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第6話:天空の遺跡でストレスが古代に響いた件

「天空の遺跡!? 古代兵器!? ミリア、いい加減にしろよ! また命がけの依頼じゃねえか!」

ギルドの酒場で、俺、佐藤健太は新依頼書を握り潰しそうになりながら叫んだ。呪われた洞窟の幽霊戦で心が折れそうだったのに、今度は「守護者」とかいうヤバそうな敵付きの任務。ストレスポイントは朝から45/100だ。

ミリアはメガネをクイッと上げ、ニヤニヤが止まらない。

「健太、ワイバーンも幽霊も倒したんだから、遺跡くらい余裕でしょ? 報酬は金貨30枚と、遺跡の秘宝の分け前! ギルドの名声も上がるし、ね?」

「名声より俺のメンタルが大事だ!」

ストレスポイントが50/100。こいつの無茶振り、前世のブラック企業も真っ青だ。

隣でリリアが目をキラキラさせて割り込んできた。

「健太、天空の遺跡って超ロマンだよ! 古代兵器って、どんなんだろう? 斥候の私がバッチリ道案内するから、絶対楽しいよ!」

「お前の『楽しい』は大体ストレスに直結するんだよ!」

ストレスポイントが55/100。リリアの無敵のポジティブ、そろそろ慣れたいけど慣れねえ。

翌日、俺とリリアは天空の遺跡へ向かった。場所は魔獣の森を抜けた山脈の頂上。ギルドが用意した飛行船(!)で移動するらしい。木と布でできたゴンドラに、魔法の浮遊石が付いたレトロな乗り物だ。

「飛行船とか、めっちゃファンタジーじゃん!」

「でしょ! 健太、冒険って感じだよね!」

リリアのテンションに引っ張られ、ちょっとワクワクしたが、飛行船が揺れるたびにストレスポイントが60/100。高いとこ苦手なんだよ!

遺跡に到着。巨大な石造りの神殿で、苔むした柱や謎の文字が刻まれた壁が広がる。空気がピリッと張り詰め、なんかヤバい気配しかしねえ。

「リリア、敵の気配は?」

「うん、奥の広間から強力な魔力! たぶん、守護者がそこにいるよ!」

リリアのエルフ耳がピクピク動く。ステータスを確認。ストレスバースト(Lv.2)、ストレスチェイン(Lv.1)、ストレスパルス(Lv.1)、ストレスリフレクト(Lv.1)。ワイバーン戦で手に入れた盾と、幽霊戦のペンダントも装備済み。

「よし、行くぞ。ストレス発散の時間だ!」

広間に踏み込むと、中央に浮かぶ巨大な金属の球体。表面に青い光が走り、ガチャンと音を立てて展開。4本の腕と剣を持ったロボットみたいな守護者が現れた。身長3メートル、目が赤く光ってる。

「なんだあれ!? ロボット!? 古代兵器ってこれ!?」

「健太、気をつけて! あいつ、魔力を帯びてる! めっちゃ強いよ!」

ストレスポイントが75/100に急上昇。SFとファンタジーが混ざった敵、頭おかしくなりそうだ!

『ピロリン! ストレスゲージ75%到達! 新技『ストレスインパクト』解放!』

頭の中で例の声。ストレスインパクトは、一点集中型の強力な打撃技。消費ポイントは50で、硬い敵に効果的らしい。

「よし、試すぜ! ストレスインパクト!!」

赤いオーラが拳に集中し、守護者の胸に叩き込む。ガキン! と金属音が響き、装甲にヒビが入る。だが、守護者が剣を振り上げ、青い衝撃波が飛んできた。

「ストレスリフレクト!!」

オーラのバリアで衝撃波を弾くが、反動で後退。リリアが援護の矢を放つ。

「光の矢、連射!」

矢が守護者の目に当たり、動きが一瞬止まる。

「ナイス、リリア! 今だ!」

「ストレスチェイン!!」

赤い鎖が守護者を絡め、動きを封じる。だが、守護者が「ジジッ!」と電子音を上げ、鎖を弾き飛ばした。

「マジか、効かねえ!?」

ストレスポイントが85/100。守護者が4本の剣を振り回し、広間が剣風で切り刻まれる。

「健太、球体に戻ったとき、隙があった! あのタイミングで大技ぶち込めばいけるよ!」

リリアの索敵、さすがだ。守護者が再び球体に折り畳まれる瞬間、俺は全ストレスを集中。

「前世の残業、家族の圧、マウント野郎、全部ぶつける! ストレスカタストロフィ!!」

赤と黒のオーラが巨大な拳になり、球体に直撃。ドッカーン! と爆音が響き、守護者が粉々に砕けた。破片の中から、光る青い結晶が転がり出る。

「はぁ…はぁ…やった…!」

ストレスポイントが5/100まで下がり、全身が鉛みたいに重い。リリアが駆け寄ってきて、肩を叩く。

「健太、めっちゃカッコよかった! あの結晶、古代兵器の動力源っぽいよ!」

「動力源…? なんかヤバそうな匂いしかしねえ…」

ギルドに戻り、結晶をミリアに渡す。

「すっごい! これ、古代の魔導技術の結晶よ! 健太、ほんと規格外ね!」

「規格外はお前の依頼だろ! 報酬よこせ!」

報酬は金貨30枚と、結晶の欠片を使った指輪。魔力を少しブーストする効果らしい。

「次はもっとすごい依頼、用意しとくね!」

「マジで休ませろ!」

ストレスポイントが15/100。

その夜、酒場でリリアと飯を食いながら、結晶の話を振ってみた。

「リリア、古代兵器って何だと思う? なんか、ただのモンスターよりヤバそうじゃね?」

「うーん、エルフの伝承だと、天空の遺跡は昔の魔導帝国の施設らしいよ。結晶は、その力を封じたものかも…。健太、もっと調べたいよね?」

「お前、好奇心がストレス製造機だな…」

ストレスポイントが20/100。リリアの冒険心、ちょっとカッコいいかも。

翌朝、ミリアがまた怪しい笑顔で依頼書を持ってきた。

「健太、リリア、超大物の依頼よ! 『魔導帝国の隠し倉庫』! 結晶の出どころ、突き止められるかも!」

「また古代絡み!? ストレス爆発するぞ!」

ストレスポイントが35/100。

この世界、ストレス発散の冒険がマジで止まらねえ! 次は何をぶち壊してやろうか!

(続く)

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