プロローグ3
「おぉ!そうか、そうか!引き受けてくれるか!いやぁ、ありがたい。お前さんならそう言ってくれると思ったわい」
さて、依頼を受けたはいいが、その魔王を殺すにはどうすればいいか。相手は魔王。まず絶対強いよな。人の力でどうにか出来るか、わからないないんだよな。
そういえば、神様、とやらはサポートをすると言っていたが。
「なぁ、サポートと言ってたが、具体的にどういうことをしてくれるんだ」
「サポートといってもお前さんの行く世界に干渉はできぬからワシがお前さんの望む力を与えるくらいしか出来んのじゃ」
「望む力って、それはなんでもか?」
「もちろん。だが、与える力に限りがある。お前さんだったらそうだな、四つが限界だ。して、何を望む?」
自分の欲しい力、能力が四つまで得られる。それだけでも十分過ぎる。これほど嬉しいことはない。さっきの依頼の報酬で願いを叶えると言ってたがここでうまく使えば、いや、取らぬ狸のなんとやらというし、依頼を受けた以上しっかりこなさないとな。だが、まずは情報だ。
「その前に、俺が行く異世界の事を聞かせてくれ。右も左もわからない場所へ行くのになにも知らない何てのは困る」
「おぉ、それはすまない」
話を聞いてわかったことは、俺が行く世界の名前は、なかった。うんまぁ、無いなら無いでいいが、呼び方に困るから、ワールド、とでも呼んでおこう。
で、ワールドは二つの大陸が存在する世界らしい。その世界の文化は中世に近いが、その代わり俺のいた世界では有り得ない、魔法があるらしい。
後、他にはこれまたこちらの世界では有り得ない、人間とは違う種族がいるらしい聞けば、動物と人間が混じったような種族、種類によって呼び方が違うが獣人というのがいるらしい。他にもいるらしいが多いからここで省略しておこう。
ある程度聞きたい情報も聞けたし、その間もどんな能力が欲しいか決めておいたしな。
「ふぅ。やっと説明が終わったの」
「すまないが、欲しい能力も早速決まったんでいいかな?」
「あぁ、早く決めてくれ。こっちは世界の管理をしてる以上、仕事がたまってきているから早く、早く!」
それはすまないことをしてしまったな依頼人?依頼神?を留めるのは失礼だな
「俺のいた世界の物を自由に取り出せる力をくれ」
やはり、俺が今まで使ってきた銃とかが使えないのは色々と辛い。それが魔王に効かないなら核ミサイルでも使えばさすがの魔王も無事じゃ済まないだろう。
他にもワールドの文化は中世ぐらいだ。現代の食文化に慣れてしまった俺の舌はまず満足は出来ないだろう。米も有るには有るらしいが食べ慣れたものが無いのは辛い。理由としてはこんなとこか。
「ふむ、了解した。だが一日に呼び出せる数は十個が限界じゃな」
「何故だ?」
「何も無い所から持ってくる流石に無理がある。だが、何でも取れるようにするから安心せい。」
むぅ・・・まぁ十個も取り出せるなら十分過ぎるか。それじゃ、次だな。
「一気に言ってくぞ。」
俺が欲しい残り三つの能力は身体能力を大幅に強くしてほしい、全ての魔法を使えるようにしてほしい、そして存在を消す能力がほしい。
これが俺の欲しい能力だが、身体能力の方は問題無いらしいが魔法は一応全て使えるらしいが魔力と想像力が必要らしい。後は存在を消す能力だが俺自身が大きい音や激しい動きをしない限りは誰にも気付かれないらしい。
デメリットもあるがこれらの能力を上手く使いこなせば魔王も倒せるかもしれないが、油断は禁物だな。実際、俺の最期は油断して死んだようなもんだしな。
ついでに新しい人生、今度はもっと自由気ままに過ごしてみるか。
「よし、準備は整った。いつでもいいぞ」
「ようやくか。まぁこれならお前さんでも魔王に勝てるかもしれんな」
「依頼はしっかりやってやるから安心してくれ」
「では、送るぞ」
さて、これから行く世界ではどうなることやら。
あ、ちょっと待て。俺は最初にどこにいる状態何だ?
神様に聞こうと思ったがすでに遅かった。
そして俺の意識が消えていく。