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第5話:呪われた洞窟でストレスがホラーに染まった件

「呪われた洞窟の調査!? ミリア、ふざけんな! 幽霊とかマジ無理だから!」

俺、佐藤健太はギルドのカウンターで叫んでいた。ワイバーン戦の疲れが残る中、こんなホラーな依頼を押し付けられるとか、ストレスポイントが朝から40/100だ。

ミリアはメガネをクイッと上げ、いつものニヤニヤ顔。

「健太、ワイバーン倒した英雄でしょ? 幽霊くらいヘーキヘーキ! 報酬もゴージャスよ、金貨20枚!」

「金貨より命が大事だよ!」

ストレスポイントが45/100。こいつの無責任さ、前世の上司よりタチ悪いぞ。

隣でリリアがウキウキしながら準備してる。

「健太、幽霊って面白そう! 斥候の私が暗闇でもバッチリ索敵するから、怖くないよ!」

「お前、怖いもの知らずすぎだろ…」

ストレスポイントが50/100。リリアのポジティブさ、今回はマジでストレスしか生まねえ。

洞窟は魔獣の森のさらに奥、ゴツゴツした岩に囲まれた不気味な入口だ。ワイバーンの鱗で作った盾と、ギルド支給の短剣、マントを装備。リリアは弓と新たに手に入れた光る矢。

「この矢、暗闇でも敵を照らすんだ! 健太、頼もしいでしょ?」

「まあ、ちょっとだけな…」

洞窟に入ると、冷たい空気とカビ臭さが鼻をつく。松明の明かりが揺れ、壁に不気味な影がチラつく。ストレスポイントが55/100。やべ、ホラー映画の導入そのものだ。

「リリア、なんか変な気配ない?」

「うーん、ちょっと待って…あ! 奥に何かいる! でも、生き物じゃない感じ…?」

リリアのエルフ耳がピクピク動く。次の瞬間、暗闇から「ヒィィ…」って不気味な声。紫色の霧が漂い、半透明の人間みたいな影が浮かんだ。顔はなく、目だけが赤く光ってる。

「うわっ、幽霊!? マジで幽霊!?」

ストレスポイントが75/100に急上昇。前世でホラー映画見ただけで一週間寝れなかったのに!

『ピロリン! ストレスゲージ75%到達! 新技『ストレスパルス』解放!』

例の声が響く。説明によると、ストレスパルスは周囲に衝撃波を放ち、霊体や無形の敵に効果的。消費ポイントは40。

「よし、試すしかねえ! ストレスパルス!!」

赤いオーラが波紋みたいに広がり、幽霊が「ギャア!」と叫んで後退。だが、すぐに別の幽霊が3体現れ、じりじりと囲んできた。

「リリア、援護! これ、めっちゃヤバいぞ!」

「了解! 光の矢、連射!」

リリアの矢が幽霊を貫くが、ダメージは浅い。幽霊が一斉に突進してきて、冷たい手が俺の腕をつかむ。ゾワッと寒気が走り、頭がクラクラ。

「くそっ、めっちゃ怖え! ストレスバースト!!」

赤いオーラが炸裂し、幽霊を吹き飛ばす。だが、すぐに復活してくる。ストレスポイントが85/100。

「健太、こいつら、普通の攻撃じゃ倒せないよ! 何か弱点ないかな!?」

リリアが叫びながら矢を放つ。俺はステータスを睨み、考える。霊体に効くのは…ストレスパルスか!

「リリア、俺がパルスで足止めする! お前、洞窟の奥に何か怪しいものないか探せ!」

「オッケー! 任せて!」

リリアが暗闇に飛び込み、俺は幽霊の群れに立ち向かう。

「ストレスパルス・フルチャージ!!」

衝撃波が連続で広がり、幽霊たちが動きを止める。だが、ストレスポイントが45/100まで下がり、息が上がる。

そのとき、リリアの声が響いた。

「健太、あった! 奥に変な水晶! これ、幽霊の核っぽい!」

見ると、洞窟の奥に紫色に光る水晶が浮いてる。周囲から霧が湧き、幽霊を生み出してるみたいだ。

「よし、そいつをぶっ壊す! リリア、カバー頼む!」

「任せて! 光の矢、最大出力!」

リリアの矢が幽霊を牽制する中、俺は水晶に突進。ストレスポイントが60/100まで回復。

「全部のストレス、ぶちかます! ストレスチェイン!!」

赤い鎖が水晶を絡め取り、締め付ける。だが、水晶がビリビリ震え、反撃の紫電が俺を直撃。

「ぐあっ!」

体がしびれ、ストレスポイントが80/100に。

「くそっ、まだだ! ストレスカタストロフィ!!」

赤と黒のオーラが拳の形になり、水晶に直撃。バキン! と音を立てて水晶が砕け、幽霊たちが一気に消滅した。

「はぁ…はぁ…終わった…?」

ストレスポイントが10/100まで下がり、膝がガクガク。リリアが駆け寄ってきて、抱きついてきた。

「健太、すっごい! 水晶壊したら幽霊いなくなったよ!」

「お、お前、急に抱きつくな! ストレス溜まるだろ!」

ストレスポイントが15/100。リリアの無自覚なスキンシップ、癒しとストレスのダブルパンチだ。

ギルドに戻ると、ミリアが拍手で迎えた。

「やるじゃん、健太! 呪われた水晶の破壊、完璧! 報酬の金貨20枚と、特別ボーナスでこれ!」

渡されたのは、紫色に光る小さなペンダント。ミリア曰く、霊体ダメージを軽減するお守りらしい。

「これで次も幽霊イケるでしょ?」

「次!? もうホラーはこりごりだ!」

ストレスポイントが20/100。

その夜、酒場でリリアと飯を食いながら、ふと思った。

「リリア、お前、洞窟で怖くなかったのか?」

「んー、ちょっとドキドキしたけど、健太がいたから平気だったよ! 健太のストレス技、ほんと頼もしい!」

「…まあ、悪い気はしねえな」

ストレスポイントが25/100。リリアの笑顔、なんか慣れてきたかも。

翌朝、ミリアがまた怪しい依頼書を持ってきた。

「健太、リリア、いい仕事入ったよ! 『天空の遺跡で古代兵器の調査』! 噂じゃ、すっごい強い守護者がいるんだって!」

「古代兵器!? 守護者!? またストレスMAXの展開かよ!」

ストレスポイントが40/100。

この世界、ストレス発散の試練が止まらねえ! 次は何をぶっ飛ばしてやろうか!

(続く)

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