厚い雲の中で鳴り響きく
ご、後日談と言いますか
なんと言いますか
その、唯々駄文で御座います
~茶屋の一件から数十年後~
……とある雷が鳴る夜……
千夏さんとそのあ、あの、っ、番に成って
もう一年経ったのですが………………
未だに千夏さんにお伝えして居ない事が幾つか有るんです………
その一つが今現在『ゴロゴロ』おしょっ!?
コホン………………
今現在お外で鳴り響いてる雷が怖いと言う事です
仕事中や気を張る事が出来る時ならば全然気にも成らないですし何なら私自身に落ちてきてもポックリと逝ったりは、しないのですが………
『ドッシャアァァァン』
ホンワァァ!!??
………………………………………はぁ
最近、千夏さんも私も仕事で時間が合わず一緒に住んでるのに一日に一回互いの顔を見れるかどうかと言う程の働き詰めな日々がやっと終わり今日からお休みなのに………
雷で家の隙間と言う隙間に逃げ込まなければ為らなく成るとは………………
うぅ~、うぅ~
本当は、千夏さんのお側に居たいのですけれども腐っても神殺しである私がこの様な事でご迷惑をお掛けするわけには、参りません
「千誉?、何処だい」
暮明で悶々と悩んでいると何処からか
私を呼ぶ声が聞こえてきた
どど、ど、どうしましょう
千夏さんが私を探して居られます
『ゴロゴロゴロ………』
しんぱっ、心配をかけな『ピシャァァン』
ヒイイッ!?『ガタッ』
「ん?、千誉そこに居るのかい?」
ああ……、音立てちゃいました
気付かれて仕舞う前に
誤魔化せる物を音が鳴ら無い様に………せいっ!
皆さんは、物を大切にしなければ駄目ですよ
物をなげると言う行為は、何方かに当たって仕舞ったり割れて破片が飛び散ってしまったりと危ないですしね
………私は、何方に言ってるのでしょう?
はっ、そんな事より誤魔化す事が出来たでしようか?
「何だ、千誉の櫛か」
あ、危ない所でした
所で千夏さんのお声が普段より二~三トーン下がってるのは、何故です何やら怖いのですが…………
『ゴロゴロ、ゴロゴロ』
ヒッ………,気付かれないように下に降りてなにくわぬ顔して廊下を歩いていましょう
お空がゴロゴロピカピカしている最中は、出来うる限り狭い場所から出たくないですが………
「寝室の屋根裏に居たりしてね………」
そんなピタリと今居る場所を当てないで下さい
『ピカッ………』ひっ、いい、今光りましたよ!?
………………………………………うぅ、
このいつ雷が鳴るのか解らない時が本当に嫌です
「居ないな、出掛けて仕舞ったかな?」
あ、玄関方面へ言って下さった様です
今のうちに廊下へ参りましょう
『ゴロゴロ』
ヒェッ!?
~渡り廊下~
次の雷が鳴り出す前に
速やかにお声がけしに参りましょう!!
スゥ~ハァ~、スゥ~ハァ~、
私なら………、大丈夫なのです………、
今までどんな難敵でも退けて来た狩人です
「靴は、有ったから居る筈なんだけどな」
「千夏さん」
『ゴロゴロ、ゴロゴロ』
ヒイァ、………心を無にするのです
「ん?、あぁ、良かった。此処に居たんだね」
「私に何かご用でしょうか?」
「神社と住居が繋がって居て広いとは、言え余りにも千誉の姿を見なかった物だから心配に成ってね」
朝から雷が鳴って居られるのでお家の至る隙間や暗い場所に避難してましたなんて狩り人として長女として情け無さすぎる事言えませんよ
「左様で御座いましたか」
『ピッシャアァァァン』
私には、聞こえておりませぬ
ここを死地と考えるのです
すぅ~~、はぁ~~~~
「千誉、何か逢ったのかい?」
「何がでしょう?」
「余りに………。いや、何でもないよ」
「そうですか」
「あぁ、そうだ。すまないけれど今から少し出掛けてくるよ」
「雷鳴が鳴り響くなかですか?」
絶対、止めておいた方が良いですよ
ろくな目に遭わないですよ
「二時間程で帰って来るから大丈夫だよ」
「………私も「危ないから千誉は、家に居てね」
『ゴゴロゴロゴロ、ゴゴロゴロ』
「解りました」
そんなに被せて仰らずとも………
ですが確りと返事をすると
「うん、良い子だね」と仰りながら
頭を撫でて下さいました
「………貴方様は、良く撫でて下さいますね」
「千誉は、撫で心地が良いからね。嫌だったかな?」
『ヴッジャァァァン』
「いえ、とても心地良いです」
「なら良かったよ。そろそろ行ってくるね」
「はい、行ってらっしゃいませ」
あぁ、行ってしまわれました………
見送ってしまいました………………
そして集中力も切れちゃいました………
絶望で御座いまする………
気をまぎらわせる為に中干しにしていた
お洗濯物でも畳みましょう………
~三十分後~
ふぅ、何とか落ち着いてke『ゴロォゴロォ』
………大丈夫です
落ち着いて千夏さんの服を畳んでゆくです
『ドヴッジャァァァァン』
ワァァ!?
無理です、嫌です、一人きり怖いです
少しの間引き隠らせて頂きます
探さないで下さい
緑色の狩衣を着て緑色の枕を抱え
そしてこれまた緑色の布団をかぶって
暗く狭い場所を求めズルズルと歩き出した
~一時間半後~
………ここなら安全です。安全な筈なのです
大丈夫なのです。信じるのです……
何をでしょう……
「た……ま、…ど…たよ」
『ゴロゴロ』
ヒッ……
「ちよ…こに……?」
『ドビシャァァァン』
ギャン!?『ガタッ』
「ん?、そこに居るのかい?」
カタカタと震えながら踞っていると
スッと音と共に襖が開かれた
「やっと見つけたよ、押入れで何してるんだい?」
「千夏さ…、服とお布団と枕をおかりしてます」
「私の物で包まれてる姿も可愛らしいけど理由を教えてくれるかな?」
「あ、あのka『ゴロ、ピシャァ』ヒュ……」
ま、間にょ悪い雷です……
あぁ、うぅ~
「か、雷が……怖いん……です」
「あぁ、だからあの時あんなに表情が固かったんだね」
「お布団…とかは、千夏さんが側にいらっしゃる、様な気がして……お借りしてました」
「なら雷が過ぎるまで私とギューってしてるかい?」
千夏が首をかしげながら両手を広げ訪ねる
「良いのですか!?」
「いいよ、おいで」
シバッ、と音が鳴りそうな程の早さで千誉は、千夏に抱き肩にグリグリと頭を擦り付けた
「おっ、とと、ふふ」
「うぅ~……」
「普段からもっと甘えて良いんだよ?、千誉」
「ご迷惑をお掛けするわけには……」
「大切な妻に甘えられ頼られる事に喜びぞすれ迷惑なんて想う夫が居るかい?」
「大切な……エヘヘ」
「あぁ、そうだ千誉に贈り物があるんだよ」
「私にですか?」
千夏ががさごそと背後に置いていた紙袋から深緑色の首飾りを取り出した
「これを千誉にさしあげるよ」
「これを私が貰ってしまって良いのですか?」
「うん、其は、千誉が何処に居るか私が解るように呪いをかけてあるからずっと肌身離さずつけていてくれるかい?」
「はい、大切にします」
「ふふ、良い子だね」
『チュンッ、チュンッ』
何処からか鳥の囀りがすし外から明るい光が部屋の中に差し込みだしている
「おや、もう雨も止んだみたいだよ」
「雨露がお日様で照らされて綺麗ですね」
「そうだね、さぁ、そろそろお昼にしようか、私は、お腹が空いてしまったよ」
「はいッ!」
『社磨き』完
このような駄文を
ここまで読んでくださり
誠に有難う御座いました
歩、他にも小説を打ち込もうと思ってますので宜しければそちらも上がったら
唯々内容なんてどうでも良い文字が読みてぇってなった時にでもお付き合い下さりませ