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社磨き  作者: 京極
6/8

透明な花と熟れた実

え、と、あの

た、楽しんでいってらっしやいませ

(*>д<)

 /4ヶ月後

 空が白く明るみだした頃鬼灯は、一人雨が降る中、神種の社に向かって居ました。


 …流石にまだ眠って居られるでしょうか?。

 山道で綺麗で可愛らしいお花が咲き、美味しそうな実も成って居りましたので千夏さんにお渡しすれば喜んで下さるやもと御迷惑を考えずつい足を運んで仕舞いました。


「…おや、朝露が止みましたね」


 そして丁度お社について仕舞いました……。

 この様な朝早くに訪ねる等不躾すぎますね…。

 現在私は、ずぶ濡れですし…。


「……」


 千夏さんに気付かれる前に戻りましょう……。


「千誉?」

「え?」

「雨で濡れて居る様だけれど何か逢ったのかな?」


 /千夏が鬼灯を縁側に座らせ懐から手拭いを取り出し鬼灯の頭をワシャワシャと拭き出しました。


 あ、え!?


「わっわわ、わふ、千夏さん何を、わっ」

「じっとしていなさい、舌を噛まない様に

 口も閉じておくんだよ」

「わかりました」


 頭を拭かれた事等一度も無いのでどうすれば良いのか解りません。


 /十分後

 ある程度髪がさらさらに成った事に満足した千夏が鬼灯の頭から手を離しました。


 終わったのでしょうか?。


「頭を拭いて下さり有難う御座います」

「どういたしまして」

「あの、朝早くに訪ねてしまってすみません」

「構わないよ、社に何か用が有ったのかな?」

「ぁ、えっと千夏さんに此方をお渡ししようと思いまして」


 /鬼灯は、幾つもの収納が有る腰袋から花弁が透明に成った花と青い小粒の実が入って居る小袋を取り出し千夏に渡しました。


 喜んで下さると良いのですが…。

 こんな事で、と怒られて仕舞うでしょうか…。


山荷葉(さんかよう)だね」

「はい、雨や霧等でお水を含むと

 花弁が透明に成りとても綺麗なんです」

「此を私にくれるのかい?」

「はい、このお花を見掛けた時に

 貴方様が思い浮かび

 つい持って来て仕舞いました」

「……」


 千夏さんが黙って仕舞われました……。

 やはり御迷惑ですよね。この


「あ、あの千夏さん?」

「あぁ、すまないね、余りに

 可愛らしい事を言ってくれる物だから」

「私に可愛いと仰るのは、貴方様くらいですよ」


 会う度に可愛い等と仰らないで頂きたい。

 うぅ、また頬が火照っている感覚がします。


「なら君の魅力を知って居るのも私だけだね」

「ヒェ…」


 /千夏が鬼灯の髪を鋤く様に頭を撫でると鬼灯は、両手で口元を覆い隠してしまいました。


 ワァー、ウー。

 心臓がばくばく言ってます……。

 毎度此では、私の身が持ちませんよぉ。


「おや?、実も成って居たんだね」

「は、はい、櫻の実の様な味がするんです」

「美味しそうだね」

「甘酸っぱくて美味しいですよ」

「有難う、おやつに頂くよ」


 自身が好きな味と言っても相手も好むという訳では、無いので千夏さんのお口に合うと良いのですが。


「千誉、昼に予定は、有るかい?」

「え?、いえ、得に無く空いて居りますが」

「なら、そのまま空けておいておくれ」

「はい、解りました」


 /二十分後

 鬼灯は、家まで送って貰った後にお風呂に入り体を暖めて家でのんびりと過ごしました。


「後、もう少しだね」

い、以下がでしたか?

ご気分を害されて居ないと良いのですが…



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