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社磨き  作者: 京極
2/8

出会い

この話も読んでくださるのですか?

有難う御座います


楽しんで頂けると幸いです

 

 ~ 翌 日 神 種 の 神 社 ~


 私は、箒で掃き掃除をするシャシャと言う音と小鳥達の鳴き声のする和やかな神社にやって来た


 あちらで掃き掃除をしてる背の高い方が神種殿ですね


「穏やかなお社を赤く染めたく無いですね」


 突然、襲って来るかはたまた普通に会話が出来るか、出来るなら後者で有って欲しい物です


「すみません、そこのお方。 少々お訪ねしたい事が有るのですが宜しいでしょうか?」


「おや、私にかい?」


 あぁ、良かった会話が出来る方の様です 

『お声掛けして首を撥ね飛ばされました』なんて死には、しないとは、言え嫌ですからね。


「はい。お社に奉られて居られる神種殿は、貴方様でしょうか?」


「うん、私で間違いないよ」


 神気に歪みもなく堕ち神に為られた様子もないとても穏やかそうな方ですね

本当にこの方が無理難題を?。


「付近の里の人々を隠されて居ると聞いたのですが?」


「私がかい?」


「はい、供物の要求もされ困ってると里の方が」


「すまないが身に覚えがないよ」


身に覚えがないと言う姿に嘘を付いている様子は、ないためやはりこの方では、無いようだ


 では、いったい何方の仕業でしょうか?。

 と、その前に……


「左様で御座いましたか。 大変な勘違いを致しました。申し訳有りません」


「頼まれただけだろう?。 謝る事は、無いよ」


「いえ、失礼に代わり有りません」


「本当か聞きに来てくれたからね。 君に罪は、無いよ」


「有り難う御座います」


 冤罪を掛けられたにも関わらず、とても温厚な方ですね


「最近やたらと縛り付けられた人間が作物と一緒に鳥居前に置いて行かれるのは、其が原因かな?」


「縛り付けられた人ですか……?」


 それは、生け贄という事ですかね?

 そんな事聞いておりませんが……


「うん、人を逃がしたあと作物は、里の前に返しておいたんだけど」


「人も作物も消えて仕舞われたままの様です。 何処に消えてるのでしょう……」


 やはり賊などの仕業でしょうか……。


「すまないが私は、この山の守り神な物でね。

 外部の里は、時折様子を観に行く位しかして居ないんだよ」


「様子を観に行って頂けるだけでも有り難いです」


神種殿は、申し訳なさそうに眉をハの字にして頬をポリポリと人差し指でかいている


 貴方様がする必要の無い事でしょうに優しい方ですね。


「そう言えば最近化け狸を見る様になったよ」


「化け狸殿ですか?」


 どういうことでしょう?

 化け狸殿は、人を喰らう妖の類いですね


「雪の時期から夜中に鳥居の近くを三匹くらいで彷徨いて居るのを見掛けるよ」


「そうですか。少し調べてみます」


 人型に成る事が出来る妖殿が三匹で……

 やはり里長殿が仰っていた三姉妹を調べる必要がありそうですね


生け贄とうの話しもしっかりと聞かねばなりません


「あれは、人を喰らうからね。 近づくのなら気を付けなくては、いけないよ」


「ご忠告有難う御座います。 ですが私は、神殺しという種族で御座います」


「人で無くとも用心にこした事は、無いからね」


「はい」


 私の様な化け物相手にまで御優しい方です


「あぁ、そうだ。 良ければ掃除を手伝ってくれないかい?」


「へっ?」


 と、突然ですね?


「ダメかな?」


「え、あ、いえ、お手伝いします」


「すまないね、私は、お茶の準備をしてくるよ」


「はい、解りました」



 ~ 十 分 後 ~


大方頼まれた範囲の掃除が終わり最後の仕上げで柱の拭き掃除をして完了という所まで終えた


 …よし、磨き上げは、そろそろお仕舞いですね

 後は、掃き掃除をすれば……


「ふぅー。 これでお仕舞いです」


「君」


「はいなんりぇ、ひょう……」


 神種殿に声をかけられながら肩に手を置かれ振り返ると頬を指でムニッとつつかれそのまま喋るもおかしな言葉にしかならなかった


 むぅ、此では、喋り辛いです


「お茶の準備が整ったよ」


「頬はらゆひをのへてふらはいはへ……」


「ふふ、柔らかい物だからつい。 すまないね」


「いえ、構いません」


すまないと言っているが悪びれる様子は、なくにこにこと楽しそうにしている


 柔らかくは、無いと思われますが……

 貴方様が楽しいのであれば構いませんが少々くすぐったいです。


「さぁ、中にどうぞ」


「お邪魔致します」


 此処は、居間なのでしょうか?

 とても広いです


「さぁ、どうぞ召し上がれ」


「頂きます」


おそらく客間と思われる場所に通されお茶を居れてくれ私は、それを口にすると力の入っていた体が解れとても穏やかな気持ちになりとても落ち着く


 …やはりお茶は、良いものですね。


「和菓子は、好きかい?」


「はい、好きです」


「其は、良かった私も好きなんだよ。中でも練り切りが一等好きでね」


 和菓子は、作るのも楽しいのです。

 少し材料の分量を変えるだけで別物へと変わるのも面白いですよ。


「所で君の名前を伺っても?」


「あ、鬼火と呼ばれております」


「……私は、草薙(くさなぎ)千夏(ちなつ)という。宜しくお願いするよ」


「そう言えば何故狸の面と刀を身に着けて居るんだい?」


「お面は、父上が刀は、母上が遺して下さった物でとても大切だからです」


「……すまない。 不躾な事を聞いてしまったね」


私が鬼火と名乗った辺りから悲しそうな表情をし始め母上方の話をしたのが決め手となりさらに重い空気となった


 こ、言葉選びを間違えましたか。

 あ、えっと…… どうすれば……


「いえ、とんでもない。 それより、どこもお掃除が行き届いて居られですね」


「うん、有難う」


 何方か後生ですから……

 この重苦しい空気を変えて下さいまし……


「ねぇ」


「はい、何でしょう?」


「鬼火さんと呼んでも良いかい?」


「どの様に呼んで下さって構いませんよ」


「有難う」


 く、空気が軽くなりました。

 良かったです。


  空気が若干重くなりつつも他愛ない話をして和やかな一時を過ごし私は、帰った


「さぁ、どうやって距離を縮めて行こうかな」

おめめを大事にですよ(><*)

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