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聖龍戦隊リュウケンジャー  作者: 紫龍院 飛鳥


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第ニ十三話 俺達の覚悟!いざ最後の戦いへ!

邪龍一族との最後の戦いを明日に控えたリュウケンジャー、そこで辰哉は全員を集めてこう告げた。

「いよいよ明日で全ての決着が着く、全員命を賭けるぐらいの覚悟でないと奴は倒せん…この戦いが最後になるやも知れん、各自思い残しのないようにしておけ」

との言葉を貰い、一矢達は各々ゆかりの人達のところへ向かった。


まずは一矢は、児童養護施設の子供達や綾実のもとを訪ねた。

「あっ!一矢お兄ちゃんだ!」

「わーい!一矢お兄ちゃんだー!」

「よーしよし、皆元気にしてたか?」

「あれ?カズ君?どうしたのこんな急に?」

「綾実姉ちゃん…実は、俺…」

一矢は綾実に明日邪龍一族と決着を着けに行くことを話す

「そう、あの化け物達と…」

「うん…でも俺は負けないよ!綾実姉ちゃんや子供達の笑顔や未来を守る為に、絶対に勝って帰ってくる!」

「そっか、だったらこれ持ってって!」

すると綾実はポケットから何かを取り出して一矢に渡す

「これ…」

「御守り、私の死んだお父さんとお母さんがくれたものなの」

「えっ!?そんな大事なもの貰えないよ!」

「違うよ貸すだけ、絶対に無事に帰って返しにきてよね!こなかったら許さないんだから!」

「綾実姉ちゃん…」

「一矢お兄ちゃん、僕もこれ貸してあげる!」

「私も!」

「僕も!」

子供達が一矢に次々と自分たちの大事なものや宝物を渡す

「皆、ありがとう…」

「一矢お兄ちゃん!頑張って!」

「ワルモノ皆やっつけたらまた遊ぼうね!」

「…あぁ、約束だ!お兄ちゃんは絶対に負けない!」

子供達の声援をしかと受け取り決意を固める一矢。


…一方で潤平は母校のボクシング部を訪ねていた。

「ちーす」

「おぉ潤平じゃねぇか!どうした?そんな神妙な面ぁして」

「村野先生、一つ頼みがある」

「なんだ?言ってみろ?」

「俺と、ガチンコでスパーリングして下さい!」

「…フン、お安い御用だ!どれだけ強くなったか見てやるよ!」

リングに上がり向き合う二人

「よし来い!」

「うぉぉぉ!!」

村野先生に猛烈なラッシュを叩き込む潤平

「どうしたどうした潤平!こんなもんじゃねぇだろう!もっと思い切り来い!」

「うぉぉぉ!!」

…それから小一時間スパーリングが続き、両者疲れはてリングの上に大の字になって倒れ込む

「…ハァ、ハァ、中々やるようになったじゃねぇか潤平よ…ちきしょう俺が後二十年若かったらな…」

「…何言ってるんスか、あんた相変わらず鬼みてぇに強ぇじゃねぇか…一発入れるだけで精一杯だっての」

「…ハハハ、昔のお前なら俺にかすり傷一つつけることすらできなかったのにな…よくここまで強くなったもんだ」

「へへへ…」


…一方、正子は故郷の大阪に戻り、母の墓前で手を合わせていた。

するとそこへ

「正子」

「お父ちゃん…」

「なんやお前こっち帰っとったんか」

「あぁ、ちょっとな…」

「そうか、まぁお父ちゃんももう野暮なことは聞かんよ…聞かんでも大体の察しはつく、大方例のあの化け物どもと決着つけに行くんと違うか?」

「なっ!?お父ちゃんエスパーか!?なんで分かるん?」

「アホ抜かせ、もう何年お前のお父ちゃんやっとると思っとんねん、それぐらいお見通しや」

「…やっぱりお父ちゃんには敵わへんな」

「正子…絶対に無事に帰ってくるんやで、お父ちゃんお前にまで死なれたらもう…」

「ナメんなや!ウチはあないな連中に負けるようなタマやない、必ず無事勝って帰ってきたるから!」

「せやな…おし!気張りや正子!浪花のど根性魂見せたれ!」

「…おおきに!」


…一方、大樹はレベッカに会いにきていた。


「…と、いうわけなんだべ」

「Oh、ダイキ…絶対ニ帰ッテキテ下サイネ、約束デスヨ」

「そ、それでレベッカさん…オ、オラが無事に勝って帰ってきたら…その、オラと…オラと結婚してけれ!」

「!?、オーマイガー!ホントデスカ!?」

「うん!オラ、オラ絶対ぇ帰ってくるっぺよ!だからレベッカさんもオラを信じて待っていて欲しいんだ!」

「分カッテマス、ドウカゴ無事デ…ゴ武運ヲ祈ッテマス」

「うん!」


一方、晴美はドラゴネス・トライブの事務所に来ていた。

「…みんな」

「ハルルちゃん!?どうしたのこんな急に?」

「今日は皆に伝えたいことがあって、アタシ達明日…邪龍一族と決着を着けに行ってくる!」

「邪龍一族って、ハルル達が戦ってる最近ニュースにもなってるあの化け物のこと?」

「無茶だよ!あんな化け物に勝てるわけがないじゃん!」

「確かにそうかもしれない、けど私は…また皆と一緒にステージに立ちたい!また沢山の人達に歌とダンスを届けたい!だからアタシそんな夢を守る為にあいつらと戦ってくる!」

「ハルルちゃん…分かった!絶対勝ってね!」

「皆でアイドルのてっぺんに登るって約束したもんね!」

「もし帰ってこなかったら私がセンターの座奪っちゃうからね!」

「ハルルちゃんならできる!私達信じてるから!」

「みゆゆちゃん…にこるん…あーや…あかりん…皆ありがとう!行ってくる!」



…そして、その一方で辰哉はいつもの裏山で一人心穏やかに瞑想をしていた。

「お兄ちゃん!やっぱりここにいた」

「辰美…」

「…お兄ちゃん、ホントに行くの?」

「…あぁ、最後まであいつらと共に戦うって決めたからな」

「でも…もうお兄ちゃんの体はとっくにボロボロなんだよ!これ以上戦ったらホントに死んじゃうよ!」

「…分かっている、だが遅かれ早かれもう俺の体は永くは持たん…どうせ死ぬなら俺は、奴らを道連れに華々しく散ってやる…」

「嫌だ!嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!死ぬなんて言わないでよ!私は!お兄ちゃんに死んで欲しくない!ずっと側にいて欲しい!せっかくまた会えたのにまたいなくなるなんて私には耐えられない!」

「…辰美」

辰哉にすがりつき必死に止める辰美

「…お願いだから行かないでよ、もうこれ以上私の大好きな家族がこの世からいなくなるなんてそんなの嫌だよ…うっうっうっ…」

すると辰哉は泣きじゃくる辰美を優しく抱きしめる

「辰美…ありがとう…」

「お兄ちゃん…?」

「…辰美…許せ!」

次の瞬間、辰哉は辰美の首を叩いて気絶させる

そして木陰のところへ辰美を座らせて木にもたれかかせる。

「…じゃあな」

そしてそのまま振り返ることなく裏山を後にする。


…そして、いよいよ迎えた決戦の日

邪龍一族のアジトにて兵達を集めて熱弁する獄龍斎

「よいか皆の者!時は満ちた!これより人間どもの街へ進軍する!憎き龍賢者共々人間どもを根絶やしにするのだ!女子供とて容赦はするな!我等が邪龍一族の力を見せつけるのだぁ!」

「ジャリュー!」

「出撃じゃあ!」


隊列を組んで行進する邪龍兵達、ざっと数えて三百体以上はいる

そこへ邪龍兵軍団の前に立ちはだかるリュウケンジャー。

「こんなゾロゾロ引き連れてどこに行くつもりだ?」

「悪いんやけど、この先へは一歩たりとも通さへんで!」

「ど、どうしても行くってんなら!オラ達が相手になるべ!」

「まぁ、早々容易く通しはしないけどね~」

「何がなんでも守る、お前達の好きにはさせん!」

「人々の未来を…笑顔を…俺達が守ってみせる!皆、行くぞ!」

「おう!」


「『ドラゴン・チェンジ』!!」


変身するや否や破竹の勢いで邪龍兵軍団を倒していくリュウケンジャー

邪龍兵軍団を切り抜けたところで邪龍一族のアジトへと急ぐ。


…アジトへ到着、周りには例の如く結界が張ってあり先へは進めない

「俺に任せろ!はぁぁぁ!!」

逆鱗モードをフルパワーで解放し無理矢理結界をブチ破るドラゴンナイト

「…ハァ、ハァ、ぐっ!」

苦しそうに胸を押さえ逆鱗モードを解除する

「辰哉さん!?大丈夫ですか?」

「…あぁ、問題ない、それより先へ進むぞ!」

「は、はい!」


アジトの中へ入る、すると壁を突き破って突然爆龍が現れた。

「う゛ぅ…」

低く唸り声を挙げ、金棒を肩に担ぎリュウケンジャーを睨む爆龍

「爆龍…やっぱり出て来やがったか!」

「うがぁぁぁ!!」

金棒を振り回しリュウケンジャーに襲いかかる

「危ないべ!」

咄嗟に爆龍の金棒を受け止めるブラック

「ぬぎぎぎ…」

「大樹君!」

「爆龍はオラが食い止める…皆は先へ!」

「でも…!」

「早く!」

「一矢、ここは大樹に任せよう…俺達は先に行って獄龍斎を!」

「…大樹君、必ず来てよ!」

「あぁ!」

爆龍をブラックに任せて先へ進む五人

「ぬぉぉぉ!!オラが相手だぁぁぁ!!」

力任せに爆龍の金棒を押し上げる

「ぐぅ…うがぁぁぁ!!」

負けじと爆龍も押し返す、すると爆龍の背後からドラゴンバトンが飛んできて爆龍の後頭部に直撃する。

「!?」

「大樹君!アタシも手伝うよ!」

「晴美ちゃん!?いいんか?」

「一矢君達だったら大丈夫!なんとかなるって!」

「あぁ、なら一気に倒していくべよ!」

「りょーかい!」

「はぁぁぁ!!」


…一方で更に奥へ進む四人を待ち構えていたのは金銀兄弟の二人だった。

「ここから先へは一歩たりとも行かさんでござる!」

「ここが貴様らの墓場で候!」

「上等だ!力ずくでも通らせてもらうぜ!」

「一矢、辰哉!こいつらはウチらが引き受ける!せやからあんたらは先に行きや!」

「あぁ、任せた!」

「潤平君、正子さん!頼んだよ!」

先へ進むレッドとドラゴンナイト

「…愚かな、主らごときが我等に敵うとでも?」

「ナメんなやアホんだら!今日のウチらは一味違うで?」

「俺達はなんとしてもテメェらをブッ倒す!全身全霊をかけてな!」

「ほざけ!我等の力を思い知るがいい!行くぞ銀の字!」

「おうよ金の字!」


…更に更に奥へ進むレッドとドラゴンナイト、その先には龍々が待ち構えていた。

「よくここまで辿り着いたわね!ここからは私が相手してあげる!」

「…一矢、お前先に行け!この先が獄龍斎の部屋だ、お前が獄龍斎を倒せ!」

「でも、辰哉さん体が…」

「俺のことなら問題ない、それに…龍々には色々と借りがあるんでな!」

「…分かりました、けどあまり無茶はしないでくださいね」

「あぁ、早く行け!」

「はい!」

先へ進むレッド

「いいのかしら?ドラゴンレッドだけにお父様を任せて…」

「あぁ、あいつならやれる…俺はそう信じてるからな」

「ふぅん、まぁいいわ…あなただけでも遊んであげる!『邪龍チェンジ』!」

ドラゴンキラーに変身する龍々

「行くぞ!うぉぉぉ!!」


アジトの最深部へ到達したレッド、そこで獄龍斎が待ち構えていた。

「待っていたぞ、よくぞここまで辿り着いたものだな!」

「獄龍斎…今日こそお前を倒す!」

「フン!貴様一人でこの儂に挑もうと?片腹痛いわ!」

「例え一人でも、俺は皆の気持ちを一身に背負ってここまできたんだ!俺達の気持ちはいつだって一緒だ!」

「くだらぬ!ならばこの儂が直々に打ち砕いてくれる!」

「望むところだ!来い!」

激しくぶつかり合う両者、両者一歩も引けを取らない戦いを繰り広げる。

「中々やるな!ならばこれならどうだ!」

と、獄龍斎が紫色の衝撃波を放つ

「龍の波動!」

レッドも龍の波動で押し返す、しかしあまりのパワーに逆に押し返されて壁に叩きつけられる。

「があっ!」

床に倒れ変身が解除される

「その程度か?他愛もない…フンっ!」

生身のまま獄龍斎にふみつけられる


…一方その頃、後に続く五人も苦戦を強いられていた。


ドラゴンキラーと戦うドラゴンナイト、最早肉体が限界を越え体全体が悲鳴を挙げていた。

「ぐふっ…!ゴホッ!ゴホッ!」

変身が解除され、血ヘドを吐きその場に突っ伏す辰哉

(…もう、体が言うことを聞かない…ここまでか…)

「どうやら逆鱗モードを酷使しすぎて体が限界みたいね?そもそもそれはそこまで常用できるように作ってないからまぁ、当然と言えば当然かしらね…」

「く、そ…」

「その分だともうほとんど使い物になりそうもないわね…残念、あなたのこと結構気に入ってたのに…これでもうおしまい」

辰哉に銃を向ける

「くっ…」


…一方その頃、金銀兄弟と戦っているブルーとイエローは

「がはぁっ!」

「うぐっ!」

金銀兄弟にコテンパンにやられ変身が解除される

「弱い…弱すぎるでござる!まったく歯ごたえのない!」

「野郎…調子に乗りやがって!」

「これ以上やっても時間の無駄で候…観念しろ!」

「くっ…」


一方、爆龍と戦っているブラックとホワイトは

「きゃあっ!!」

「晴美ちゃん!くそぉ!」

「うがぁぁぁ!!」

「うわっ!」

爆龍の圧倒的なパワーに圧され変身が解除される

「ぐぅ…フシュゥゥゥゥ」

「もう、ダメ…」

「うぅ…」


…場所は戻って獄龍斎の部屋、一矢は絶体絶命のピンチに陥っていた。

「…もうこれまでだ、愚かな龍賢者よ…己の無力さをあの世で嘆くがいい!」

最早全員がこれまでと覚悟したその時だった…

一矢達の体が急に眩い光を帯びて突然光り出した。

「な!?なんだこの忌々しい光は!?」

光はやがて全体を包んでいき、目の前が真っ白になった


「う、うぅ…ここは?」

気がつくと一面真っ白な空間にいてそこには六人全員が揃っていた。

「ここは、一体どこだ?」

「あれ?皆いつの間に?」

「そういや、あいつらどこに行ったんや?」

すると、どこからともなく声が聞こえた

「安心召されよ、ここは我等が作りし特殊な空間…奴らは入って来られぬ」

「あ、あなたは!?」

「我が名は『桐島 紅之助』…」

「私は『秋本 蒼衛門』」

「私は『立村 黄十郎』」

「私は『来島 黒兵衛』」

「私は『沢田 白銀丸』」

「そして私は、『龍の巫女』」

「まさか、あんたらは…初代龍賢者と龍の巫女!?」

「なんやて!?っちゅうことは、ウチらのご先祖様!?」

「えっ!?何これ?夢?幻?それとも幽霊!?」

「私達は夢でも幻でもましてや幽霊でもありません、私達はあなた達の精神世界を通してこうして実体化して現れたのです…」

「こんなことができるとはな…驚いた」

「これまで、邪龍一族を相手によく頑張りました…ここからは私達も手伝わせてもらいます」

「えっ!?」

「ですが、我等は既に肉体を失い戦うことはできません…ですのであなた方に我等の力の全てを授けましょう」

「いいんですか?ホントに」

「もちろんです、遠慮は無用…さぁ、行きますよ」

すると初代達は光の玉になってリュウケンジャー達の体の中へ入っていった。

「こ、これは!?」

「力が、体の奥底からみなぎる感じだ!」

「すごい、これが初代達の力か…!」

「これならいける!これなら、絶対に勝てる!」


「『うぉぉぉ』!!」


空間が元に戻り、立ち上がるリュウケンジャー

「バ、馬鹿な!?まだ立ち上がる気力が残っていたというのか!?」

「俺達は絶対に負けない!俺達は龍賢者だ!」



「『業火の龍賢者!ドラゴンレッド!!』」

「『流水の龍賢者!ドラゴンブルー!!』」

「『雷鳴の龍賢者!ドラゴンイエロー!!』」

「『大地の龍賢者!ドラゴンブラック!!』」

「『疾風の龍賢者!ドラゴンホワイト!!』」

「『白銀の龍騎士!ドラゴンナイト!!』」


「『聖龍戦隊!リュウケンジャー!!』」


「篤と見よ、龍の力ぁ!!」



続く





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