿が見える。


大会だというのに、心なしか詩織はずいぶんリラックスして楽しそうにしているようにも伺える。


「パァン」という大きな音と同時に詩織はスタートを切った。


と、応援をしていた信士は唖然とした。詩織は楽々と1位で走ってきたのだ。


「なに、びっくりした顔してんだよ。まだ予選なんだから詩織にとっちゃふつうだぞ?」


隣で言う浩太の言葉を聞いて信士は思った。


もしかして、鷹谷中って実は凄いんじゃ…。


その後も鷹谷中は続々とそれなりの結果を出していく。


それは応援していても楽しくなるほど。しかし、大概の種目の1位は北星中が取ってしまう。


応援をしているうちにいつの間にか、アップの時間に。


「信士君、アップ行こう」


「うん」


競技場の脇にあるなかなか大きい公園、そこに中学生達が集まっている。


どうやら、ここがアップ場のようだ。


「とりあえず、走ろっか?」


2人はとりあえずいつもどおりのアップを始め、ストレッチをする。


「あの、キミ達もしかシテ、タカタニ中デスカ?」


と、そこに聞き慣れないぎこちない日本語が聞こえてきた。


2人は振り返るとそこには…。


「ああ!?」


ノエル・アンソニーがいた。



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