第一話 集結せよ!五人の龍賢者!
復活した獄龍斎はとある山奥にある廃寺を拠点とし
邪龍一族を復活させた。
「さぁ今こそ再び命を宿せ!我が下僕達よ!」
獄龍斎は妖術を使って昔の部下を復活させた
「…あん?どこだここ?」
「ふむ、どうやら我々は再びこの世に舞い戻ってきたようですね…」
「キャッホーイ!生き返った生き返ったー!」
獄龍斎が復活させたのは三百年前の幹部達『邪龍三兄弟』だった、
赤い肌をしたのは筋骨隆々で力自慢の斬り込み隊長の邪龍三兄弟の長男・爆龍
青い肌をしたのは邪龍一族の軍師であり、邪龍三兄弟の次男・龍明
そして邪龍三兄弟の末っ子で邪龍一族の中でも最も冷酷と言われた長女・龍々(ロンロン)、何故か彼女だけ人間の姿のまま復活している
「久しぶりだな、我が可愛い子供達よ…」
「ん?おぉ!?親父じゃねぇか!?どうなってやがんだ!?」
「なるほど、やはりお父上の妖術でしたか…」
「やったー!お父様大好きー!」
父との再会に驚きながらも喜ぶ三兄弟
「よいかお前達、儂らはこれより邪龍一族を復活させ、憎き龍賢者供を叩き潰すのじゃ!」
「お言葉ですがお父上、我らが奴らに倒されてからかなりの年月が経ったと思われます、流石に龍賢者供ももう…」
「いや、感じるのだ…あの忌まわしき龍の気が…腹立たしい…今こそ積年の怨み、晴らしてくれる!どんな手を使ってでも探し出せ!必ず奴らはまだ生きている!」
「ハハァッ!」
…邪龍一族の復活から半年が経ち、獄龍斎は仲間となる戦士を次々と生み出し、龍賢者達の子孫を探した。
そしてここ東京でも邪龍一族の魔の手が忍びよっていた
「オラァ!さっさと出てきやがれ龍賢者供ぉ!さもねぇとそこらの人間片っ端からぶっ殺してくぞ!」
大きな金棒を担いで手下達を引き連れ街の中を暴れ回る爆龍
逃げ惑う人々、その中から一人の女性を捕まえ
「まずはお前からだ、悪く思うなよ…」
金棒を持ち上げて高く振りかぶる
「い、嫌…」
怯えている女性、あまりの恐怖に腰が抜けて動けなかった。
「死ねぇ!」
爆龍が金棒を思いきり降り下ろそうとしたその時!
「そこまでだ!お前ら!」
どこからともなく声がした
「何だ?何者だ!出てきやがれ!」
爆龍達が辺りを見回すとそこには四人の男女が立っていた
「お前らが邪龍一族か?まったくひどいことしやがって…」
青いジャージを着た男が啖呵を切る
「ハンッ!だとしたらどうした?俺らと闘ろうってのか!?」
「ナメんなやボケが!ウチらナメとったらいてまうで!」
パンツスーツ姿の女も続けて荒っぽい関西弁でまくし立てる
「こ、これ以上おめぇ達好きなようにはさせねぇっぺよ!」
一際背の高い黒いオーバーオールを着た男も少しビビりながらも邪龍一族に向けて叫ぶ
「私達の強さ、思い知らせてやるんだから!」
白いブレザーを着た女の子も負けじと啖呵を切る
「人間ごときが生意気な…オイ!邪龍兵供!あいつらをやっちまえ!」
「ジャリュー!」
爆龍の号令で突撃する邪龍兵達
「よし、行くぜ!」
「オー!!」
邪龍兵達に立ち向かっていく四人
「ジャリュー!」
「オラオラ!遅いぞ!」
華麗なフットワークを繰り出し、次々と敵を殴り倒していく青ジャージの男
「ガードががら空きだぜ!オラァ!」
「ジャリュー!」
強烈な右ストレートをお見舞いする
「ホラホラ!行くで行くで!」
スーツの女も慣れた手捌きで敵をなぎ倒していく、
と、突然後ろから敵が襲いかかる
「ナメんなや!」
と、内ポケットから拳銃を取り出して敵に向けて撃ちまくる
「ふんごぉぉぉ!!」
大柄の男は敵を一人持ち上げ力いっぱい振り回して一気なぎ倒していく
「うおー!力ならオラ負けないっぺよー!」
「ホラホラ!鬼さんこちら、手の鳴る方へ!」
敵を挑発して誘い込む少女
「ジャリュー!」
「ほいっと!」
向かってきたところを軽い身のこなしでひらりと避ける、すると敵は後ろにいた敵にぶつかりそのままふっ飛んだ
「イヒヒ♪ストラ~イク!」
こうしてたった四人で邪龍兵を倒してしまった。
「!?、テメェらただの人間じゃねぇな…」
「フン、今さら気がついたところでもう遅いっちゅうねん」
「こっからは手加減抜きだ、本気出させてもらうぜ」
「謝るんなら今の内だっぺ」
「まぁどのみち許すつもりもないけどね♪」
すると四人は左腕に龍の形をしたブレスを装着する
「そ、その腕輪!?まさか!」
「行くぜ!」
「『ドラゴン・チェンジ』!!」
四人はそう叫ぶと眩い光に包まれてそれぞれ四色の龍を象ったようなスーツに変身した
「『流水の龍賢者・ドラゴンブルー!』」
「『雷鳴の龍賢者・ドラゴンイエロー!』」
「『大地の龍賢者・ドラゴンブラック!』」
「『疾風の龍賢者・ドラゴンホワイト!』」
「『聖龍戦隊!リュウケンジャー!!』」
それぞれ名乗りを挙げてポーズを決める
「そうか貴様らか、差し詰め三百年前の龍賢者の子孫って訳だな?」
「その通り!俺達は龍賢者の血を引く歴とした後継者だ!」
「なるほど、だったら話は早ぇ…死んでもらうぜぇ!」
金棒を振り回して襲い掛かる爆龍、それに対抗するリュウケンジャー
「オラオラオラァ!!」
「ぐぁ!」
圧倒的なパワーでリュウケンジャー達を追い詰める
「コイツなんちゅう馬鹿力やねん!」
「オ、オラよりも力が強いなんて…」
「やっぱり五人揃わないと本当の力は出ないのか…」
「ダァハッハッハッ!これで終わりか!?なんだつまんねぇなオイ!」
腹を抱えて笑う爆龍
「なんの…負けねぇ!うらぁ!」
ブルーは爆龍に渾身のラッシュを浴びせる
「うおっ!?中々やるな…まぁいい、ひとまず一旦退いて親父に報告だ!じゃあな!」
と、突然手に持った金棒を振って衝撃波を放ちその隙に退散する爆龍
「オイ待て!くそ、逃げられたか!」
…邪龍一族のアジト、爆龍は獄龍斎にリュウケンジャーのことを報告する
「…そうか、等々見つけたか!」
「へい、ただ奴ら四人だけで残りの一人は見当たりませんでしたぜ?」
「何?四人だけとな?それは好都合!なら五人揃う前に即刻消してしまえ!」
「ハハッ…」
「それとな、お前にはコイツを使わせる…龍々!アレをここへ!」
「ハイハ~イ!」
獄龍斎に言われ龍々が持ってきたのは檻に入った虎だった
「よし…フン!」
獄龍斎は虎の体に自分の爪を突き刺し、そこから妖力を虎に注入した。
すると、虎の体はたちまち変化しモノノケの姿へと変身した
「お前にはこの妖獣『邪龍虎』を使わせる、完膚なきまでに奴らを叩きのめしてこい」
「任せときな!」
邪龍虎を引き連れて出ていく爆龍
…場所は変わり、とあるビルの屋上にて
水晶玉を手に持った謎の少女が一人佇んでいた。
「…ここにもいないわね」
ぼそりとそう呟くと色々な方向に水晶をあちこちかざしている
「…この辺にはいないようね、仕方がない次は…」
と、次の瞬間水晶玉が突然赤く光り出したのだった
「これは…!間違いないわね!」
少女は水晶玉の反応するところへ急いだ
…着いた場所はとある会社の近くだった
会社の看板には『集米出版』と書かれてあった。
「…近いわね、きっとこの近くにいるはず」
すると、集米出版から一人の男性が出てきた
その人は茶封筒を手に持ってかなりうなだれて溜め息をついている、恐らく作品を持ち込みをしたもののボツをくらったのであろう…
「はぁ…またダメだった…これで何回目かなボツくらったの…ハハハ…」
どうやら何度もこの出版社に持ち込みボツをくらっていたらしい
「…でも逆に考えてみよう、きっと今回の失敗をバネにもっと良い作品を描けるようにチャンスを与えてくれたんだ!頑張れば絶対になるようになる!よぉしやる気出てきたぞぉ!」
そう言って駆け出していく青年、その時前を歩いていた少女とぶつかり倒れこんでしまった。
「イテテ…あっ!大丈夫ですか!?おケガは?」
「いえ、大丈夫です…あっ!」
見ると少女は手に水晶玉を持っており、その水晶玉は強い光りを放っていた
「…見つけた、最後の一人…」
「えっ?」
何のことか分からず目を丸くする青年
「こうしてはいられないわ、あなた名前は!?」
「えっ、桐島…一矢です…」
「桐島さん、突然で悪いけど私と一緒に来て下さい!」
「えぇ!?何なんですかいきなり!?」
「詳しいことは移動しながら説明します!とにかく行きましょう!」
「えぇ~!ちょ、ちょっと!」
少女に言われるがままに連れて行かれる一矢
少女は近くに停めてあったバイクに跨がり一矢にもヘルメットを手渡す
「さ、乗って下さい!」
「は、はい…」
一矢が後部座席に座ったのを確認するとエンジンをかけ、発進する
移動している途中、一矢は少女に何故自分を連れ出したのかを問いただす。
「あの!これって一体どういう状況ですか?君は一体…?」
「自己紹介が遅れたわね、私の名前は龍紋寺 辰美第二十八代目 龍の巫女の正統後継者よ」
「龍の、巫女?」
「そう、そしてあなたはその龍の巫女とともに五色の龍達と心を通わせることができた五人の龍賢者の一人の子孫なんです」
「五色の龍?龍賢者?話の内容が一向に見えてこないんですけど…」
「まぁ詳しい話は私のおじいちゃんからしてもらうから」
「はぁ…」
辰美に連れて来られたのは『龍紋寺歴史博物館』と
いう看板が掲げられた立派な建物だった
中へ入るとそこには鎧やら掛け軸などの様々な物が展示されていた。
そして館内の奥へと案内され、『関係者以外立ち入り禁止』と書かれている扉の前にきた
「こっちよ」
扉の向こうは地下へと続く階段となっておりかなり下の方まで続いている
恐る恐る降りて行ってみると、そこには部屋らしきところがあった
「着いたわ、ここよ」
中へ入ると白衣を着た一人の老人が待っていた
「おじいちゃん、最後の一人を見つけて連れてきたわよ」
「おぉご苦労ご苦労、君かね?龍賢者の一人の最後の子孫は?」
「は、はい…」
「初めまして、私はここで龍賢者や龍の巫女について研究している龍紋寺 辰五郎だ、まぁ気軽に龍紋寺博士とでも呼んでくれ、とりあえず立ち話しもなんだからな、そこへ座るといい」
龍紋寺博士に促され、側にあったソファーに腰掛ける一矢
「では早速本題に入ろう、孫からも聞いていると思うが君は龍賢者の血筋は引いている」
「ちょっと待って下さい!辰美さんも言ってたんですけどその、龍賢者とか龍の巫女って一体何なんですか?」
「龍賢者とは、遥か昔に起こった邪龍一族というとんでもなく悪い奴らとの戦いにおいて龍の巫女より聖なる五色の龍達の力を授かった五人の勇敢なる若者達のこと、しかも君はその中でも龍賢者達の中でも中心的人物だったという男 桐島 紅之介の血筋だ」
「でも、仮に俺がその龍賢者の子孫だとしてどうやって分かったんですか?」
「これを見て」
と、言って辰美はさっき持っていた水晶玉を取り出す
「これってさっきの…」
「これは『龍水晶』と言って龍の気を感じると光って示してくれるアイテムよ」
見ると龍水晶はまた赤く光っていた
「龍の気?」
「記録では龍賢者達はその身体に五色の龍の力を身に纏って戦っていたらしい、当然子孫である君の身体にもその龍の力が備わっているはずだ、そこでだ」
博士はすくっと立ち上がり、デスクの引き出しから何かを取り出し
「私は長年の研究の末に当時の龍賢者達の力を再現することが可能な装置を開発した、それがこの『ドラゴン・チェンジャー』じゃ」
「おぉ!すげぇ…」
「このブレスを装着して『ドラゴン・チェンジ』と叫んでこのボタンを押せば私が開発した特殊なスーツが転送されブレスの装着者に装着する、どうだすごいだろう?」
「確かにすごいですけど、ぶっちゃけ俺そんなに強くないですよ?」
「安心せい、このスーツは龍の力を引き出すだけでなく装着した者の身体能力も飛躍的に上げることも可能だ」
「それに耐久性も高いからちょっとやそっとじゃ破損しないのよ」
と、スーツの説明を受けブレスを受け取る一矢
「えー、ゴホンッ!では一矢君!今日から君も悪の軍団邪龍一族からこの世界の平和を守る為、『聖龍戦隊リュウケンジャー』の一員として頑張るのじゃ!」
「リュウケンジャー?」
「あぁこれか?私が考えた龍賢者の新しい名前だ、折角カッコイイ装備も作ったことだし名前もカッコよくしようと思ってな…どうだ?いい名前だろう?」
どうだとばかりにドヤ顔をきめる博士
「ごめんなさいね、ウチのおじいちゃんこういうの妙にこだわるとこがあって…」
「あ、あはは…」
辰美にそう言われ苦笑いする一矢
と、次の瞬間辰美の龍水晶が急に禍々しい光りを放ち始めた。
「!!、この禍々しい邪気は!また現れたわね!」
辰美の表情が一瞬にして険しい表情に変わる
「今モニターに写すぞ!」
博士はコンピュータを起動し、敵の現れた場所の映像を写す
「いたぞ!もう既に潤平君達も戦っているようだ!」
映像を見ると既にブルー達四人が敵と戦っている映像が写っていた
「一矢君!すぐに現場に向かってくれ!辰美!一矢君を現場まで送ってやりなさい!」
「分かったわ!それじゃ行きましょう!」
「はい!」
獄龍斎が生み出した妖獣 邪龍虎と戦闘中の四人、邪龍虎のあまりの強さに悪戦苦闘している。
「ぐぁっ!」
「トララララ!!邪龍一族を一度滅ぼした龍賢者の子孫と聞いたからどんなに強いかと思ったらとんだ期待外れだったな!トララララ!」
「く、そ…」
悔しそうに拳を握りしめるブルー
「もうこんな時に最後の一人は一体何しとんのや!早よう来いっちゅーねん!」
苛立っている様子のイエロー
「オ、オラもうダメだぁ~」
弱音を吐くブラック
「みんな諦めないで!必ずきっと来るよ!」
みんなを励ますホワイト
「無駄無駄、どーせ五人揃う前にお前ら全員オレっちが始末しちゃうもんね~」
両手の鋭い爪をギラリと光らす邪龍虎
「さぁてと、もうそろそろ終わりにしようかなっと!」
「くっ…」
絶体絶命のピンチにもうダメかと諦めかけたその時だった。
轟音と共にこちらの方に猛スピードで突っ込んでくるバイクが登場してきた
バイクに乗っているのは当然辰美と一矢、辰美はそのままバイクのスピードを上げていき邪龍虎を跳ね飛ばした
「ぎゃふっ!?な、何者!?」
バイクを停めて降りる二人
「なんとかギリギリ間に合ったわ!みんな待たせてごめん!」
「辰美ちゃん…できればもうちょっと早く来て欲しかったな…」
辰美達が到着して安堵した様子のブルー
「さぁ一矢さん!変身よ!思い切りやっちゃって!」
「はい!行くぞぉ!」
左腕にブレスを装着する
『ドラゴン・チェンジ!』
そう叫ぶと全身眩い光に包まれ転送されたスーツが一矢の全身を包む
「『業火の龍賢者・ドラゴンレッド!』」
真っ赤に燃え盛る炎のような赤いスーツに身を包み、全身から凄まじいオーラを発するドラゴンレッド
「何て凄まじい気…!それに燃え盛る業火の如き圧倒的な気迫、私の想像を遥かに越えているわ…」
変身した一矢を見て度肝を抜かれる辰美
「今さら出てきたところでなんだっての!お前もオレっちの爪の餌食にしてやんよぉ!」
向かってくる邪龍虎、しかし攻撃を受け止められパンチをくらって吹っ飛ばされてしまう
「すごい…これが龍の力か!よぅし…行くぞ!篤と見よ!龍の力!」
猛攻撃を仕掛けるレッド、防戦一方の邪龍虎
「今よ!龍の力を一点に集中してトドメをさして!」
「はい!うぉぉぉぉ!!」
全ての力を右拳に集中させる、あまりの気迫にレッドの背中に龍の姿が見える
「くらえ!『ドラゴン・フィニッシュ!!』」
「ぎぃやぁぁぁぁ!!」
右拳から放たれた気は龍の形を帯びて敵に当たり大爆発した。
「や、やった…やったー!!」
喜んでガッツポーズをするレッド
「嘘やろ…ウチらでも敵わんかったアイツをたった一人で…」
「…こりゃリーダーはアイツに決まりかな?」
変身を解く一同
「すごいっぺよ~!オラびっくりして度肝抜かれてしもうたべよ!」
「すごいすごい!いいないいな~、私も必殺技でカッコよく決めたかった~!」
「いやそんな…そうだ忘れてた、俺の名前は桐島一矢、君達は?」
「俺はドラゴンブルーの秋本潤平!普段はプロボクサーやってんだ!よろしくな!」
「ウチはドラゴンイエローの立村正子、ウチはこう見えても刑事やねん、よろしゅう」
「オ、オラはドラゴンブラックの来島大樹だべ、東京へは花嫁さ探しに山形から出て来たんだべ」
「私はドラゴンホワイトの沢田晴美!ピチピチの17歳!一応アイドルやらせてもらってまーす!」
「みんな、これからよろしく!」
互いに自己紹介し合う五人
「さて!メンバーも全員揃ったことだし、これからますます気合い入れてかないとね!頼むわよリーダー!」
と言って一矢の肩を叩く辰美
「えぇ!?俺がリーダー!?」
「まぁ、当然の結果だわな…」
「あれだけの力見せられたら誰文句なんかある訳ないわな」
「んだんだ!」
「右に同じく!」
「リーダーか…でも逆に考えて見たらこれってみんなから頼られてることになるな!そう考えたら俄然やる気出てきた!よぅし、これからもみんなで力を合わせて頑張ろう!」
「…コイツ、どんだけポジティブ思考やねん…」
少々呆れ気味の四人、その様子を見て辰美は
(まだまだこれからよ…必ず邪龍一族を倒して仇をとるからね…お兄ちゃん…)
胸に提げたペンダントを握りしめる。
一方その頃、邪龍一族のアジトでは
「そうか、邪龍虎がやられたか…」
爆龍から戦いの報告を聞く獄龍斎
「あぁ、しかも龍賢者の奴らとうとう五人揃っちまってしかも最後に加わった赤い奴がやたら強いのなんの!」
「そうか、そうでなければ面白くないからな…それにそろそろアイツの力を試してみたいと思っていたんでな…」
そういうと、奥の方から龍の頭のような形をした鉄仮面をかぶった謎の男が現れた
「お?コイツはたしか半年前に…」
「そうだ、そろそろコイツにも出撃させる、それともう一つ面白い余興を思いついた」
「面白い余興?」
「フッ、まぁ楽しみに待っていろ…フッフッフッ、ハーハッハッハッ!」
獄龍斎の高笑いがアジトの中にこだまする。
続く




