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神友の来訪と、創神会議へのお誘いのようです。

目が覚めると、いつもの空間だった。


一面虹色の不可思議な空間のままだった。


「‥‥なんだったんだ?あの眠気は。」


不思議に思いながら、俺は立ち上がる。


‥‥まだ眠気が残っているな。


俺はいつもの様に水魔術(ウォーターマジック)を使い‥‥


「‥‥って待て待て!」

俺はついそう叫んでしまう。


何故水魔術(ウォーターマジック)を〝いつもの様に使う〟と考えているんだ!?


思い出せ、思い出すんだ‥‥


「あ、あれ!?‥‥」


自分の身に覚えの無い記憶が次々と出てくる。


しかも1人分だけでは無い。

2531人分の知らない記憶が出てくる。


「どうしちまったんだ、俺‥‥」


ただただ困惑する俺。


そこに、

「あら、随分と困っているわね。」

謎の声が飛び込んできた。


「やあ、キオン‥‥?」

俺はついそう言ってしまう。


「記憶の統合は終わってるみたいね‥‥」


記憶の統合?

知らないはずの言葉なのに、何故か知っている。

「混乱してるわねぇ~」


キオンの暢気そうなセリフが聞こえる。


「アタシの事分かる?、自分が誰なのか分かる?」


そんな問いが聞こえてくる。


「分かってるよ、キオン‥‥」


とりあえず俺はそう答える。


「うん、大丈夫そうね。」


キオンが安心した様子を見せたその時、

「キオンよ、我輩を置いていくでない‥‥」


老人の疲れた声が聞こえて来た。


これは‥‥

「久しぶりだな、ヴァンルクス‥‥」


「ふむ、お主も変わり無い‥‥‥いや、随分と変わった様じゃな。」


ヴァンルクスの懐かしい声が聞こえる。


聞いたこと無い声のはずなのに、懐かしいと感じてしまう。


「‥‥‥‥」


俺は何も言えなくなってしまう。


俺はアーネルなのか?それとも三山(みやま) 太郎(たろう)なのか?


本当の俺はどっちなんだ?


「どっちも本当のアンタよ。」


キオンがそう答える

「そうじゃな、お主は三山(みやま) 太郎(たろう)であり、同時に創神アーネルでもある。」


更にヴァンルクスが言葉を重ねる。


「そう、なのか‥?」


「そうよ。」

「そうじゃよ。」


二人の声が重なる。


‥‥そうか。


そうだよな。


俺は俺だ!


他の誰でもない!


「ありがとう、キオン、ヴァンルクス。」


俺は二人にお礼を言う。


「いーわよ別に。」

キオンが少し照れくさそうだ。


ヴァンルクスは‥‥


特に変わり無いな。


‥‥いつもの二人だ。


〈アーネル〉の記憶にある二人のままだ。


〈俺〉の知らない記憶だが、何故か安心する。


‥‥本当にありがとう。



   ◆◆◆◆◆



「それで‥今日はどうして此処に?」


俺がそう聞くと、二人は、


「アンタの様子を見に来たのよ。」

と、キオンは言い、


「違うじゃろう、キオン‥‥我輩らは、創神会議の招待に来たのじゃ。」

と、ヴァンルクスはキオンの間違いを訂正した。


「ああ、もうそんな時期か‥‥」

と、俺は呟いた。


創神会議とは‥‥

【世界を創り管理する創神達が集まり、それぞれの問題点を話し合う会議】


と、いうのは建前で‥‥


「どうだった?、前回の会議は?」


「相変わらずよ、まともに話し合ってるヤツなんていないわね。」


「そうじゃな、前々回と同じくガイアの一喝で何とかなった位じゃからな‥‥」

というのが本音である。


ハァ‥‥やはりか‥‥


「できれば出たくは無いんだがな‥‥」


と、言うが


「それは無理じゃな、二回連続での欠席は掟に反するからな。」


「‥‥気分は分かるけどね‥」


と、言われてしまう。


嫌だなぁ‥‥創神会議。


「‥‥‥(ちな)みにいつ開催するので?」


「4年後よ。」


それを聞いて、俺はかなり驚く。


「もしかして前回の会議って‥」


「終わったのはついさっきじゃな。」


そうか‥‥


「んで、どーすんの?」


キオンが答えを聞こうとする。


どーするも何も‥


「出席するしか無いじゃねーか‥‥」

と、俺は答える。


「出席だな、我輩が責任を持ってガイアに伝えよう。」


ヴァンルクスがそう言うと、


「さて、目的は果たした、キオンよ、そろそろ帰るぞ。」

と、キオンを帰る様に促した。


「もう帰るのか?もう少しゆっくりしていけば‥‥」


「そうしたいのは山々なのだが、我輩もキオンも仕事が溜まっているのでな‥‥」


仕事?

先代は仕事なんて無いって言ってたが‥‥


「我輩らには有るんじゃよ‥‥それもかなり厄介な案件が‥‥」


そうか‥‥

「‥‥元気でな。」


俺はつい声を掛けてしまう。


「ああ‥お主も元気でな。」


と、言って瞬間移動(テレポート)の詠唱を始めようとする時に、気づいた。


「なあ、キオンは何処へ行った?」


「そういえばそうじゃな‥キオンの奴、まさか逃げたか?」


キオンならあり得る‥


「我輩はすぐにキオンを追わなければならない、ではこれで。」


ヴァンルクスはそう言い、瞬間移動(テレポート)で、キオンを追って行った。


‥‥‥頑張れよ。




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