プロローグ
昔々、今からおよそ三百年前の話…
とある山奥に五匹の龍が住んでおったそうな
その五匹の龍はそれぞれ不思議な力を宿しており、人々を災いから守っておったそうな。
人々はそんな五匹の龍達を崇め讃えておったそうな
しかし、ある日突然『邪龍一族』と名乗るならず者の集団が人々から金品を巻き上げたり村を荒らし回ったりしたそうな。
邪龍一族の親玉の邪龍 獄龍斎は強力な妖術使いで村の者達だけではとても歯が立たなかったそうな
それを見かねた五匹の龍達は邪龍一族を討ち滅ぼそうと命懸けで戦いを挑みました。
しかし、獄龍斎の圧倒的に強すぎる力を前に五匹の龍達は手も足も出せなかったそうな
五匹の龍達は酷く傷つき、もう戦う力は残っていませんでした。
しかしそんな時、五匹の龍達の前に一人の巫女と五人の若者達が現れたそうな
巫女は傷ついた龍達の体に触れ、不思議な呪いをかけたそうな
すると、傷はたちまち治っていきみるみる内に元気を取り戻したそうな。
こうして巫女のおかげで回復した龍達は再び邪龍一族に挑みましたそうな
ところが、やはり親玉の獄龍斎だけはそう簡単に倒すことができず、悪戦苦闘したそうな
もはやもうおしまいかと思ったその時だった。
突如さっきの巫女と五人の若者達が現れて龍達のピンチを救ったのだった
巫女は龍達と若者達に向けてこう告げた
「さぁ、今こそあなた達の心と力を一つにして邪悪なる敵を討ち滅ぼすのです!五色の龍達よ、そして五人龍賢者達よ!」
すると巫女は、懐から五色に輝く腕輪を取り出し、若者達に託した。
若者達が腕輪をはめると、腕輪は眩い光を放ち龍達はその腕輪に吸い込まれるようにして腕輪と一つになった
龍と一つになった腕輪はより一層輝きを増し、たちどころに五人の姿が変化していった
「さぁ、行くのです!五色の龍の賢者達よ!」
身も心も一つとなった龍賢者達は力を合わせて獄龍斎に挑み、見事勝利をおさめたそうな。
こうして五人の若者達と巫女は村を救った英雄となり、それぞれ『龍賢者』『龍の巫女』と呼ばれ人々からいつまでも感謝されたのだった。
こうして再び平和が訪れ、それからまた長い年月が過ぎた。
時は平成、龍賢者と邪龍一族の戦いからおよそ三百年経った今…またも恐ろしい脅威が迫ろうとしていた!
龍賢者達に倒された獄龍斎の魂は肉体が朽ち果てても尚、この世にとどまり続けて龍賢者に倒された怨みにふるえていた
「己ぇ…忌まわしき龍賢者共め…許さんぞ…この儂をこんな目に合わせおって…」
時が過ぎていくと共に怨念は徐々に高まっていき、怨念のパワーが頂点に達したその時、モノノケの姿となって現代に復活したのだ
「待っていろ龍賢者共、今こそこの怨み晴らしてくれる!うぉぉぉぉぉぉ!!」
獄龍斎の邪悪なオーラが全身に満ちて唸りを挙げている。




