表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖龍戦隊リュウケンジャー  作者: 紫龍院 飛鳥


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/25

第十二話 陰と陽!双頭の龍の巨人あらわる!

前回のあらすじ、邪龍一族に辰美を誘拐されてしまったリュウケンジャー、怒りに奮える辰哉は自我を失ってしまい『逆鱗モード』へと変貌し、暴走してしまう。

我を失い破壊の限りを尽くす辰哉を止めようと一人果敢に立ち向かう一矢、果たしてどうなってしまうのか…!?


「ヴゥ…ウァァァァ!!」

雄叫びを挙げながら龍々目掛けて突進していくドラゴンナイト

「ひょいっと!」

華麗な身のこなしでかわす龍々、ドラゴンナイトはそのまま突っ込んでいき、後ろにあった頑丈そうなコンテナに穴を開けた。

「ワォ、スッゴいパワー!想像以上ね!」

「ふざけるな!早く辰哉さんを元に戻せ!」

「何度も言わせないでちょうだい、一度あれを解放したら破壊の限りを尽くすまで止まらないの!」

再び龍々目掛けて突進してくるドラゴンナイト

「ウァァァ!!」

「辰哉さん!落ち着いて!正気に戻って!」

ドラゴンナイトを羽交い締めにするレッド、激しく暴れるドラゴンナイト、そしてレッドを無理矢理振り払い右手の爪でレッドを切り裂いた。

「ぐあっ!」

「一矢さん!お兄ちゃんお願い!もうやめて!」

辰美の悲痛な叫びも虚しくレッドに襲いかかるドラゴンナイト

「やむを得ない、ハァッ!」

ドラゴンブレードを取り出し対抗するレッド

「あらあら、まぁいいわ!龍牙ちゃん!そのままドラゴンレッドを倒してしまいなさい!」

「ヴゥ…ウァァァァ!!」

「うわっと!ハァッ!」

激しくぶつかりあうレッドとドラゴンナイト、しかしあまりのパワーの差に少し押され気味になっている。

「くっ…!」

「ヴゥ…」

「アハハハ!どんな気分かしら、自分の仲間に痛めつけられる気分は!」

「龍々…お前!」

龍々に対して怒りを露にするレッド、しかしその隙を突かれてドラゴンナイトの掌底で突き飛ばされてしまう。

「ぐあっ!」

壁に激突し変身が解けてしまう。

「う、うぅ…」

ヨロヨロと立ち上がる一矢、そこへトドメを差そうとばかりに一矢に拳を突き出すドラゴンナイト

しかし、その拳は一矢の鼻先で止まってしまった。

「えっ?」

「何をしているの龍牙ちゃん!早くやってしまいなさい!」

次の瞬間、ドラゴンナイトは急に頭を抱えて身悶えし始めた。

「こ、これは…!?」

「ヴゥ…ウァァァァ!!」

するとドラゴンナイトの変身が解け、そのまま気を失って倒れてしまった

その際顔の紋様は消え、体から発していた妖気も消えていった。

「辰哉さん!」

「逆鱗モードを押さえ込んだ…ですって!?ウソよそんなのありえない!」

一矢はその隙に辰美の鎖を解く

「お兄ちゃん!お兄ちゃん!」

辰哉の下へ駆け寄る

「も~う!ありえない!こうなったら、その女を殺してもっと怒りを増幅してあげる!」

辰美に向けて銃を構え、放とうとする

「させるかぁ!『ドラゴン・チェンジ』!!」

一矢が咄嗟に変身し龍々に飛びかかり攻撃を阻止する。

「んもう!邪魔よアンタ!」

「これ以上お前達の好きにさせてたまるか!」

レッドはそのまま龍々を外へ連れ出し一対一で戦う。

「もうホントしつこい!これでもくらいなさい!」

すると龍々はもう一丁の銃を取り出し、乱射する

レッドは意図も簡単に剣ですべて弾き飛ばした。

「く~!悔しい~!」

「これで終わりだ!『ドラゴン・バーニング・スラッシュ』!!」

レッドの炎の気を纏った斬撃が龍々を襲う

「キャアァァ!!」

モロにくらいダメージを受ける、するとそこへ金銀兄弟とブルー達四人が合流してきた。

「一矢!辰哉と辰美ちゃんは!?」

「もう大丈夫、辰美ちゃんも助けたし辰哉さんもなんとか元には戻ったから」

「よ、良かったべ…」

「ほな、さっさとこいつら片さんとな!」

「りょーかい!おもいっきりいってみよー!」

五人で気を集中して力を込める

「『ドラゴン・フィニッシュ』!!」

五人の練った気が一つの龍の形をした気弾になり龍々達を襲う。

「くっ!不味いでござる!銀の字!」

「おうよ金の字!」

金銀兄弟は武器を構え、龍の気弾を受け止めてそれを意図も簡単に打ち砕いてしまった。

「ここは一先ず一時撤退するでござる!」

「くっ…覚えてらっしゃい!リュウケンジャー!」

捨て台詞を残し消えてしまった

変身を解除し、辰美と辰哉の下へ向かう五人。

「辰美ちゃん!」

「皆さん…」

「なぁ一矢、一体何があったんだ?なんで辰哉がこんなことになってやがんだ?」

「…それについては、後で話すよ…それより今は辰哉さんをどうにかしないと」

「せやな、とりあえず研究所へ運ぶで!」


…一矢達は研究所へと戻り、辰哉を手当てした後四人と博士に辰哉のことを話した。

「…と、言う訳です」

「あのアマ…人間を玩具みたいに扱いやがって…許せねぇ!」

怒りを露にし壁を拳で殴る潤平

「ねぇ博士、なんとかできないの?博士の技術でその、なんとかリミッターっての外せないの?」

「残念じゃが、それはできん…以前辰哉の体を検査してみたんじゃが、想像以上に複雑な状態になっておって流石の私でも手が出せんのじゃ、ヘタに手を加えてしまえばそれこそ辰哉の命を落としてしまうかもしれん…」

「そんな…」

成す術もなく皆が落胆していると…

「う、うぅ…ハァ、ハァ…」

寝ていたはずの辰哉が起きてきたのだった。

「辰哉さん!?」

「お兄ちゃん!まだ寝てないとダメだって!」

「心配はない…もう大丈夫だ…それより、済まなかったな…またお前達を面倒事に巻き込んでしまって…」

「謝らないでください、辰哉さんは悪くないですよ!悪いのはあいつらの方です!」

「せやで、むしろアンタは被害者やないか」

「お前ら…ホントにスマン!」

「…だども、これからどうしたらいいべか?もしまた暴走したら…」

「それならもう心配はいらん、今度こそ完璧に押さえ込んでみせる…もしダメだった時は…遠慮せずオレを殺してくれ」

「お、おい!アンタマジで言ってんのか!」

「当たり前だ、オレはこれ以上…自分の手を仲間の血で染めるのはゴメンだ!オレはもう…お前達を傷つけたくない…!」

「お兄ちゃん…」

すると次の瞬間、突然一矢が辰哉の胸ぐらを掴み辰哉を力一杯殴り飛ばした。

「!?、一矢さん!?」

「おまっ、いきなりどうした!?」

一矢の突然すぎる行動に一同驚愕する。

「いい加減にしてくださいよ!もしもの時はオレを殺してくれって?なんでそんなことが言えるんですか!?勝手なこと言わないでくださいよ!」

「一矢…」

「もしまた辰哉さんが暴走した時にはオレ達全員で何としても止めてみせます!」

「だ、だがしかし…」

「みくびんじゃねぇよ!オレら全員散々アンタに鍛えられたんだ!」

「そう言うこっちゃ、せやから一人でなんでもかんでも背負い込むなっちゅうねん」

「んだべ、オラだって負けねぇど!」

「アタシだって頑張るもん!」

「…ありがとう、お前達」

と、突然辰美の龍水晶が光り出した

「邪龍一族か!?」

博士がすぐさま場所を特定しモニターに映した。

「いたぞ!ポイントBの5地区爆龍とモノノケが暴れ回っておる!」

「よし、皆行こう!」

「おう!」

すぐさま現場に向かう六人。


現場に到着する、爆龍とモノノケ『邪龍ヘリコプター』が好き放題暴れて街を破壊していた。

「そこまでだ!爆龍!」

「よぉ!やっと来やがったかリュウケンジャー共!待ちくたびれたぜ!」

「おいおい、なんだあのモノノケ?ヘリコプターじゃねぇか、あんなモンもありかよ」

「アホ言うてる場合か!とにかく止めるで!」

「よし、皆行くぞ!」


「『ドラゴン・チェンジ』!!」


「『業火の龍賢者!ドラゴンレッド!!』」

「『流水の龍賢者!ドラゴンブルー!!』」

「『雷鳴の龍賢者!ドラゴンイエロー!!』」

「『大地の龍賢者!ドラゴンブラック!!』」

「『疾風の龍賢者!ドラゴンホワイト!!』」

「『白銀の龍騎士!ドラゴンナイト!!』」

「『聖龍戦隊!リュウケンジャー!!』」


「フン!返り討ちにしてやんよ!」

「篤と見よ、龍の力ぁ!」

「やってやれ邪龍ヘリ!」

「バタバタバタ!!自分にお任せであります爆龍隊長!くらえ!」

と、空中からマシンガンで攻撃してくる

「うわっ!」

「くそっ!」

襲いかかる銃弾の雨に防戦一方のリュウケンジャー

「この…ナメんなや!」

負けじとドラゴンマグナムを撃ちかますイエロー

「残念!そんなへなちょこ弾当たらないであります!バータバタバタ!!」

「チィ、ちょこまかと厄介な奴やで!えぇ加減落ちろや!」

と、銃を乱射しまくるイエロー、しかしすべてことごとく避けられてしまう。

「くっ…」

「ヘッタクソ~!ヘッタクソ~!バータバタバタ!!」

イエローをからかう邪龍ヘリコプター

「くぅ~腹立つ~!!」

「正子さん落ち着いて相手のペースに乗せられちゃダメだ!」

「だが、あぁもちょこまか動き回られては当たるモンも当たらないな…」

「う~ん、あっ!アタシいいこと思いついた!」

突然何閃いた様子のホワイト

「えっ?どうするの?」

「まぁ見ててよ!『龍の波動』!!」

と、邪龍ヘリに向けて風の龍の波動を放つ

「この程度の風なんぞどうってことないであります!」

「まだまだ!本番はこれからよ!」

するとホワイトはドラゴンバトンを取り出しそれをクルクル回し始めた。

すると、徐々につむじ風が発生しやがてどんどん大きくなり巨大な竜巻になった

「名付けて!必殺『ドラゴン・ストーム』!!」

「め、目が回るであります~!」

竜巻に巻き込まれてグルグル回っていく邪龍ヘリ

「何してやがんだ情けねぇ!こうなったらオレ様が…!」

「おっと!そうはさせん!」

爆龍の前に立ち塞がるドラゴンナイト

「上等だオラァ!!」

ドラゴンナイトに向かっていく爆龍

「こいつはオレが食い止める!今のうちにお前達は奴にトドメを!」

「はい!皆!行くぞ!」

「『ドラゴン・フィニッシュ』!!」

目が回って隙だらけの邪龍ヘリに向けて龍の気弾を放つ

「ギャアァァァ!!」

「チィ!あっさりやられやがって!仕方ねぇな、ホラよ!」

「なっ!?しまっ…」

ドラゴンナイトの不意をついてやられた邪龍ヘリに妖気カプセルを投げる、すると巨大化して復活してしまった。

「バータバタバタ!!」

「ガーハッハッハッ!そんじゃ後は頼んだぜ!」

後を任せ姿を消す爆龍

「なんてこった…だったらこっちも!」

「ちょ、ちょっと待って…波動使いすぎて力が出ない…」

スタミナ切れを起こして龍を呼ぶ力もないホワイト

「お、おい!どうするんだよ!五人揃わないと合体できねぇじゃねぇかよ!」

と、ここで博士から通信が入る。

『おーい聞こえるか!?ワシじゃ!』

「じっちゃん!?どうしたんだよ急に?」

『いましがた辰哉専用の新兵器が完成したばかりなんじゃ!』

「オ、オレの?」

『あぁ、こいつを使ってモノノケを倒すんじゃ!』

「分かった、やってみる!」

『よし、では発進じゃ!』

すると研究所の地下の格納庫から一機のマシンが飛び出した。

そのマシンは巨大な翼を持った首が二つある龍の姿をしたマシンだった。

「あれが、辰哉さん専用のマシン…」

「首が二つの龍…双頭龍か、面白い…フッ!」

マシンに乗り込むドラゴンナイト

「行くぜ!双龍ツインドラゴン!!」

操縦桿を握り、双龍を動かす

「バタバタバタ!!これでもくらうであります!」

マシンガンをぶっ放す

「甘い!」

華麗にすべての弾丸をかわし、一気に接近する。

「バタ!?」

「取った!」

二つの首で邪龍ヘリのプロペラを押さえ動きを封じた。

「そぉら!」

そしてそのまま力任せにプロペラをもぎ取った。

「バター!?プ、プロペラがぁ!」

地面に落ちる邪龍ヘリ

「よし、行くぞ!『聖龍変型』!!」

すると龍の姿から一転して巨大ロボへと変型した。

「完成!『ソウリュウジン』!!」

「バ、バタ…飛べなくなっても負けないであります!」

負けじとマシンガンをぶっ放す、だがソウリュウジンはびくともしない

「無駄だ!『ドラゴン・ファング』!!」

両腕になっている龍の首が伸び、マシンガンにかぶりつきそのまま噛み砕いて破壊した。

「バター!?そんなバタな!?」

「これでトドメだ!『ドラゴネス・ツインバースト』!!」

「ギャアァァァ!!じゃ、邪龍一族、万歳でありまーす!」

必殺技をモロにくらい爆発する。


…数日後、研究所にて

「おはようございまーす、って、えぇ!?何やってんですか辰哉さん!?」

みると辰哉は頭の上に分厚い本を何冊も乗せながら背筋を真っ直ぐ伸ばして座禅を組んでいた。

「あぁ一矢さん、お兄ちゃんなんか今回のことで自分の心の弱さが原因かもしれんって言い出して精神力を鍛えるって言って朝っからあぁやって座禅してるのよ」

「す、すごいな…」

「…辰美、もう二冊追加だ」

「あーはいはい、よいしょっと!」

と、乗せようとした途端にバランスを崩して本を落としてしまった。

「くそ、ダメだ…まだまだ集中力が足りない証拠だな」

「もうこのへんにしたらお兄ちゃん?」

「いやダメだ!これぐらい難なくこなせる様でなければ…もう二度とあんなことにならない様にもっと鍛えなければ!同じ失態は二度は起こさない、それがオレ流の流儀だ!」

「もう、相変わらず頑固なんだから…」

「ハハハ…まぁでも逆に考えてみればもしホントにあの力をコントロールできるようになれば恐いものなしだね!オレも負けてられないな…よし!辰美ちゃん!オレにもお願い!」

「えぇ~一矢さんまで…ハァもうしょうがないなぁ…」


つづく



次回 第十二話 聖なる夜!一矢とクリスマスの思い出


お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ