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第8話:封印された塔でストレスが最終兵器に挑んだ件

「魔導帝国の封印された塔!? 最終兵器!? ミリア、てめえ、俺を殺す気か!?」

ギルドの酒場で、俺、佐藤健太は新依頼書を握り潰しながら叫んだ。隠し倉庫の魔導ゴーレム戦で心身ボロボロだったのに、今度は「最終兵器」とかいう物騒なワード。ストレスポイントは朝から55/100だ。

ミリアはメガネをクイッと上げ、ニヤニヤがさらに悪質に。

「健太、ゴーレム倒した英雄でしょ? 塔の最終兵器を調査できれば、ギルドの名声は大陸一! 報酬は金貨50枚と、秘宝の独占権よ!」

「命あっての報酬だろ! いい加減にしろ!」

ストレスポイントが60/100。こいつの無茶振り、前世のブラック企業の最終プレゼン並みだ。

リリアがキラキラした目で割り込んできた。

「健塔、魔導帝国の最終兵器って、めっちゃロマンだよ! エルフの伝承だと、帝国を滅ぼしたほどの力が封印されてるんだって! ワクワクするね!」

「お前のワクワクが俺のストレスを爆上げするんだよ!」

ストレスポイントが65/100。リリアの冒険バカっぷり、愛嬌あるけどマジで寿命縮む。

翌日、俺とリリアは封印された塔へ。場所は山脈の頂上、雲を突き抜ける巨大な石塔だ。ギルドの飛行船で移動し、塔の入り口に降り立つ。装備はワイバーンの盾、幽霊戦のペンダント、結晶の指輪、ゴーレム戦のブレスレット。リリアは光の矢と魔力感知ゴーグルを装着。

「健塔、この塔、魔力がヤバいよ。ゴーグルがビリビリ反応してる!」

「ビリビリって不吉すぎるだろ…」

入り口の石扉には謎の文字。リリアがエルフの知識で解読。

「『力に溺れる者は滅び、力を制する者は栄える』…って、なんかカッコいいね!」

「カッコいい以前に不穏じゃねえか!」

ストレスポイントが70/100。

塔の内部は迷路みたい。光る結晶が壁に埋まり、機械的な音が響く。奥に進むと、巨大な円形の広間。中央に浮かぶのは、10メートルはありそうな金属の巨像。ドラゴンの頭と6本の腕、背中に光る結晶が埋まってる。

「なんだあれ!? 最終兵器ってこれ!?」

「健塔、めっちゃ強い魔力! あれ、帝国の『戦神機』だ! 伝承で読んだことある!」

ストレスポイントが85/100に急上昇。ロボット、幽霊、ゴーレムときて、今度は戦神機かよ!

『ピロリン! ストレスゲージ85%到達! 新技『ストレスシンギュラリティ』解放!』

例の声が響く。ストレスシンギュラリティは、ストレスを極限まで圧縮し、超高密度のエネルギー弾を放つ技。消費ポイントは70で、命中精度は低いが威力はバッチリらしい。

「よし、行くぜ! ストレスシンギュラリティ!!」

赤と黒のオーラが手のひらに集まり、ゴルフボール大の光弾が戦神機に飛ぶ。ドゴン! と爆発し、巨像の腕が1本吹き飛ぶ。だが、結晶が光り、腕が即再生。

「マジか、再生すんのか!?」

戦神機が咆哮し、6本の腕から炎、氷、雷の魔法が一斉に飛んできた。

「ストレスリフレクト!!」

オーラのバリアで魔法を弾くが、衝撃で後退。リリアが援護。

「光の矢、極光射撃!」

矢が戦神機の結晶を狙うが、防御障壁に弾かれる。

「健塔、結晶が核だ! あの障壁、破らないと!」

「了解! リリア、タイミング合わせてくれ!」

戦神機が突進し、巨大な剣が振り下ろされる。俺は避けながらストレスを溜める。前世の残業、家族の圧、ミリアの無茶振り、リリアの無謀なテンション、全部ぶち込む!

「ストレスオーバーフロー!!」

魔力を吸収したオーラが戦神機の障壁を揺らし、リリアが矢を連射。

「今だ、健塔! 結晶を!」

「ストレスカタストロフィ!!」

巨大なオーラの拳が結晶に直撃。バキン! と音を立て、戦神機がガクンと停止。だが、結晶から黒い霧が溢れ、広間が揺れる。

「な、なんだ!?」

霧の中から、帝国の紋章を刻んだ鎧の幻影が現れた。声が頭に響く。

「力に溺れる者よ…我が帝国の遺志を継ぐか、滅ぶか…試練を…」

幻影が消え、戦神機が崩壊。結晶の欠片が残った。

「はぁ…はぁ…終わった…?」

ストレスポイントが5/100。全身が鉛みたいだ。リリアが欠片を拾い、目を輝かせる。

「健塔、これ、めっちゃ強い魔力! 帝国の秘密、もっと知りたいよね!」

「お前、こんな状況でまだ冒険モードかよ…」

ストレスポイントが10/100。リリアの好奇心、マジで底なしだ。

ギルドに戻り、結晶の欠片をミリアに渡す。

「健塔、リリア、戦神機を!? あなたたち、ほんと規格外! これ、帝国の最終兵器の制御核よ!」

「制御核って…やっぱヤバいもんじゃねえか! 報酬寄こせ!」

報酬は金貨50枚と、制御核を使ったマント。防御力と魔力吸収を少し強化するらしい。

「次はもっとすごい依頼、用意するね!」

「マジで休ませろよ!」

ストレスポイントが15/100。

夜、酒場でリリアと話す。

「健塔、帝国の幻影、なんか意味深だったよね。私の村の伝承だと、帝国は力を求めすぎて神に滅ぼされたって…」

「神、ねえ…ストレス発散で神にも勝てりゃいいけどな」

リリアが笑う。

「健塔のストレスなら、絶対いけるよ! これからも一緒に、ね?」

ストレスポイントが20/100。リリアの笑顔、なんか心強い。

翌朝、ミリアがまた怪しい依頼書を持ってきた。

「健塔、リリア、超特大の仕事! 『魔導帝国の禁断の聖域』! 噂じゃ、帝国の神器が眠ってるんだって!」

「神器!? ストレス爆発するぞ!」

ストレスポイントが40/100。

この世界、ストレス発散の冒険がマジで止まらねえ! 次は何をぶっ壊してやろうか!

(続く)

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