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終末世界の管理業務。人材より人命が足りていません――欠勤事由:死亡のため  作者: ぶらっくそーど


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13/33

日常業務とは、生き延びることである①


 配属から一週間が経った。


 驚くべきことに、まだ生きている。



 死んでいないことが驚きに値する職場というのは、控えめに言って異常だが、この一週間で学んだのは、ここでは異常が日常だということだ。



 俺の一日はこうだ。



 07:00 起床。ラグナの朝の体操による振動で起こされる。目覚まし時計は不要。

 07:30 朝食。栄養ブロックと水。味はない。

 08:00 始業。端末で夜間の区画モニタリングログを確認。異常があれば報告。

 08:30 変位個体(ディスプレイスド)の居住区を巡回。生存確認。

 09:00 抽出(ドレイン)業務開始。五人のローテーションは日によって変わる。

 13:00 昼食。栄養ブロックと水。味はない。

 13:30 午後の抽出(ドレイン)業務。

 18:00 日報作成。

 19:00 退勤。自室へ。

 19:30 夕食。栄養ブロックと水。味はない。

 22:00 就寝。



 判で押したような日程だ。変化があるとすれば、抽出(ドレイン)中の事故の内容くらいだが、事故がない日はない。



 この一週間の事故記録を振り返る。



 四月四日:ノクスのチョコ要求が一個から二個にエスカレート。交渉の結果、一個半で妥協(半分に割って渡した)。ノクスは不満そうだったが、抽出(ドレイン)には協力した。



 四月五日:セラと会話中に、俺が不意に笑ったところ、セラも笑い、天井に亀裂が入った。「管理者(マネージャー)は笑ってはならない」という暗黙のルールを学んだ。



 四月六日:メルトのノートが残り三冊になっていることに気づき、緊急で補充申請を出した。申請の返答は「在庫確認中」。在庫を確認するのに三営業日かかるらしい。



 四月七日:ラグナが運動スペースで転倒。転倒の衝撃で通路の壁が一枚剥がれた。ラグナ本人は無傷。



 四月八日:カイムが「今日のお昼、いつもと違うものが出る」と予言。実際に、配給品に栄養ゼリーが追加されていた。予言の精度が上がっている。しかし重要な予言は相変わらず曖昧。



 四月九日:定休日。しかし「変位個体(ディスプレイスド)には休日がない」ため、巡回とモニタリングは通常通り。管理者(マネージャー)の休日とは何か。



 そして今日は四月十日。カイムの予言が正しければ、臨界点クリティカル・ポイントまであと二日だ。



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